第13条 全て国民は、この法律の適用について、平等に取り扱われなければならず、人種、信条、性別、社会的身分若しくは門地によつて、又は第十六条第四号に該当する場合を除くほか、政治的意見若しくは政治的所属関係によつて、差別されてはならない。
健康保険法施行規則38条 被扶養者の届出
第38条 被保険者は、被扶養者を有するとき、又は被扶養者を有するに至ったときは、五日以内に、次に掲げる事項を記載した被扶養者届を事業主を経由して厚生労働大臣又は健康保険組合に提出しなければならない。
一 被扶養者の職業、収入、住所、氏名、性別、生年月日、個人番号(個人番号を有する者に限る。)及び被保険者との続柄
二 被扶養者が被保険者の直系尊属、配偶者、子、孫及び兄弟姉妹以外の者であるときは、同一の世帯に属した年月日及び扶養するに至った理由
三 第三十七条の二各号のいずれかに該当する者にあっては、その旨
2 前項に掲げる事項に変更があったときは、その都度、事業主を経由して厚生労働大臣又は健康保険組合に届け出なければならない。ただし、住所の変更については、当該被扶養者が健康保険組合が管掌する健康保険の被扶養者であって、当該健康保険組合が当該被扶養者に係る機構保存本人確認情報の提供を受けることができるとき(当該健康保険組合が、事業主に対し、当該被扶養者の住所に係る情報の提供を求めないときに限る。)は、この限りでない。
3 前二項の届出は、厚生労働大臣又は健康保険組合が支障がないと認めた場合に限り、被扶養者届に記載すべき事項を記録した光ディスクを提出することによって行うことができる。
4 第一項又は第二項の規定により届出を受理した事業主は、前項の規定により光ディスクを厚生労働大臣又は健康保険組合に提出する場合には、次に掲げる事項を記載した書類を添えなければならない。
一 事業主の氏名又は名称
二 事業所の名称及び所在地
三 届出の件数
5 第一項及び第二項の場合において、被保険者が任意継続被保険者であるときは、第一項及び第二項中「事業主を経由して厚生労働大臣又は健康保険組合」とあるのは、「保険者」とする。
健康保険法3条 定義
第3条 この法律において「被保険者」とは、適用事業所に使用される者及び任意継続被保険者をいう。ただし、次の各号のいずれかに該当する者は、日雇特例被保険者となる場合を除き、被保険者となることができない。
一 船員保険の被保険者(船員保険法(昭和十四年法律第七十三号)第二条第二項に規定する疾病任意継続被保険者を除く。)
二 臨時に使用される者であって、次に掲げるもの(イに掲げる者にあっては一月を超え、ロに掲げる者にあってはロに掲げる定めた期間を超え、引き続き使用されるに至った場合を除く。)
イ 日々雇い入れられる者
ロ 二月以内の期間を定めて使用される者であって、当該定めた期間を超えて使用されることが見込まれないもの
三 事業所又は事務所(第八十八条第一項及び第八十九条第一項を除き、以下単に「事業所」という。)で所在地が一定しないものに使用される者
四 季節的業務に使用される者(継続して四月を超えて使用されるべき場合を除く。)
五 臨時的事業の事業所に使用される者(継続して六月を超えて使用されるべき場合を除く。)
六 国民健康保険組合の事業所に使用される者
七 後期高齢者医療の被保険者(高齢者の医療の確保に関する法律(昭和五十七年法律第八十号)第五十条の規定による被保険者をいう。)及び同条各号のいずれかに該当する者で同法第五十一条の規定により後期高齢者医療の被保険者とならないもの(以下「後期高齢者医療の被保険者等」という。)
八 厚生労働大臣、健康保険組合又は共済組合の承認を受けた者(健康保険の被保険者でないことにより国民健康保険の被保険者であるべき期間に限る。)
九 事業所に使用される者であって、その一週間の所定労働時間が同一の事業所に使用される通常の労働者(当該事業所に使用される通常の労働者と同種の業務に従事する当該事業所に使用される者にあっては、厚生労働省令で定める場合を除き、当該者と同種の業務に従事する当該通常の労働者。以下この号において単に「通常の労働者」という。)の一週間の所定労働時間の四分の三未満である短時間労働者(一週間の所定労働時間が同一の事業所に使用される通常の労働者の一週間の所定労働時間に比し短い者をいう。以下この号において同じ。)又はその一月間の所定労働日数が同一の事業所に使用される通常の労働者の一月間の所定労働日数の四分の三未満である短時間労働者に該当し、かつ、イ又はロのいずれかの要件に該当するもの
イ 一週間の所定労働時間が二十時間未満であること。
ロ 学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)第五十条に規定する高等学校の生徒、同法第八十三条に規定する大学の学生その他の厚生労働省令で定める者であること。
2 この法律において「日雇特例被保険者」とは、適用事業所に使用される日雇労働者をいう。ただし、後期高齢者医療の被保険者等である者又は次の各号のいずれかに該当する者として厚生労働大臣の承認を受けたものは、この限りでない。
一 適用事業所において、引き続く二月間に通算して二十六日以上使用される見込みのないことが明らかであるとき。
二 任意継続被保険者であるとき。
三 その他特別の理由があるとき。
3 この法律において「適用事業所」とは、次の各号のいずれかに該当する事業所をいう。
一 次に掲げる事業の事業所であって、常時五人以上の従業員を使用するもの
イ 物の製造、加工、選別、包装、修理又は解体の事業
ロ 土木、建築その他工作物の建設、改造、保存、修理、変更、破壊、解体又はその準備の事業
ハ 鉱物の採掘又は採取の事業
ニ 電気又は動力の発生、伝導又は供給の事業
ホ 貨物又は旅客の運送の事業
ヘ 貨物積卸しの事業
ト 焼却、清掃又はと殺の事業
チ 物の販売又は配給の事業
リ 金融又は保険の事業
ヌ 物の保管又は賃貸の事業
ル 媒介周旋の事業
ヲ 集金、案内又は広告の事業
ワ 教育、研究又は調査の事業
カ 疾病の治療、助産その他医療の事業
ヨ 通信又は報道の事業
タ 社会福祉法(昭和二十六年法律第四十五号)に定める社会福祉事業及び更生保護事業法(平成七年法律第八十六号)に定める更生保護事業
レ 弁護士、公認会計士その他政令で定める者が法令の規定に基づき行うこととされている法律又は会計に係る業務を行う事業
二 前号に掲げるもののほか、国、地方公共団体又は法人の事業所であって、常時従業員を使用するもの
4 この法律において「任意継続被保険者」とは、適用事業所に使用されなくなったため、又は第一項ただし書に該当するに至ったため被保険者(日雇特例被保険者を除く。)の資格を喪失した者であって、喪失の日の前日まで継続して二月以上被保険者(日雇特例被保険者、任意継続被保険者又は共済組合の組合員である被保険者を除く。)であったもののうち、保険者に申し出て、継続して当該保険者の被保険者となった者をいう。ただし、船員保険の被保険者又は後期高齢者医療の被保険者等である者は、この限りでない。
5 この法律において「報酬」とは、賃金、給料、俸給、手当、賞与その他いかなる名称であるかを問わず、労働者が、労働の対償として受けるすべてのものをいう。ただし、臨時に受けるもの及び三月を超える期間ごとに受けるものは、この限りでない。
6 この法律において「賞与」とは、賃金、給料、俸給、手当、賞与その他いかなる名称であるかを問わず、労働者が、労働の対償として受けるすべてのもののうち、三月を超える期間ごとに受けるものをいう。
7 この法律において「被扶養者」とは、次に掲げる者で、日本国内に住所を有するもの又は外国において留学をする学生その他の日本国内に住所を有しないが渡航目的その他の事情を考慮して日本国内に生活の基礎があると認められるものとして厚生労働省令で定めるものをいう。ただし、後期高齢者医療の被保険者等である者その他この法律の適用を除外すべき特別の理由がある者として厚生労働省令で定める者は、この限りでない。
一 被保険者(日雇特例被保険者であった者を含む。以下この項において同じ。)の直系尊属、配偶者(届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。以下この項において同じ。)、子、孫及び兄弟姉妹であって、主としてその被保険者により生計を維持するもの
二 被保険者の三親等内の親族で前号に掲げる者以外のものであって、その被保険者と同一の世帯に属し、主としてその被保険者により生計を維持するもの
三 被保険者の配偶者で届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にあるものの父母及び子であって、その被保険者と同一の世帯に属し、主としてその被保険者により生計を維持するもの
四 前号の配偶者の死亡後におけるその父母及び子であって、引き続きその被保険者と同一の世帯に属し、主としてその被保険者により生計を維持するもの
8 この法律において「日雇労働者」とは、次の各号のいずれかに該当する者をいう。
一 臨時に使用される者であって、次に掲げるもの(同一の事業所において、イに掲げる者にあっては一月を超え、ロに掲げる者にあってはロに掲げる定めた期間を超え、引き続き使用されるに至った場合(所在地の一定しない事業所において引き続き使用されるに至った場合を除く。)を除く。)
イ 日々雇い入れられる者
ロ 二月以内の期間を定めて使用される者であって、当該定めた期間を超えて使用されることが見込まれないもの
二 季節的業務に使用される者(継続して四月を超えて使用されるべき場合を除く。)
三 臨時的事業の事業所に使用される者(継続して六月を超えて使用されるべき場合を除く。)
9 この法律において「賃金」とは、賃金、給料、手当、賞与その他いかなる名称であるかを問わず、日雇労働者が、労働の対償として受けるすべてのものをいう。ただし、三月を超える期間ごとに受けるものは、この限りでない。
10 この法律において「共済組合」とは、法律によって組織された共済組合をいう。
11 この法律において「保険者番号」とは、厚生労働大臣が健康保険事業において保険者を識別するための番号として、保険者ごとに定めるものをいう。
12 この法律において「被保険者等記号・番号」とは、保険者が被保険者又は被扶養者の資格を管理するための記号、番号その他の符号として、被保険者又は被扶養者ごとに定めるものをいう。
13 この法律において「電子資格確認」とは、保険医療機関等(第六十三条第三項各号に掲げる病院若しくは診療所又は薬局をいう。以下同じ。)から療養を受けようとする者又は第八十八条第一項に規定する指定訪問看護事業者から同項に規定する指定訪問看護を受けようとする者が、保険者に対し、個人番号カード(行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(平成二十五年法律第二十七号)第二条第七項に規定する個人番号カードをいう。)に記録された利用者証明用電子証明書(電子署名等に係る地方公共団体情報システム機構の認証業務に関する法律(平成十四年法律第百五十三号)第二十二条第一項に規定する利用者証明用電子証明書をいう。)を送信する方法その他の厚生労働省令で定める方法により、被保険者又は被扶養者の資格に係る情報(保険給付に係る費用の請求に必要な情報を含む。)の照会を行い、電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法により、保険者から回答を受けて当該情報を当該保険医療機関等又は指定訪問看護事業者に提供し、当該保険医療機関等又は指定訪問看護事業者から被保険者又は被扶養者であることの確認を受けることをいう。
憲法102条 経過規定ー第一期の参議院議員の任期
第102条 この憲法による第一期の参議院議員のうち、その半数の者の任期は、これを三年とする。その議員は、法律の定めるところにより、これを定める。
e-Gov 憲法
憲法12条 自由・権利の保持の責任とその濫用の禁止
第12条 この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない。又、国民は、これを濫用してはならないのであつて、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負ふ。
憲法9条 戦争の放棄、戦力及び交戦権の否認
第9条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
2 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。
憲法98条 最高法規、条約及び高裁法規の遵守
第98条 この憲法は、国の最高法規であつて、その条規に反する法律、命令、詔勅及び国務に関するその他の行為の全部又は一部は、その効力を有しない。
2 日本国が締結した条約及び確立された国際法規は、これを誠実に遵守することを必要とする。
憲法13条 個人の尊重・幸福追求権・公共の福祉
第13条 すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。
判示事項の要旨
本件は,刑務所長が収容中の受刑者とその友人らとの間の面会申出を不許可としたこと及び信書の発受を禁止したことについて,当該処分を受けた受刑者及び面会申出者8名(うち2名は当該受刑者との信書発受禁止処分を受けた者)が,これらの処分がいずれも刑務所長の裁量権の範囲を逸脱又は濫用した違法なものであると主張して,国に対し,国家賠償法1条1項に基づき慰謝料等を請求した事案である。
本判決は,刑事収容施設法111条2項の「交友関係の維持」を通常の交友関係があれば足り,その長短や濃淡は問わないと解した上で,面会不許可処分が刑事施設の長の裁量権の範囲を逸脱又は濫用している場合は,受刑者のみならず,面会申出者との関係においても,国家賠償法1条1項の規定の適用上,違法の評価を受けると判断し,受刑者のみならず,身分証明書を提示できなかった1人を除く面会申出者7名との面会不許可処分についても違法性を認め,受刑者の請求を一部認容した1審判決の慰謝料額を増額するとともに,面会申出者7名の請求についても一部認容した。
また,信書の発受について,刑事施設の長は,その裁量権を行使するに当たり,受刑者と信書の発受を行う外部の者の固有の利益に配慮すべき職務上の法的義務を負っているとして,当該外部の者との関係においても国家賠償法1条1項の適用上違法であることを認めた1審判決の判断を是認した。
よど号ハイジャック記事抹消事件
cf. 最大判昭58・6・22(昭和52(オ)927 損害賠償) 全文判示事項
一 未決勾留により拘禁されている者の新聞紙、図書等の閲読の自由を監獄内の規律及び秩序維持のため制限する場合における監獄法三一条二項、監獄法施行規則八六条一項の各規定と憲法一三条、一九条、
二 一条二拘置所長が未決勾留により拘禁されている者の購読する新聞紙の記事を抹消する措置をとつたことに違法はないとされた事例
裁判要旨
一 監獄法三条二項、監獄法施行規則八六条一項の各規定は、未決勾留により拘禁されている者の新聞紙、図書等の閲読の自由を監獄内の規律及び秩序維持のため制限する場合においては、具体的事情のもとにおいて当該閲読を許すことにより右の規律及び秩序の維持上放置することのできない程度の障害が生ずる相当の蓋然性があると認められるときに限り、右の障害発生の防止のために必要かつ合理的な範囲においてのみ閲読の自由の制限を許す旨を定めたものとして、憲法一三条、一九条、二一条に違反しない。
二 いわゆる公安事件関係の被拘禁者らによる拘置所内の規律及び秩序に対するかなり激しい侵害行為が当時相当頻繁に行われていたなど原判示の事情のもとにおいては、公安事件関係の被告人として未決勾留により拘禁されている者の購読する新聞紙の記事中いわゆる赤軍派学生によつて行われた航空機乗取り事件に関する部分について、拘置所長が原判示の期間その全部を抹消する措置をとつたことに違法があるとはいえない。
判示事項
監獄法施行規則九六条中未決勾留により拘禁された者に対し喫煙を禁止する規定と憲法一三条
裁判要旨
監獄法施行規則九六条中未決勾留により拘禁された者に対し喫煙を禁止する規定は、憲法一三条に違反しない。
京都府学連事件
cf. 最大判昭44・12・24(昭和40(あ)1187 公務執行妨害、傷害) 全文判示事項
一 昭和二九年京都市条例第一〇号集会、集団行進及び集団示威運動に関する条例の合憲性
二 みだりに容ぼう等を撮影されない自由と憲法一三条
三 犯罪捜査のため容ぼう等の写真撮影が許容される限度と憲法一三条、三五条
裁判要旨
一 昭和二九年京都市条例第一〇号集会、集団行進及び集団示威運動に関する条例は、憲法二一条に違反しない。
二 何人も、その承諾なしに、みだりにその容ぼう・姿態を撮影されない自由を有し、警察官が、正当な理由もないのに、個人の容ぼう等を撮影することは、憲法一三条の趣旨に反し許されない。
三 警察官による個人の容ぼう等の写真撮影は、現に犯罪が行なわれもしくは行なわれたのち間がないと認められる場合であつて、証拠保全の必要性および緊急性があり、その撮影が一般的に許容される限度をこえない相当な方法をもつて行なわれるときは、撮影される本人の同意がなく、また裁判官の令状がなくても、憲法一三条、三五条に違反しない。
前科照会事件
cf. 最判昭56・4・14(昭和52(オ)323 損害賠償等) 全文判示事項
いわゆる政令指定都市の区長が弁護士法二三条の二に基づく照会に応じて前科及び犯罪経歴を報告したことが過失による公権力の違法な行使にあたるとされた事例
裁判要旨
弁護士法二三条の二に基づき前科及び犯罪経歴の照会を受けたいわゆる政令指定都市の区長が、照会文書中に照会を必要とする事由としては「中央労働委員会、京都地方裁判所に提出するため」との記載があつたにすぎないのに、漫然と右照会に応じて前科及び犯罪経歴のすべてを報告することは、前科及び犯罪経歴については、従来通達により一般の身元照会には応じない取扱いであり、弁護士法二三条の二に基づく照会にも回答できないとの趣旨の自治省行政課長回答があつたなど、原判示の事実関係のもとにおいては、過失による違法な公権力の行使にあたる。
(補足意見、反対意見がある。)
北方ジャーナル事件
cf. 最大判昭61・6・11(昭和56(オ)609 損害賠償) 全文判示事項
一 出版物の印刷、製本、販売、頒布等の仮処分による事前差止めと憲法二一条二項前段にいう検閲
二 名誉侵害と侵害行為の差止請求権
三 公務員又は公職選挙の候補者に対する評価、批判等に関する出版物の印刷、製本、販売、頒布等の事前差止めの許否
四 公共の利害に関する事項についての表現行為の事前差止めを仮処分によつて命ずる場合と口頭弁論又は債務者審尋
裁判要旨
一 雑誌その他の出版物の印刷、製本、販売、頒布等の仮処分による事前差止めは、憲法二一条二項前段にいう検閲に当たらない。
二 名誉侵害の被害者は、人格権としての名誉権に基づき、加害者に対して、現に行われている侵害行為を排除し、又は将来生ずべき侵害を予防するため、侵害行為の差止めを求めることができる。
三 人格権としての名誉権に基づく出版物の印刷、製本、販売、頒布等の事前差止めは、右出版物が公務員又は公職選挙の候補者に対する評価、批判等に関するものである場合には、原則として許されず、その表現内容が真実でないか又は専ら公益を図る目的のものでないことが明白であつて、かつ、被害者が重大にして著しく回復困難な損害を被る虞があるときに限り、例外的に許される。
四 公共の利害に関する事項についての表現行為の事前差止めを仮処分によつて命ずる場合には、原則として口頭弁論又は債務者の審尋を経ることを要するが、債権者の提出した資料によつて、表現内容が真実でないか又は専ら公益を図る目的のものでないことが明白であり、かつ、債権者が重大にして著しく回復困難な損害を被る虞があると認められるときは、口頭弁論又は債務者の審尋を経なくても憲法二一条の趣旨に反するものとはいえない。
エホバの証人輸血拒否事件
cf. 最判平12・2・19(平成10(オ)1081 損害賠償請求上告,同附帯上告事件) 全文判示事項
宗教上の信念からいかなる場合にも輸血を受けることは拒否するとの固い意思を有している患者に対して医師がほかに救命手段がない事態に至った場合には輸血するとの方針を採っていることを説明しないで手術を施行して輸血をした場合において右医師の不法行為責任が認められた事例
裁判要旨
医師が、患者が宗教上の信念からいかなる場合にも輸血を受けることは拒否するとの固い意思を有し、輸血を伴わないで肝臓のしゅようを摘出する手術を受けることができるものと期待して入院したことを知っており、右手術の際に輸血を必要とする事態が生ずる可能性があることを認識したにもかかわらず、ほかに救命手段がない事態に至った場合には輸血するとの方針を採っていることを説明しないで右手術を施行し、患者に輸血をしたなど判示の事実関係の下においては、右医師は、患者が右手術を受けるか否かについて意思決定をする権利を奪われたことによって被った精神的苦痛を慰謝すべく不法行為に基づく損害賠償責任を負う。
外国人指紋押捺拒否事件
cf. 最判平7・12・15(平成2(あ)848 外国人登録法違反) 全文判示事項
一 みだりに指紋の押なつを強制されない自由と憲法一三条
二 我が国に在留する外国人について指紋押なつ制度を定めた外国人登録法(昭和五七年法律第七五号による改正前のもの)一四条一項、一八条一項八号と憲法一三条
裁判要旨
一 何人も個人の私生活上の自由の一つとしてみだりに指紋の押なつを強制されない自由を有し、国家機関が正当な理由もなく指紋の押なつを強制することは、憲法一三条の趣旨に反し許されない。
二 我が国に在留する外国人について指紋押なつ制度を定めた外国人登録法(昭和五七年法律第七五号による改正前のもの)一四条一項、一八条一項八号は、憲法一三条に違反しない。
住基ネット訴訟
cf. 最判平20・3・6(平成19(オ)403 損害賠償請求事件) 全文判示事項
住民基本台帳ネットワークシステムにより行政機関が住民の本人確認情報を収集,管理又は利用する行為と憲法13条
裁判要旨
住民基本台帳ネットワークシステムにより行政機関が住民の本人確認情報を収集,管理又は利用する行為は,当該住民がこれに同意していないとしても,憲法13条の保障する個人に関する情報をみだりに第三者に開示又は公表されない自由を侵害するものではない。
早稲田大学江沢民講演会名簿提出事件
cf. 最判平15・9・12(平成14(受)1656 損害賠償等請求事件) 全文判示事項
1 大学主催の講演会に参加を申し込んだ学生の氏名,住所等の情報は法的保護の対象となるか
2 大学がその主催する講演会に参加を申し込んだ学生の氏名,住所等の情報を警察に開示した行為が不法行為を構成するとされた事例
裁判要旨
1 大学が講演会の主催者として学生から参加者を募る際に収集した参加申込者の学籍番号,氏名,住所及び電話番号に係る情報は,参加申込者のプライバシーに係る情報として法的保護の対象となる。
2 大学が講演会の主催者として学生から参加者を募る際に収集した参加申込者の学籍番号,氏名,住所及び電話番号に係る情報を参加申込者に無断で警察に開示した行為は,大学が開示についてあらかじめ参加申込者の承諾を求めることが困難であった特別の事情がうかがわれないという事実関係の下では,参加申込者のプライバシーを侵害するものとして不法行為を構成する。
(2につき反対意見がある。)
自動速度監視装置(オービス)事件
cf. 最判昭61・2・14(昭和59(あ)1025 道路交通法違反) 全文判示事項
自動速度監視装置による速度違反車両運転者及び同乗者の容ぼうの写真撮影の合憲性
裁判要旨
自動速度監視装置により速度違反車両の運転者及び同乗者の容ぼうを写真撮影することは、憲法一三条に違反しない。
グーグル検索結果削除請求事件
cf. 最決平29・1・31(平成28(許)45 投稿記事削除仮処分決定認可決定に対する抗告審の取消決定に対する許可抗告事件) 全文判示事項
検索事業者に対し,自己のプライバシーに属する事実を含む記事等が掲載されたウェブサイトのURL並びに当該ウェブサイトの表題及び抜粋を検索結果から削除することを求めることができる場合
裁判要旨
利用者の求めに応じてインターネット上のウェブサイトを検索し,ウェブサイトを識別するための符号であるURLを検索結果として当該利用者に提供する事業者が,ある者に関する条件による検索の求めに応じ,その者のプライバシーに属する事実を含む記事等が掲載されたウェブサイトのURL並びに当該ウェブサイトの表題及び抜粋を検索結果の一部として提供する行為の違法性の有無について,当該事実の性質及び内容,当該URL等が提供されることによって当該事実が伝達される範囲とその者が被る具体的被害の程度,その者の社会的地位や影響力,上記記事等の目的や意義,上記記事等が掲載された時の社会的状況とその後の変化,上記記事等において当該事実を記載する必要性など,当該事実を公表されない法的利益と当該URL等を検索結果として提供する理由に関する諸事情を比較衡量して判断し,当該事実を公表されない法的利益が優越することが明らかな場合には,上記の者は,上記事業者に対し,当該URL等を検索結果から削除することを求めることができる。
どぶろく裁判
cf. 最判平1・12・14(昭和61(あ)1226 酒税法違反) 全文判示事項
酒税法七条一項、五四条一項の規定と憲法三一条、一三条
裁判要旨
酒税法七条一項、五四条一項の規定は、自己消費目的の酒類製造を処罰する場合においても、憲法三一条、一三条に違反しない。
囚われの聴衆事件(車内広告放送事件)
cf. 最判昭63・12・20(昭和58(オ)1022 商業宣伝放送差止等請求事件) 全文判示事項
市営地下鉄の列車内における商業宣伝放送に違法性がないとされた事例
裁判要旨
市営地下鉄の列車内における商業宣伝放送は、業務放送の後に「次は○○前です。」又は「○○へお越しの方は次でお降りください。」という企業への降車駅案内を兼ね、一駅一回五秒を基準とする方式で行われ、一般乗客にそれ程の嫌悪感を与えるものではないなど原判示の事情の下においては、これを違法ということはできない。
ピンク・レディー事件
cf. 最判平24・2・2(平成21(受)2056 損害賠償請求事件) 全文判示事項
1 人の氏名,肖像等を無断で使用する行為がいわゆるパブリシティ権を侵害するものとして不法行為法上違法となる場合
2 歌手を被写体とする写真を同人に無断で週刊誌に掲載する行為がいわゆるパブリシティ権を侵害するものではなく不法行為法上違法とはいえないとされた事例
裁判要旨
1 人の氏名,肖像等を無断で使用する行為は,(1)氏名,肖像等それ自体を独立して鑑賞の対象となる商品等として使用し,(2)商品等の差別化を図る目的で氏名,肖像等を商品等に付し,(3)氏名,肖像等を商品等の広告として使用するなど,専ら氏名,肖像等の有する顧客吸引力の利用を目的とするといえる場合に,当該顧客吸引力を排他的に利用する権利(いわゆるパブリシティ権)を侵害するものとして,不法行為法上違法となる。
2 歌手を被写体とする写真を同人に無断で週刊誌の記事に使用してこれを掲載する行為は,次の(1),(2)など判示の事実関係の下においては,専ら上記歌手の肖像の有する顧客吸引力の利用を目的とするものとはいえず,当該顧客吸引力を排他的に利用する権利(いわゆるパブリシティ権)を侵害するものとして不法行為法上違法であるということはできない。
(1) 上記記事の内容は,上記週刊誌発行の前年秋頃流行していた,上記歌手の曲の振り付けを利用したダイエット法を解説するとともに,子供の頃に上記歌手の曲の振り付けをまねていたタレントの思い出等を紹介するというものである。
(2) 上記写真は,約200頁の上記週刊誌全体の3頁の中で使用されたにすぎず,いずれも白黒写真であって,その大きさも,縦2.8cm,横3.6cmないし縦8cm,横10cm程度のものであった。
(1につき補足意見がある。)
ツイッター記事削除請求事件
cf. 最判令4・6・24(令和2(受)1442 投稿記事削除請求事件) 全文判示事項
インターネットを利用して短文の投稿をすることができる情報ネットワークにおいてある者のプライバシーに属する事実を摘示するメッセージが投稿された場合にその者が上記情報ネットワークの運営者に対して上記メッセージの削除を求めることができるとされた事例
裁判要旨
インターネットを利用して短文の投稿をすることができる情報ネットワークにおいて、ある者が建造物侵入の被疑事実により逮捕されたというその者のプライバシーに属する事実を摘示するメッセージの投稿がされた場合に、上記の逮捕の事実が、不特定多数の者が利用する場所において行われた軽微とはいえない犯罪事実に関するものであったとしても、次の⑴~⑷など判示の事情の下においては、上記の者の上記逮捕の事実を公表されない法的利益が上記メッセージを一般の閲覧に供し続ける理由に優越すると認められ、上記の者は、上記情報ネットワークの運営者に対し、上記メッセージの削除を求めることができる。
⑴ 上記逮捕から約8年が経過し、上記の者が受けた罰金刑の言渡しはその効力を失っており、上記メッセージに転載された上記逮捕の事実の報道記事も報道機関のウェブサイトにおいて既に削除されている。
⑵ 上記メッセージは、上記情報ネットワークの利用者に対して上記逮捕の事実を速報することを目的として投稿されたものとうかがわれ、長期間にわたって閲覧され続けることを想定して投稿されたものであるとは認め難い。
⑶ 上記の者の氏名を条件として上記情報ネットワーク上を検索すると検索結果として上記メッセージが表示される。
⑷ 上記の者は、公的立場にある者ではない。
(補足意見がある。)
刑事収容施設法111条 面会の相手方
第111条 刑事施設の長は、受刑者(未決拘禁者としての地位を有するものを除く。以下この目において同じ。)に対し、次に掲げる者から面会の申出があったときは、第百四十八条第三項又は次節の規定により禁止される場合を除き、これを許すものとする。
一 受刑者の親族
二 婚姻関係の調整、訴訟の遂行、事業の維持その他の受刑者の身分上、法律上又は業務上の重大な利害に係る用務の処理のため面会することが必要な者
三 受刑者の更生保護に関係のある者、受刑者の釈放後にこれを雇用しようとする者その他の面会により受刑者の改善更生に資すると認められる者
2 刑事施設の長は、受刑者に対し、前項各号に掲げる者以外の者から面会の申出があった場合において、その者との交友関係の維持その他面会することを必要とする事情があり、かつ、面会により、刑事施設の規律及び秩序を害する結果を生じ、又は受刑者の矯正処遇の適切な実施に支障を生ずるおそれがないと認めるときは、これを許すことができる。
刑事収容施設法126条 発受を許す信書
第126条 刑事施設の長は、受刑者(未決拘禁者としての地位を有するものを除く。以下この目において同じ。)に対し、この目、第百四十八条第三項又は次節の規定により禁止される場合を除き、他の者との間で信書を発受することを許すものとする。
