民事再生法172条の3 再生計画案の可決の要件

第172条の3 再生計画案を可決するには、次に掲げる同意のいずれもがなければならない。
 一 議決権者(債権者集会に出席し、又は第百六十九条第二項第二号に規定する書面等投票をしたものに限る。)の過半数の同意
 二 議決権者の議決権の総額の二分の一以上の議決権を有する者の同意
 
2 約定劣後再生債権の届出がある場合には、再生計画案の決議は、再生債権(約定劣後再生債権を除く。以下この条、第百七十二条の五第四項並びに第百七十四条の二第一項及び第二項において同じ。)を有する者と約定劣後再生債権を有する者とに分かれて行う。ただし、議決権を有する約定劣後再生債権を有する者がないときは、この限りでない。
 
3 裁判所は、前項本文に規定する場合であっても、相当と認めるときは、再生計画案の決議は再生債権を有する者と約定劣後再生債権を有する者とに分かれないで行うものとすることができる。
 
4 裁判所は、再生計画案を決議に付する旨の決定をするまでは、前項の決定を取り消すことができる。
 
5 前二項の規定による決定があった場合には、その裁判書を議決権者に送達しなければならない。ただし、債権者集会の期日において当該決定の言渡しがあったときは、この限りでない。
 
6 第一項の規定にかかわらず、第二項本文の規定により再生計画案の決議を再生債権を有する者と約定劣後再生債権を有する者とに分かれて行う場合において再生計画案を可決するには、再生債権を有する者と約定劣後再生債権を有する者の双方について第一項各号に掲げる同意のいずれもがなければならない。
 
7 第百七十二条第二項(同条第三項において準用する場合を含む。)の規定によりその有する議決権の一部のみを再生計画案に同意するものとして行使した議決権者(その余の議決権を行使しなかったものを除く。)があるときの第一項第一号又は前項の規定の適用については、当該議決権者一人につき、同号に規定する議決権者の数に一を、再生計画案に同意する旨の議決権の行使をした議決権者の数に二分の一を、それぞれ加算するものとする。


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