第56条 再生手続開始の決定があった場合には、裁判所は、利害関係人の申立てにより又は職権で、監督委員に対して、特定の行為について否認権を行使する権限を付与することができる。
2 監督委員は、前項の規定により権限を付与された場合には、当該権限の行使に関し必要な範囲内で、再生債務者のために、金銭の収支その他の財産の管理及び処分をすることができる。
3 第七十七条第一項から第三項までの規定は、前項の監督委員について準用する。この場合において、同条第二項中「後任の管財人」とあるのは「後任の監督委員であって第五十六条第一項の規定により否認権を行使する権限を付与されたもの又は管財人」と、同条第三項中「後任の管財人」とあるのは「後任の監督委員であって第五十六条第一項の規定により否認権を行使する権限を付与されたもの、管財人」と読み替えるものとする。
4 裁判所は、第一項の規定による決定を変更し、又は取り消すことができる。
5 裁判所は、必要があると認めるときは、第一項の規定により権限を付与された監督委員が訴えの提起、和解その他裁判所の指定する行為をするには裁判所の許可を得なければならないものとすることができる。
6 第四十一条第二項の規定は、監督委員が前項の許可を得ないでした行為について準用する。