第293条 証拠調が終つた後、検察官は、事実及び法律の適用について意見を陳述しなければならない。
2 被告人及び弁護人は、意見を陳述することができる。
刑事訴訟法294条 訴訟指揮権
第294条 公判期日における訴訟の指揮は、裁判長がこれを行う。
刑事訴訟法295条 弁論等の制限
第295条 裁判長は、訴訟関係人のする尋問又は陳述が既にした尋問若しくは陳述と重複するとき、又は事件に関係のない事項にわたるときその他相当でないときは、訴訟関係人の本質的な権利を害しない限り、これを制限することができる。訴訟関係人の被告人に対する供述を求める行為についても同様である。
2 裁判長は、証人、鑑定人、通訳人又は翻訳人を尋問する場合において、証人、鑑定人、通訳人若しくは翻訳人若しくはこれらの親族の身体若しくは財産に害を加え又はこれらの者を畏怖させ若しくは困惑させる行為がなされるおそれがあり、これらの者の住居、勤務先その他その通常所在する場所が特定される事項が明らかにされたならば証人、鑑定人、通訳人又は翻訳人が十分な供述をすることができないと認めるときは、当該事項についての尋問を制限することができる。ただし、検察官のする尋問を制限することにより犯罪の証明に重大な支障を生ずるおそれがあるとき、又は被告人若しくは弁護人のする尋問を制限することにより被告人の防御に実質的な不利益を生ずるおそれがあるときは、この限りでない。
3 裁判長は、第二百九十条の二第一項又は第三項の決定があつた場合において、訴訟関係人のする尋問又は陳述が被害者特定事項にわたるときは、これを制限することにより、犯罪の証明に重大な支障を生ずるおそれがある場合又は被告人の防御に実質的な不利益を生ずるおそれがある場合を除き、当該尋問又は陳述を制限することができる。訴訟関係人の被告人に対する供述を求める行為についても、同様とする。
4 第二百九十条の三第一項の決定があつた場合における訴訟関係人のする尋問若しくは陳述又は訴訟関係人の被告人に対する供述を求める行為についても、前項と同様とする。この場合において、同項中「被害者特定事項」とあるのは、「証人等特定事項」とする。
5 裁判所は、前各項の規定による命令を受けた検察官又は弁護士である弁護人がこれに従わなかつた場合には、検察官については当該検察官を指揮監督する権限を有する者に、弁護士である弁護人については当該弁護士の所属する弁護士会又は日本弁護士連合会に通知し、適当な処置をとるべきことを請求することができる。
6 前項の規定による請求を受けた者は、そのとつた処置を裁判所に通知しなければならない。
刑事訴訟法296条 検察官の冒頭陳述
第296条 証拠調のはじめに、検察官は、証拠により証明すべき事実を明らかにしなければならない。但し、証拠とすることができず、又は証拠としてその取調を請求する意思のない資料に基いて、裁判所に事件について偏見又は予断を生ぜしめる虞のある事項を述べることはできない。
刑事訴訟法297条 証拠調べの範囲・順序・方法の予定とその変更
第297条 裁判所は、検察官及び被告人又は弁護人の意見を聴き、証拠調の範囲、順序及び方法を定めることができる。
2 前項の手続は、合議体の構成員にこれをさせることができる。
3 裁判所は、適当と認めるときは、何時でも、検察官及び被告人又は弁護人の意見を聴き、第一項の規定により定めた証拠調の範囲、順序又は方法を変更することができる。
刑事訴訟法298条 証拠調べの請求、職権証拠調べ
第298条 検察官、被告人又は弁護人は、証拠調を請求することができる。
2 裁判所は、必要と認めるときは、職権で証拠調をすることができる。
家事事件手続法10条 裁判官の除斥
第10条 裁判官は、次に掲げる場合には、その職務の執行から除斥される。ただし、第六号に掲げる場合にあっては、他の裁判所の嘱託により受託裁判官としてその職務を行うことを妨げない。
一 裁判官又はその配偶者若しくは配偶者であった者が、事件の当事者若しくはその他の審判を受ける者となるべき者(審判(申立てを却下する審判を除く。)がされた場合において、その審判を受ける者となる者をいう。以下同じ。)であるとき、又は事件についてこれらの者と共同権利者、共同義務者若しくは償還義務者の関係にあるとき。
二 裁判官が当事者又はその他の審判を受ける者となるべき者の四親等内の血族、三親等内の姻族若しくは同居の親族であるとき、又はあったとき。
三 裁判官が当事者又はその他の審判を受ける者となるべき者の後見人、後見監督人、保佐人、保佐監督人、補助人又は補助監督人であるとき。
四 裁判官が事件について証人若しくは鑑定人となったとき、又は審問を受けることとなったとき。
五 裁判官が事件について当事者若しくはその他の審判を受ける者となるべき者の代理人若しくは補佐人であるとき、又はあったとき。
六 裁判官が事件について仲裁判断に関与し、又は不服を申し立てられた前審の裁判に関与したとき。
2 前項に規定する除斥の原因があるときは、裁判所は、申立てにより又は職権で、除斥の裁判をする。
家事事件手続法12条 除斥又は忌避の裁判及び手続の停止
第12条 合議体の構成員である裁判官及び家庭裁判所の一人の裁判官の除斥又は忌避についてはその裁判官の所属する裁判所が、受託裁判官として職務を行う簡易裁判所の裁判官の除斥又は忌避についてはその裁判所の所在地を管轄する地方裁判所が、裁判をする。
2 家庭裁判所及び地方裁判所における前項の裁判は、合議体でする。
3 裁判官は、その除斥又は忌避についての裁判に関与することができない。
4 除斥又は忌避の申立てがあったときは、その申立てについての裁判が確定するまで家事事件の手続を停止しなければならない。ただし、急速を要する行為については、この限りでない。
5 次に掲げる事由があるとして忌避の申立てを却下する裁判をするときは、第三項の規定は、適用しない。
一 家事事件の手続を遅滞させる目的のみでされたことが明らかなとき。
二 前条第二項の規定に違反するとき。
三 最高裁判所規則で定める手続に違反するとき。
6 前項の裁判は、第一項及び第二項の規定にかかわらず、忌避された受命裁判官等(受命裁判官、受託裁判官、調停委員会を組織する裁判官又は家事事件を取り扱う家庭裁判所の一人の裁判官をいう。次条第三項ただし書において同じ。)がすることができる。
7 第五項の裁判をした場合には、第四項本文の規定にかかわらず、家事事件の手続は停止しない。
8 除斥又は忌避を理由があるとする裁判に対しては、不服を申し立てることができない。
9 除斥又は忌避の申立てを却下する裁判に対しては、即時抗告をすることができる。
家事事件手続法16条 家庭裁判所調査官及び家事調停委員の除斥
刑事訴訟法299条 証拠調べの請求、職権証拠調べと当事者の権利
第299条 検察官、被告人又は弁護人が証人、鑑定人、通訳人又は翻訳人の尋問を請求するについては、あらかじめ、相手方に対し、その氏名及び住居を知る機会を与えなければならない。証拠書類又は証拠物の取調を請求するについては、あらかじめ、相手方にこれを閲覧する機会を与えなければならない。但し、相手方に異議のないときは、この限りでない。
2 裁判所が職権で証拠調の決定をするについては、検察官及び被告人又は弁護人の意見を聴かなければならない。