第1031条 遺留分権利者及びその承継人は、遺留分を保全するのに必要な限度で、遺贈及び前条に規定する贈与の減殺を請求することができる。
改正前民法1042条 減殺請求権の期間の制限
第1042条 減殺の請求権は、遺留分権利者が、相続の開始及び減殺すべき贈与又は遺贈があったことを知った時から一年間行使しないときは、時効によって消滅する。相続開始の時から十年を経過したときも、同様とする。
民法412条 履行期と履行遅滞
第412条 債務の履行について確定期限があるときは、債務者は、その期限の到来した時から遅滞の責任を負う。
2 債務の履行について不確定期限があるときは、債務者は、その期限の到来した後に履行の請求を受けた時又はその期限の到来したことを知った時のいずれか早い時から遅滞の責任を負う。
3 債務の履行について期限を定めなかったときは、債務者は、履行の請求を受けた時から遅滞の責任を負う。
もう一歩先へ
もう一歩先へ 2項:
債務者は、不確定期限が到来したことを知らなくても、期限到来後に履行の請求を受けた時から遅滞の責任を負います。
もう一歩先へ 3項:
cf.
最判昭55・12・18(損害賠償) 全文
判示事項
一 安全保証義務違背を理由とする債務不履行に基づく損害賠償債務の履行遅滞となる時期
二 安全保証義務違背の債務不履行により死亡した者の遺族と固有の慰藉料請求権の有無
判示事項
一 安全保証義務違背を理由とする債務不履行に基づく損害賠償債務の履行遅滞となる時期
二 安全保証義務違背の債務不履行により死亡した者の遺族と固有の慰藉料請求権の有無
裁判要旨
一 安全保証義務違背を理由とする債務不履行に基づく損害賠償債務は、期限の定めのない債務であり、債権者から履行の請求を受けた時に履行遅滞となる。
二 安全保証義務違背の債務不履行により死亡した者の遺族は、固有の慰藉料請求権を有しない。
もう一歩先へ 3項:
期限の定めのない貸金債権を共同相続した場合、共同相続人は、相続分の限度で可分債権たる貸金債権を分割承継します。
不法行為に基づく損害賠償請求権につき
cf.
最判昭29・4・8(損害賠償請求) 全文
判示事項
相続財産たる金銭その他の可分債権と共同相続人の分割承継
裁判要旨
相続人数人ある場合において、相続財産中に金銭の他の可分債権あるときは、その債権は法律上当然分割され各共同相続人がその相続分に応じて権利を承継するものと解すべきである。