民事再生法134条の5 保全処分に係る手続の続行と担保の取扱い

第134条の5 前条第一項(同条第七項において準用する場合を含む。)の規定による保全処分が命じられた場合において、再生手続開始の決定があったときは、否認権限を有する監督委員又は管財人は、当該保全処分に係る手続を続行することができる。
 
2 再生手続開始の決定後一月以内に前項の規定により同項の保全処分に係る手続が続行されないときは、当該保全処分は、その効力を失う。
 
3 否認権限を有する監督委員又は管財人は、第一項の規定により同項の保全処分に係る手続を続行しようとする場合において、前条第二項(同条第七項において準用する場合を含む。)に規定する担保の全部又は一部が再生債務者財産に属する財産でないときは、その担保の全部又は一部を再生債務者財産に属する財産による担保に変換しなければならない。
 
4 民事保全法(平成元年法律第九十一号)第十八条並びに第二章第四節(第三十七条第五項から第七項までを除く。)及び第五節の規定は、第一項の規定により否認権限を有する監督委員又は管財人が続行する手続に係る保全処分について準用する。


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cf. 破産法172条 保全処分に係る手続の続行と担保の取扱い

民事再生法135条 否認権の行使

第135条 否認権は、訴え又は否認の請求によって、否認権限を有する監督委員又は管財人が行う。
 
2 前項の訴え及び否認の請求事件は、再生裁判所が管轄する。
 
3 第一項に規定する方法によるほか、管財人は、抗弁によっても、否認権を行うことができる。


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cf. 破産法173条 否認権の行使

民事再生法136条 否認の請求

第136条 否認の請求をするときは、その原因となる事実を疎明しなければならない。
 
2 否認の請求を認容し、又はこれを棄却する裁判は、理由を付した決定でしなければならない。
 
3 裁判所は、前項の決定をする場合には、相手方又は転得者を審尋しなければならない。
 
4 否認の請求を認容する決定があった場合には、その裁判書を当事者に送達しなければならない。この場合においては、第十条第三項本文の規定は、適用しない。
 
5 否認の請求の手続は、再生手続が終了したときは、終了する。


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cf. 破産法174条 否認の請求

民事再生法137条 否認の請求を認容する決定に対する異議の訴え

第137条 否認の請求を認容する決定に不服がある者は、その送達を受けた日から一月の不変期間内に、異議の訴えを提起することができる。
 
2 前項の訴えは、再生裁判所が管轄する。
 
3 第一項の訴えについての判決においては、訴えを不適法として却下する場合を除き、同項の決定を認可し、変更し、又は取り消す。
 
4 第一項の決定を認可する判決が確定したときは、その決定は、確定判決と同一の効力を有する。同項の訴えが、同項に規定する期間内に提起されなかったとき、又は却下されたときも、同様とする。
 
5 第一項の決定を認可し、又は変更する判決については、受訴裁判所は、民事訴訟法第二百五十九条第一項の定めるところにより、仮執行の宣言をすることができる。
 
6 第一項の訴えに係る訴訟手続で否認権限を有する監督委員が当事者であるものは、再生手続開始の決定の取消しの決定の確定又は再生手続終結の決定により再生手続が終了したときは終了するものとし、再生計画不認可、再生手続廃止又は再生計画取消しの決定の確定により再生手続が終了したときは中断するものとする。
 
7 第一項の訴えに係る訴訟手続で管財人が当事者であるものは、再生手続開始の決定の取消しの決定の確定又は再生手続終結の決定により再生手続が終了したときは、第六十八条第二項の規定にかかわらず、終了するものとする。


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cf. 破産法175条 否認の請求を認容する決定に対する異議の訴え

民事再生法138条 否認権限を有する監督委員の訴訟参加等

第138条 否認権限を有する監督委員は、第百三十五条第一項の規定にかかわらず、否認権の行使に係る相手方(以下この条において「相手方」という。)及び再生債務者間の訴訟が係属する場合には、否認権を行使するため、相手方を被告として、当事者としてその訴訟に参加することができる。ただし、当該訴訟の目的である権利又は義務に係る請求をする場合に限る。
 
2 否認権限を有する監督委員が当事者である否認の訴え(前条第一項の訴え及び第百四十条第一項の規定により受継された訴訟手続を含む。)が係属する場合には、再生債務者は、当該訴えの目的である権利又は義務に係る請求をするため、相手方を被告として、当事者としてその訴訟に参加することができる。
 
3 前項に規定する場合には、相手方は、当該訴訟の口頭弁論の終結に至るまで、再生債務者を被告として、当該訴訟の目的である権利又は義務に係る訴えをこれに併合して提起することができる。
 
4 民事訴訟法第四十条第一項から第三項までの規定は前三項の場合について、同法第四十三条並びに第四十七条第二項及び第三項の規定は第一項及び第二項の規定による参加の申出について準用する。


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民事再生法139条 否認権行使の期間

第139条 否認権は、再生手続開始の日(再生手続開始の日より前に破産手続が開始されている場合にあっては、破産手続開始の日)から二年を経過したときは、行使することができない。否認しようとする行為の日から十年を経過したときも、同様とする。


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cf. 破産法176条 否認権行使の期間

民事再生法140条 詐害行為取消訴訟等の取扱い

第140条 否認権限を有する監督委員又は管財人は、第四十条の二第一項の規定により中断した訴訟手続のうち、民法第四百二十四条第一項の規定により再生債権者の提起した訴訟又は破産法の規定による否認の訴訟若しくは否認の請求を認容する決定に対する異議の訴訟に係るものを受け継ぐことができる。この場合においては、受継の申立ては、相手方もすることができる。
 
2 前項の場合においては、相手方の再生債権者又は破産管財人に対する訴訟費用請求権は、共益債権とする。
 
3 第一項に規定する訴訟手続について同項の規定による受継があった後に再生手続が終了したときは、次条第一項の規定により中断している場合を除き、当該訴訟手続は中断する。
 
4 前項の場合又は第一項に規定する訴訟手続が次条第一項の規定により中断した後に再生手続が終了した場合には、再生債権者又は破産管財人において当該訴訟手続を受け継がなければならない。この場合においては、受継の申立ては、相手方もすることができる。


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民事再生法141条 否認の訴え等の中断及び受継

第141条 次の各号に掲げる裁判が取り消された場合には、当該各号に定める訴訟手続は、中断する。
 一 監督命令又は第五十六条第一項の規定による裁判 否認権限を有する監督委員が当事者である否認の訴え若しくは第百三十七条第一項の訴えに係る訴訟手続、否認権限を有する監督委員が第百三十八条第一項の規定による参加をした訴訟手続又は否認権限を有する監督委員が受継した前条第一項に規定する訴訟手続
 二 管理命令 管財人が当事者である第百三十七条第一項の訴えに係る訴訟手続又は管財人が受継した前条第一項に規定する訴訟手続
 
2 前項の規定により中断した訴訟手続は、その後、監督委員が第五十六条第一項の規定により否認権を行使する権限を付与された場合又は管財人が選任された場合には、その監督委員又は管財人においてこれを受け継がなければならない。この場合においては、受継の申立ては、相手方もすることができる。


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民事再生法124条 財産の価額の評定等

第124条 再生債務者等は、再生手続開始後(管財人については、その就職の後)遅滞なく、再生債務者に属する一切の財産につき再生手続開始の時における価額を評定しなければならない。
 
2 再生債務者等は、前項の規定による評定を完了したときは、直ちに再生手続開始の時における財産目録及び貸借対照表を作成し、これらを裁判所に提出しなければならない。
 
3 裁判所は、必要があると認めるときは、利害関係人の申立てにより又は職権で、評価人を選任し、再生債務者の財産の評価を命ずることができる。


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民事再生法125条 裁判所への報告

第125条 再生債務者等は、再生手続開始後(管財人については、その就職の後)遅滞なく、次の事項を記載した報告書を、裁判所に提出しなければならない。
 一 再生手続開始に至った事情
 二 再生債務者の業務及び財産に関する経過及び現状
 三 第百四十二条第一項の規定による保全処分又は第百四十三条第一項の規定による査定の裁判を必要とする事情の有無
 四 その他再生手続に関し必要な事項
 
2 再生債務者等は、前項の規定によるもののほか、裁判所の定めるところにより、再生債務者の業務及び財産の管理状況その他裁判所の命ずる事項を裁判所に報告しなければならない。
 
3 監督委員は、裁判所の定めるところにより、再生債務者の業務及び財産の管理状況その他裁判所の命ずる事項を裁判所に報告しなければならない。


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