人事訴訟法39条 履行命令

第39条 第三十二条第二項の規定による裁判で定められた金銭の支払その他の財産上の給付を目的とする義務の履行を怠った者がある場合において、相当と認めるときは、当該裁判をした家庭裁判所(上訴裁判所が当該裁判をした場合にあっては、第一審裁判所である家庭裁判所)は、権利者の申立てにより、義務者に対し、相当の期限を定めてその義務の履行をすべきことを命ずることができる。この場合において、その命令は、その命令をする時までに義務者が履行を怠った義務の全部又は一部についてするものとする。
 
2 前項の家庭裁判所は、同項の規定により義務の履行を命ずるには、義務者の陳述を聴かなければならない。
 
3 前二項の規定は、第三十二条第二項の規定による裁判で定めることができる金銭の支払その他の財産上の給付を目的とする義務であって、婚姻の取消し又は離婚の訴えに係る訴訟における和解で定められたものの履行について準用する。
 
4 第一項(前項において準用する場合を含む。)の規定により義務の履行を命じられた者が正当な理由なくその命令に従わないときは、その義務の履行を命じた家庭裁判所は、決定で、十万円以下の過料に処する。
 
5 前項の決定に対しては、即時抗告をすることができる。
 
6 民事訴訟法第百八十九条の規定は、第四項の決定について準用する。


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家事事件手続法32条 手続上の救助

第32条 家事事件の手続の準備及び追行に必要な費用を支払う資力がない者又はその支払により生活に著しい支障を生ずる者に対しては、裁判所は、申立てにより、手続上の救助の裁判をすることができる。ただし、救助を求める者が不当な目的で家事審判又は家事調停の申立てその他の手続行為をしていることが明らかなときは、この限りでない。
 
2 民事訴訟法第八十二条第二項及び第八十三条から第八十六条まで(同法第八十三条第一項第三号を除く。)の規定は、手続上の救助について準用する。この場合において、同法第八十四条中「第八十二条第一項本文」とあるのは、「家事事件手続法第三十二条第一項本文」と読み替えるものとする。


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家事事件手続法35条 手続の併合等

第35条 裁判所は、家事事件の手続を併合し、又は分離することができる。
 
2 裁判所は、前項の規定による裁判を取り消すことができる。
 
3 裁判所は、当事者を異にする家事事件について手続の併合を命じた場合において、その前に尋問をした証人について、尋問の機会がなかった当事者が尋問の申出をしたときは、その尋問をしなければならない。


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家事事件手続法38条 電子情報処理組織による申立て等

第38条 家事事件の手続における申立てその他の申述(次項及び次条において「申立て等」という。)については、民事訴訟法第百三十二条の十第一項から第五項までの規定(支払督促に関する部分を除く。)を準用する。
 
2 前項において準用する民事訴訟法第百三十二条の十第一項本文の規定によりされた申立て等に係るこの法律の他の規定による家事事件の記録の閲覧若しくは謄写又はその正本、謄本若しくは抄本の交付は、同条第五項の書面をもってするものとする。当該申立て等に係る書類の送達又は送付も、同様とする。


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家事事件手続法38条の2 当事者に対する住所、氏名等の秘匿

第38条の2 家事事件の手続における申立て等については、民事訴訟法第百三十三条第百三十三条の二第一項並びに第百三十三条の四第一項から第三項まで、第四項(第一号に係る部分に限る。)及び第五項から第七項までの規定を準用する。この場合において、同法第百三十三条第一項中「当事者」とあるのは「当事者若しくは利害関係参加人(家事事件手続法第四十二条第七項(同法第二百五十八条第一項において準用する場合を含む。)に規定する利害関係参加人をいう。第百三十三条の四第一項、第二項及び第七項において同じ。)又はこれらの者以外の審判を受ける者となるべき者(同法第十条第一項第一号に規定する審判を受ける者となるべき者をいう。)」と、同法第百三十三条の四第一項中「秘匿決定、第百三十三条の二第二項の決定又は前条の決定(次項及び第七項において「秘匿決定等」という。)に係る者以外の者は、訴訟記録等」とあるのは「秘匿決定(家事事件手続法第二百七十七条第一項に規定する事項以外の事項についての家事調停の手続に係るもの並びに同法第二百八十九条第一項(同条第七項において準用する場合を含む。)の規定による調査及び勧告の事件の手続に係るものを除く。次項、第四項第一号及び第七項において同じ。)に係る者以外の当事者又は利害関係参加人は、当該秘匿決定に係る事件の記録」と、同条第二項中「秘匿決定等に係る者以外の当事者は、秘匿決定等」とあるのは「秘匿決定に係る者以外の当事者又は利害関係参加人は、秘匿決定」と、「訴訟記録等」とあるのは「前項の事件の記録」と、同条第四項第一号中「秘匿決定又は第百三十三条の二第二項の決定」とあるのは「秘匿決定」と、同条第七項中「当事者」とあるのは「当事者若しくは利害関係参加人」と、「秘匿決定等」とあるのは「秘匿決定」と読み替えるものとする。


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家事事件手続法40条 参与員

第40条 家庭裁判所は、参与員の意見を聴いて、審判をする。ただし、家庭裁判所が相当と認めるときは、その意見を聴かないで、審判をすることができる。
 
2 家庭裁判所は、参与員を家事審判の手続の期日に立ち会わせることができる。
 
3 参与員は、家庭裁判所の許可を得て、第一項の意見を述べるために、申立人が提出した資料の内容について、申立人から説明を聴くことができる。ただし、別表第二に掲げる事項についての審判事件においては、この限りでない。
 
4 参与員の員数は、各事件について一人以上とする。
 
5 参与員は、毎年あらかじめ家庭裁判所の選任した者の中から、事件ごとに家庭裁判所が指定する。
 
6 前項の規定により選任される者の資格、員数その他同項の規定による選任に関し必要な事項は、最高裁判所規則で定める。
 
7 参与員には、最高裁判所規則で定める額の旅費、日当及び宿泊料を支給する。


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