第208条の2 裁判官は、刑法第二編第二章乃至第四章又は第八章の罪にあたる事件については、検察官の請求により、前条第二項の規定により延長された期間を更に延長することができる。この期間の延長は、通じて五日を超えることができない。
刑事訴訟法208条の3 勾留執行停止期間満了後の被疑者の不出頭に対する罰則
第208条の3 期間を指定されて勾留の執行停止をされた被疑者が、正当な理由がなく、当該期間の終期として指定された日時に、出頭すべき場所として指定された場所に出頭しないときは、二年以下の拘禁刑に処する。
刑事訴訟法208条の4 勾留の執行停止をされた被疑者の制限住居離脱に対する罰則
第208条の4 裁判所の許可を受けないで指定された期間を超えて制限された住居を離れてはならない旨の条件を付されて勾留の執行停止をされた被疑者が、当該条件に係る住居を離れ、当該許可を受けないで、正当な理由がなく、当該期間を超えて当該住居に帰着しないときは、二年以下の拘禁刑に処する。
2 前項の被疑者が、裁判所の許可を受けて同項の住居を離れ、正当な理由がなく、当該住居を離れることができる期間として指定された期間を超えて当該住居に帰着しないときも、同項と同様とする。
刑事訴訟法208条の5 勾留執行停止取消し後の被疑者の出頭命令違反に対する罰則
第208条の5 勾留の執行停止を取り消され、検察官から出頭を命ぜられた被疑者が、正当な理由がなく、指定された日時及び場所に出頭しないときは、二年以下の拘禁刑に処する。
刑事訴訟法209条 逮捕状による逮捕に関する準用規定
第209条 第七十四条、第七十五条及び第七十八条の規定は、逮捕状による逮捕についてこれを準用する。
刑事訴訟法210条 緊急逮捕
第210条 検察官、検察事務官又は司法警察職員は、死刑又は無期若しくは長期三年以上の懲役若しくは禁錮にあたる罪を犯したことを疑うに足りる充分な理由がある場合で、急速を要し、裁判官の逮捕状を求めることができないときは、その理由を告げて被疑者を逮捕することができる。この場合には、直ちに裁判官の逮捕状を求める手続をしなければならない。逮捕状が発せられないときは、直ちに被疑者を釈放しなければならない。
2 第二百条の規定は、前項の逮捕状についてこれを準用する。
刑事訴訟法211条 緊急逮捕と準用規定
第211条 前条の規定により被疑者が逮捕された場合には、第百九十九条の規定により被疑者が逮捕された場合に関する規定を準用する。
刑事訴訟法212条 現行犯人
第212条 現に罪を行い、又は現に罪を行い終つた者を現行犯人とする。
2 左の各号の一にあたる者が、罪を行い終つてから間がないと明らかに認められるときは、これを現行犯人とみなす。
一 犯人として追呼されているとき。
二 贓物又は明らかに犯罪の用に供したと思われる兇器その他の物を所持しているとき。
三 身体又は被服に犯罪の顕著な証跡があるとき。
四 誰何されて逃走しようとするとき。
刑事訴訟法213条 現行犯逮捕
第213条 現行犯人は、何人でも、逮捕状なくしてこれを逮捕することができる。
刑事訴訟法214条 私人による現行犯逮捕と被逮捕者の引渡し
第214条 検察官、検察事務官及び司法警察職員以外の者は、現行犯人を逮捕したときは、直ちにこれを地方検察庁若しくは区検察庁の検察官又は司法警察職員に引き渡さなければならない。