第20条 前三条の規定は、訴訟がその係属する裁判所の専属管轄(当事者が第十一条の規定により合意で定めたものを除く。)に属する場合には、適用しない。
2 特許権等に関する訴えに係る訴訟について、第十七条又は前条第一項の規定によれば第六条第一項各号に定める裁判所に移送すべき場合には、前項の規定にかかわらず、第十七条又は前条第一項の規定を適用する。
民事訴訟法20条の2 特許権等に関する訴え等に係る訴訟の移送
第20条の2 第六条第一項各号に定める裁判所は、特許権等に関する訴えに係る訴訟が同項の規定によりその管轄に専属する場合においても、当該訴訟において審理すべき専門技術的事項を欠くことその他の事情により著しい損害又は遅滞を避けるため必要があると認めるときは、申立てにより又は職権で、訴訟の全部又は一部を第四条、第五条若しくは第十一条の規定によれば管轄権を有すべき地方裁判所又は第十九条第一項の規定によれば移送を受けるべき地方裁判所に移送することができる。
2 東京高等裁判所は、第六条第三項の控訴が提起された場合において、その控訴審において審理すべき専門技術的事項を欠くことその他の事情により著しい損害又は遅滞を避けるため必要があると認めるときは、申立てにより又は職権で、訴訟の全部又は一部を大阪高等裁判所に移送することができる。
民事訴訟法21条 即時抗告
第21条 移送の決定及び移送の申立てを却下した決定に対しては、即時抗告をすることができる。
民事訴訟法22条 移送の裁判の拘束力等
第22条 確定した移送の裁判は、移送を受けた裁判所を拘束する。
2 移送を受けた裁判所は、更に事件を他の裁判所に移送することができない。
3 移送の裁判が確定したときは、訴訟は、初めから移送を受けた裁判所に係属していたものとみなす。
民事訴訟法23条 裁判官の除斥
第23条 裁判官は、次に掲げる場合には、その職務の執行から除斥される。ただし、第六号に掲げる場合にあっては、他の裁判所の嘱託により受託裁判官としてその職務を行うことを妨げない。
一 裁判官又はその配偶者若しくは配偶者であった者が、事件の当事者であるとき、又は事件について当事者と共同権利者、共同義務者若しくは償還義務者の関係にあるとき。
二 裁判官が当事者の四親等内の血族、三親等内の姻族若しくは同居の親族であるとき、又はあったとき。
三 裁判官が当事者の後見人、後見監督人、保佐人、保佐監督人、補助人又は補助監督人であるとき。
四 裁判官が事件について証人又は鑑定人となったとき。
五 裁判官が事件について当事者の代理人又は補佐人であるとき、又はあったとき。
六 裁判官が事件について仲裁判断に関与し、又は不服を申し立てられた前審の裁判に関与したとき。
2 前項に規定する除斥の原因があるときは、裁判所は、申立てにより又は職権で、除斥の裁判をする。
民事訴訟法24条 裁判官の忌避
第24条 裁判官について裁判の公正を妨げるべき事情があるときは、当事者は、その裁判官を忌避することができる。
2 当事者は、裁判官の面前において弁論をし、又は弁論準備手続において申述をしたときは、その裁判官を忌避することができない。ただし、忌避の原因があることを知らなかったとき、又は忌避の原因がその後に生じたときは、この限りでない。
民事訴訟法25条 除斥又は忌避の裁判
第25条 合議体の構成員である裁判官及び地方裁判所の一人の裁判官の除斥又は忌避についてはその裁判官の所属する裁判所が、簡易裁判所の裁判官の除斥又は忌避についてはその裁判所の所在地を管轄する地方裁判所が、決定で、裁判をする。
2 地方裁判所における前項の裁判は、合議体でする。
3 裁判官は、その除斥又は忌避についての裁判に関与することができない。
4 除斥又は忌避を理由があるとする決定に対しては、不服を申し立てることができない。
5 除斥又は忌避を理由がないとする決定に対しては、即時抗告をすることができる。
民事訴訟法26条 訴訟手続の停止
第26条 除斥又は忌避の申立てがあったときは、その申立てについての決定が確定するまで訴訟手続を停止しなければならない。ただし、急速を要する行為については、この限りでない。
民事訴訟法27条 裁判所書記官への準用
第27条 この節の規定は、裁判所書記官について準用する。この場合においては、裁判は、裁判所書記官の所属する裁判所がする。
民事訴訟法31条 未成年者及び成年被後見人の訴訟能力
第31条 未成年者及び成年被後見人は、法定代理人によらなければ、訴訟行為をすることができない。ただし、未成年者が独立して法律行為をすることができる場合は、この限りでない。