第4条 旧代表者の推定相続人及び会社事業後継者は、その全員の合意をもって、書面により、次に掲げる内容の定めをすることができる。ただし、当該会社事業後継者が所有する当該特例中小会社の株式等のうち当該定めに係るものを除いたものに係る議決権の数が総株主又は総社員の議決権の百分の五十を超える数となる場合は、この限りでない。
一 当該会社事業後継者が当該旧代表者からの贈与又は当該株式等受贈者からの相続により取得した当該特例中小会社の株式等の全部又は一部について、その価額を遺留分を算定するための財産の価額に算入しないこと。
二 前号に規定する株式等の全部又は一部について、遺留分を算定するための財産の価額に算入すべき価額を当該合意の時における価額(弁護士、弁護士法人、公認会計士(公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)第十六条の二第五項に規定する外国公認会計士を含む。)、監査法人、税理士又は税理士法人がその時における相当な価額として証明をしたものに限る。)とすること。
2 次に掲げる者は、前項第二号に規定する証明をすることができない。
一 旧代表者
二 会社事業後継者
三 業務の停止の処分を受け、その停止の期間を経過しない者
四 弁護士法人、監査法人又は税理士法人であって、その社員の半数以上が第一号又は第二号に掲げる者のいずれかに該当するもの
3 旧個人事業者の推定相続人及び個人事業後継者は、その全員の合意をもって、書面により、当該個人事業後継者が当該旧個人事業者からの贈与又は当該事業用資産受贈者からの相続により取得した事業用資産の全部又は一部について、その価額を遺留分を算定するための財産の価額に算入しない旨の定めをすることができる。
4 旧代表者の推定相続人及び会社事業後継者は、第一項の規定による合意をする際に、併せて、その全員の合意をもって、書面により、次に掲げる場合に当該会社事業後継者以外の推定相続人がとることができる措置に関する定めをしなければならない。
一 当該会社事業後継者が第一項の規定による合意の対象とした株式等を処分する行為をした場合
二 旧代表者の生存中に当該会社事業後継者が当該特例中小会社の代表者として経営に従事しなくなった場合
5 旧個人事業者の推定相続人及び個人事業後継者は、第三項の規定による合意をする際に、併せて、その全員の合意をもって、書面により、次に掲げる場合に当該個人事業後継者以外の推定相続人がとることができる措置に関する定めをしなければならない。
一 当該個人事業後継者が第三項の規定による合意の対象とした事業用資産の処分(当該個人事業後継者の事業活動の継続のために必要な処分として経済産業省令で定めるものを除く。)をする行為をした場合
二 当該個人事業後継者が当該事業用資産を専らその営む事業の用以外の用に供している場合
三 旧個人事業者の生存中に当該個人事業後継者が事業を営まなくなった場合