第246条 人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。
2 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。
Un pas de plus ! もう一歩先へ 1項:
cf.
最決平15・3・12(平成10(あ)488 詐欺被告事件) 全文
判示事項
誤った振込みがあることを知った受取人がその情を秘して預金の払戻しを受けた場合と詐欺罪の成否
裁判要旨
誤った振込みがあることを知った受取人が,その情を秘して預金の払戻しを請求し,その払戻しを受けた場合には,詐欺罪が成立する。
Un pas de plus ! もう一歩先へ 2項:
所持金なく代金支払いの意思がないのに払うように装って宿泊・飲食等をした後、自動車で帰宅する知人を見送ると欺いて逃走した行為について刑法246条2項の詐欺利得罪の成立を認めたことは「債権者を欺罔して債務免除の意思表示をなさしめること」がないため誤っているが、宿泊・飲食した時点で刑法246条1項の詐欺罪が既遂に達したものと認められるとしています。
cf. 最決昭30・7・7(昭和30(あ)478 詐欺) 全文判示事項
刑法第二四六条第二項の詐欺罪において債務の支払を免れたとするための要件
裁判要旨
刑法第二四六条第二項の詐欺罪において、財産上不法の利益が、債務の支払を免れたことであるとするには、相手方たる債権者を欺罔して債務免除の意思表示をさせることを要し、単に逃走して事実上支払をしなかつただけで足りるものではない。
