民事執行法167条の2 少額訴訟債権執行の開始等

第167条の2 次に掲げる少額訴訟に係る債務名義による金銭債権に対する強制執行は、前目の定めるところにより裁判所が行うほか、第二条の規定にかかわらず、申立てにより、この目の定めるところにより裁判所書記官が行う。
 
 一 少額訴訟における確定判決
 二 仮執行の宣言を付した少額訴訟の判決
 三 少額訴訟における訴訟費用又は和解の費用の負担の額を定める裁判所書記官の処分
 四 少額訴訟における和解又は認諾の調書
 五 少額訴訟における民事訴訟法第二百七十五条の二第一項の規定による和解に代わる決定
 
2 前項の規定により裁判所書記官が行う同項の強制執行(以下この目において「少額訴訟債権執行」という。)は、裁判所書記官の差押処分により開始する。
 
3 少額訴訟債権執行の申立ては、次の各号に掲げる債務名義の区分に応じ、それぞれ当該各号に定める簡易裁判所の裁判所書記官に対してする。
 
 一 第一項第一号に掲げる債務名義 同号の判決をした簡易裁判所
 二 第一項第二号に掲げる債務名義 同号の判決をした簡易裁判所
 三 第一項第三号に掲げる債務名義 同号の処分をした裁判所書記官の所属する簡易裁判所
 四 第一項第四号に掲げる債務名義 同号の和解が成立し、又は同号の認諾がされた簡易裁判所
 五 第一項第五号に掲げる債務名義 同号の和解に代わる決定をした簡易裁判所
 
4 第百四十四条第三項及び第四項の規定は、差押えに係る金銭債権(差押処分により差し押さえられた金銭債権に限る。以下この目において同じ。)について更に差押処分がされた場合について準用する。この場合において、同条第三項中「差押命令を発した執行裁判所」とあるのは「差押処分をした裁判所書記官の所属する簡易裁判所」と、「執行裁判所は」とあるのは「裁判所書記官は」と、「他の執行裁判所」とあるのは「他の簡易裁判所の裁判所書記官」と、同条第四項中「決定」とあるのは「裁判所書記官の処分」と読み替えるものとする。


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