第23条 不動産に対する強制競売の申立書には、執行力のある債務名義の正本のほか、次に掲げる書類を添付しなければならない。
一 登記がされた不動産については、登記事項証明書及び登記記録の表題部に債務者以外の者が所有者として記録されている場合にあつては、債務者の所有に属することを証する文書
二 登記がされていない土地又は建物については、次に掲げる書類
イ 債務者の所有に属することを証する文書
ロ 当該土地についての不動産登記令(平成十六年政令第三百七十九号)第二条第二号に規定する土地所在図及び同条第三号に規定する地積測量図
ハ 当該建物についての不動産登記令第二条第五号に規定する建物図面及び同条第六号に規定する各階平面図並びに同令別表の三十二の項添付情報欄ハ又はニに掲げる情報を記載した書面
三 土地については、その土地に存する建物及び立木に関する法律(明治四十二年法律第二十二号)第一条に規定する立木(以下「立木」という。)の登記事項証明書
四 建物又は立木については、その存する土地の登記事項証明書
五 不動産に対して課される租税その他の公課の額を証する文書
(平二最裁規三・平一七最裁規六・一部改正)
改正前刑法234条の2 電子計算機損壊等業務妨害
第234条の2 人の業務に使用する電子計算機若しくはその用に供する電磁的記録を損壊し、若しくは人の業務に使用する電子計算機に虚偽の情報若しくは不正な指令を与え、又はその他の方法により、電子計算機に使用目的に沿うべき動作をさせず、又は使用目的に反する動作をさせて、人の業務を妨害した者は、五年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
2 前項の罪の未遂は、罰する。
改正前刑法235条 窃盗
第235条 他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、十年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
cf.
刑法235条 窃盗
判示事項
窃盗の着手があつたものと認められた事例。
裁判要旨
犯人が被害者方店舗内において所携の懐中電燈により真暗な店内を照らし、電気器具類の積んであることが判つたが、なるべく金を盗りたいので店内煙草売場の方に行きかけた、との事実があれば、窃盗の着手行為があつたものと認めるのが相当である。
判示事項
窃盗の実行に着手したと認められる一事例
裁判要旨
ズボンの尻ポケツトから現金をすり取ろうとして手を差しのべその外側に触れた以上窃盗の実行に着手したものである。
判示事項
窃盗の実行に着手したと認められる事例。
裁判要旨
電柱に架設中の電話線を切断しようとした以上、窃盗の実行に着手したものである。
判示事項
窃盜既遂の時期
裁判要旨
凡そ不法に領得する意思を以つて、事實上他の支配内に存する物體を自己の支配内に移したときは、茲に窃盜罪は既遂の域に達するものであつて、必らずしも犯人が之を自由に處分し得べき安全なる位置にまで置くことを必要とするものではない。
判示事項
是非弁別能力を有する刑事未成年者を利用して窃盗を行つた者につき窃盗の間接正犯が成立するとされた事例
裁判要旨
自己の日頃の言動に畏怖し意思を抑圧されている一二歳の養女を利用して窃盗を行つたと認められる判示の事実関係のもとにおいては、たとえ同女が是非善悪の判断能力を有する者であつたとしても、右利用者につき窃盗の間接正犯が成立する。
間接正犯が成立するとしています。
cf. 最決昭31・7・3(昭和29(あ)1774 窃盗) 全文判示事項
他人の所有管理にかかる物件を不法領得の意思をもつて、恰も自己の所有物の如く装い第三者に売却搬出せしめた所為と窃盗罪の成否
裁判要旨
他人の所有管理にかかる物件につき、管理処分権なき者が、不法領得の意思をもつて恰も自己の所有物の如く装いこれを善意の第三者に売却搬出せしめた所為は、窃盗罪を構成する。
判示事項
人を殺害した後被害者が身につけていた財物を奪取した行為が窃盗罪にあたるとされた事例
裁判要旨
野外において人を殺害した後、領得の意思を生じ、右犯行直後その現場で、被害者が身につけていた腕時計を奪取する行為は、窃盗罪を構成する。
窃取にかかるキャッシュカードを使用し、現金自動預払機等から現金を窃取するために預貯金の残高照会をした行為につき、窃盗罪及び窃盗未遂罪が成立し、これらを併合罪とする。
cf. 名古屋高裁平13・9・17(平成13(う)164 窃盗未遂,窃盗被告) 全文判示事項
二時間餘の短時間内に同一場所で同一機會を利用して爲した窃盜に對し併合罪を問擬した判決の擬律錯誤の違法
裁判要旨
原審の確定した事實によると被告人は長男Aと共謀の上昭和二二年一二月一四日午後一〇時頃から翌一五日午前零時頃までの間三回にわたつて栃木懸鹽谷郡a村大字b字c所在B農業會b(第d號)倉庫で同農業會倉庫係C保管の水粳玄米四斗入三俵づつ合計九俵を窃取したものであるというのであつて原審は右事實を併合罪として處斷しているのである。ところが右三回にわたる窃盜行爲は僅か二時間餘の短時間のうちに同一場所で爲されたもので同一機會を利用したものであることは舉示の證據からも窺はれるのであり、且ついずれも米俵の窃取という全く同種の動作であるから單一の犯意の發現たる一連の動作であると認めるのが、相當であつて、原判決舉示の證據によるもそれが別個獨立の犯意に出でたものであると認むべき別段の事由を發見することはできないのである。然らば右のような事實關係においてはこれを一罪と認定するのが相當であつて獨立した三個の犯罪と認定すべきではない。それ故原審が證據上別段の事由の認められないに拘わらず右三回の窃取行爲を獨立した三個の犯罪行爲と認定したことは實驗則に反して事實を認定した違法があると云わなければならない。
判示事項
自動車金融により所有権を取得した貸主による自動車の引揚行為と窃盗罪の成否
裁判要旨
買戻約款付自動車売買契約により自動車金融をしていた貸主が、借主の買戻権喪失により自動車の所有権を取得した後、借主の事実上の支配内にある自動車を承諾なしに引き揚げた行為は、刑法二四二条にいう他人の占有に属する物を窃取したものとして窃盗罪を構成する。
木材の流失を防ぐために電線を勝手に切断し、これを用いて木材を繋ぎ止めた事案において不法領得の意思を認めており、利用・処分意思は必ずしも経済的用法や、本来の用法に従うものである必要はないことを明らかにした。
cf. 最決昭35・9・9(昭和32(あ)1135 窃盗) 全文判示事項
窃盗罪の成立する事例
裁判要旨
河川の流れに入り、大水で漂流中の木材一本(トガの木、直径三尺、長さ二間)を拾得して河岸に引揚げた上、その流失を防ぐため、附近の柱に巻きつけてあつた他人所有の電線三本長さ二一メートル(同所からの揚水用モーターに送電するためのもので、当時は大水に備え一時支柱から外し、本柱にまきつけてあつた。)中の約一二メートル(時価約金一、二〇〇円相当)を勝手に切断し、これを用いて前記木材を繋留した場合には、右電線を不法に領得する意思がなかつたものとはいえず、同電線窃盗の罪が成立するものと解するのが相当である。
判示事項
一 窃盗罪の成立に必要な不正領得の意思
二 窃盗犯人に不正領得の意思が認められる一事例
三 強盗傷人と窃盗の二罪を構成する例
裁判要旨
一 そもそも、刑法上窃盗罪の成立に必要な不法領得の意思とは、権利者を排除し他人の物を自己の所有物と同様にその経済的用法に従いこれを利用し又は処分する意思をいうのであつて、永久的にその物の経済的利益を保持する意思であることを必要としないのであるから、被告人等が対岸に該船を乗り捨てる意思で前記肥料船に対するAの所持を奪つた以上、一時的にも該船の権利を排除し終局的に自ら該船に対する完全な支配を取得して所有者と同様の実を挙げる意思即ち右にいわゆる不正領得の意思がなかつたという訳にはゆかない。
二 被告人等が本件強盗傷人の罪を犯す当時には未だ本件窃盗を犯す意思は全然なく、右強盗傷人が既遂となり逃走の途中偶然の機会において新たに本件窃盗の犯意を生じたものであることは原判決挙示の証拠上疑いのないところであるばかりでなく、それらの行為自体からみても、はた又被害法益の点からみても、本件強盗傷人と窃盗の二罪を構成し、所論のように単一の犯罪を構成するものと認めるべきでないことは多言を要しないところである。
判示事項
一 刑法上の占有の意義
二 占有離脱物と認められない一事例
裁判要旨
一 刑法上の占有は人が物を実力的に支配する関係であつて、その支配の態様は物の形状その他の具体的事情によつて一様ではないが、必ずしも物の現実の所持または監視を必要とするものではなく、物が占有者の支配力の及ぶ場所に存在するを以つて足りる。
二 被害者がバスを待つ間に写真機を身辺約三〇糎の個所に置き、行列の移動に連れて改札口の方に進んだが、改札口の手前約三・六六米の所に来たとき、写真機を置き忘れたことに気づき直ちに引き返したところ、既にその場から持ち去られていたもので行列が動き始めてからその場所に引き返すまでの時間は約五分、写真機を置いた場所と引き返した点との距離は約一九・五八米に過ぎないような場合は、未だ被害者の占有を離れたものとはいえない。
これは被告人自身が殺害した事案です。
cf. 最判昭41・4・8(昭和40(あ)1573 強姦致傷、強姦、殺人、死体遺棄、窃盗) 全文判示事項
人を殺害した後被害者が身につけていた財物を奪取した行為が窃盗罪にあたるとされた事例
裁判要旨
野外において人を殺害した後、領得の意思を生じ、右犯行直後その現場で、被害者が身につけていた腕時計を奪取する行為は、窃盗罪を構成する。
判示事項
窃盗罪を構成する事例
裁判要旨
譲渡担保にとつた貨物自動車の所有権が債権者に帰属したとしても、債務者側において引き続き占有保管している右自動車を無断で債権者が運び去る所為は、窃盗罪を構成する。
判示事項
1 パチスロ店内で,パチスロ機から不正な方法によりメダルを窃取した者の共同正犯である者が,上記犯行を隠ぺいする目的をもって,その隣のパチスロ機において,自ら通常の方法により遊戯していた場合,この通常の遊戯方法により取得したメダルについて窃盗罪が成立するか
2 窃取した財物と窃取したとはいえない財物とが混在している場合における窃盗罪の成立範囲について判示した事例
裁判要旨
1 パチスロ店内で,パチスロ機に針金を差し込んで誤動作させるなどの方法によりメダルを窃取した者の共同正犯である者が,上記犯行を隠ぺいする目的をもって,その隣のパチスロ機において,自ら通常の方法により遊戯していた場合,この通常の遊戯方法により取得したメダルについては,窃盗罪は成立しない。
2 パチスロ機の下皿内に窃取したメダル72枚が入っており,ドル箱内に窃取したものと窃取したとはいえないものとが混在したメダル414枚が入っているとの本件事実関係の下においては,窃盗罪が成立する範囲は,下皿内のメダル72枚のほか,ドル箱内のメダル414枚の一部にとどまる。
判示事項
海中に取り落した物件について所持の認められる一事例
裁判要旨
海中に取り落した物件については、落主の意にもとづきこれを引き揚げようとする者が、その落下場所の大体の位置を指示し、その引揚方を人に依頼した結果、その人が該物件をその附近で発見したときは、依頼者がその発見された事実を知らなくても、依頼者はその物件に対し所持即ち事実上の支配管理を有するものと解すべきである。
「窃盗罪は、不法に他人の所持を侵してその物を自己の所持に移すことによつて成立する。所持とは一定の人の物に対する事実上の支配関係をいう」
cf. 最判昭24・7・5(昭和24(れ)314 窃盗) 全文判示事項
窃盜罪における目的物判示の程度
裁判要旨
窃盜罪の目的物の判示としては、その物が自己以外の者の事實上の支配下にあることを明らかにすれば足り、その所有者が何人であるかは必らずしも判示することを要しない。
判示事項
一 刑法上の占有の意義
二 占有離脱物と認められない一事例
裁判要旨
一 刑法上の占有は人が物を実力的に支配する関係であつて、その支配の態様は物の形状その他の具体的事情によつて一様ではないが、必ずしも物の現実の所持または監視を必要とするものではなく、物が占有者の支配力の及ぶ場所に存在するを以つて足りる。
二 被害者がバスを待つ間に写真機を身辺約三〇糎の個所に置き、行列の移動に連れて改札口の方に進んだが、改札口の手前約三・六六米の所に来たとき、写真機を置き忘れたことに気づき直ちに引き返したところ、既にその場から持ち去られていたもので行列が動き始めてからその場所に引き返すまでの時間は約五分、写真機を置いた場所と引き返した点との距離は約一九・五八米に過ぎないような場合は、未だ被害者の占有を離れたものとはいえない。
判示事項
投票用紙の持出と不法領得の意思。
裁判要旨
市議会議員選挙に際し、特定の候補者に当選を得しめるため、後日その候補者の氏名を記入して投票中に混入し投票数を増加する目的をもつて、投票所管理者の保管する市選挙管理委員会所有にかかる市議会議員選挙の投票用紙をひそかに持ち出したときは、不法領得の意思なしというを得ず、窃盗罪を構成する。
判示事項
窃盗罪の成立に必要な不正領得の意思があるとされた事例
裁判要旨
他人所有の普通乗用自動車を、数時間にわたつて完全に自己の支配下に置く意図のもとに、駐車場から所有者に無断で乗り出し、その後約四時間余りの間乗り廻していたなどの事情があるときは、たとえ、使用後に元の場所に戻しておくつもりであつたとしても、右自動車に対する不正領得の意思があつたということができる。
改正前刑法235条の2 不動産侵奪
第235条の2 他人の不動産を侵奪した者は、十年以下の懲役に処する。
cf.
刑法235条の2 不動産侵奪
改正前刑法236条 強盗
第236条 暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者は、強盗の罪とし、五年以上の有期懲役に処する。
2 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。
cf.
刑法236条 強盗
判示事項
犯行現場での逮捕と強盜既遂罪の成立
裁判要旨
被告人等第在宅の家人五人全部を縛り上げ目隠をした後一時間に亘り家内の金品を取出し現金をポケツトに入れ衣類等或は行李、リツクサツクにつめ込み、或は風呂敷に包み、或は着込み又は懐中したときは金品を自己の実力支配内においたことは明らかであるから被告人等が右金品を戸外に持出す前現場で逮捕されたことは強盜既遂罪の成立に影響がない。
判示事項
一 強盜の共謀と暴行脅迫をしなかつた者の責任
二 裁判所法第二六條第二項第二號中刑法第二三六條、第二三八條、第二三九條の罪の除外規定の合憲性
裁判要旨
一 被告人等數名が強盜を共謀し、その中、被告人以外の者が被害者を脅迫して財物を奪取した以上、たとえ、被告人が暴行脅迫を行はなかつたとしても、強盜罪の共同正犯としての責任を兔れない。
二 裁判所法第二六條第二項第二號中刑法第二三六條、第二三七條及び第二三九條の罪に係る事件は地方裁判所の一人の裁判官がこれを取り扱いうる旨の規定は違法に違反するものではない。
判示事項
一 精神鑑定の請求と精神障碍の事實上の主張
二 裁判所法第二六條第一項の合憲性
三 精神病者の證言の證據能力
四 刑訴法第三四七條第一項の法意
五 被害者不知の間になされた財物の奪取と強盗罪
六 緊急逮捕手続と司法警察官の被害者に対する訊問権
七 證據書類中の被害金額の限度内でこれと異る被害金額を認定した場合と虚無の證據
八 刑訴應急措置法第一三條第二項の合憲性
裁判要旨
一 記録によれば、被告人の辯護人は原審の公判廷において、被告人の精神状態を明らかにするために精神鑑定その他の證據調の請求をしたことは認められるが、それだけでは被告人が本件犯行當事に心神喪失者若しくは心神耗弱者等であつたことの事實上の主張がなされたものとは言うことができない。
二 裁判所法第二六條第一項は違憲でない。(昭和年二二(れ)第二八〇號昭和二三年七月二九日大法廷判決參照)
三 精神病者であつても症状によりその精神状態は時に普通人と異ならない場合もあるのであるから、その際における證言を採用することは採證法則に反するものではなく、要は事實審の自由な判斷によつてその採否を決すべきものである。
四 刑事訴訟法第三四七條第一項において裁判長は各個の證據につき取調を終えた毎に被告人に意見の有無を問うべきことを規定しているのは被告人に證據について意見を述べる機會を與えなければならないことを規定したのであつて、被告人が意見を有しない事でも強て之れを述べさせなければならないことまで規定したものではない。
五 強盗犯人が被害者を脅迫しその犯行を抑圧中に財物を奪取すれば、その奪取行為がたまたま被害者の気付かない間になされたものであつても、強盗罪が成立する。
六 刑訴応急措置法第八条第二号いわゆる緊急逮捕の手続は、強制捜査手続であるから、司法警察官は、被疑者に対し訊問権を有する。
七 證據書類中の被害金額三千九百八十圓となつているのを、被害金額三千二百圓と判示したのは、虚無の證據を引用したものではない。
八 刑訴應急措置法第一三條第二項の規定が日本國憲法の條規に反するものでないことは當裁判所の判例とするところであつて、未だこれを變更する必要を認めない。
判示事項
十歳の子供に對する暴行脅迫と強盜罪の成立
裁判要旨
人の居宅内において留守居をしていた十歳の子供に對し暴行脅迫を加え財物を奪取したときは強盜罪が成立する。
判示事項
刑法第二三六条第二項の強盗罪の成立
裁判要旨
犯人が債務の支払を免れる目的をもつて債権者に対しその反抗を抑圧すべき暴行、脅迫を加え、債権者をして支払の請求をしない旨を表示せしめて支払を免れた場合であると、右の手段により債権者をして事実上支払の請求をすることができない状態に陥らしめて支払を免れた場合であるとを問わずひとしく刑法第二三六条第二項の不法利得罪を構成するものと解すべきである。
改正前刑法237条 強盗予備
第237条 強盗の罪を犯す目的で、その予備をした者は、二年以下の懲役に処する。
cf.
刑法237条 強盗予備
刑法238条 事後強盗
第238条 窃盗が、財物を得てこれを取り返されることを防ぎ、逮捕を免れ、又は罪跡を隠滅するために、暴行又は脅迫をしたときは、強盗として論ずる。
判示事項
窃盗の犯人による事後の脅迫が窃盗の機会の継続中に行われたとはいえないとされた事例
裁判要旨
被害者方で財物を窃取した犯人が,だれからも発見,追跡されることなく,いったん同所から約1km離れた場所まで移動し,窃取の約30分後に再度窃盗をする目的で被害者方に戻った際に逮捕を免れるため家人を脅迫したなど判示の事実関係の下においては,その脅迫は,窃盗の機会の継続中に行われたものとはいえない。
事後強盗罪の未遂既遂は、財物奪取についての未遂既遂によって定まる
cf. 最判昭24・7・9(昭和24(れ)121 準強盗、窃盗) 全文判示事項
窃盜未遂犯人による準強盜行爲を準強盜の既遂をもつて問擬した擬律錯誤の違法と刑法第二四三條
裁判要旨
原判示二の事實につき、原判決の確定したるところは、窃盜は未遂(障碍未遂)に終つたものであること明らかである。しからば、窃盜未遂犯人による準強盜行爲の場合は、準強盜の未遂を以つて問擬すべきものであることは當然であるにかかわらず、原審はその擬律において刑法第二三八條同第二三六條を適用し、以つて準強盜の既遂をもつて問擬したのは違法である、けだし窃盜未遂犯人による準強盜は、財物を得なかつた點において、恰かも強盜の未遂と同一の犯罪態様を有するに過ぎないものである。しからば、強盜未遂の場合には刑法第二四三條の適用があるにかかわらず、これと同一態様の窃盜未遂の準強盜を強盜の既遂をもつて論ずるときは、右刑法第二四三條の適用は排除せられることとなり彼此極めて不合理の結果を生ずるに至るからである。したがつて、論旨は正に理由あり、原判決はこの點において破毀を免がれない。
判示事項
刑法二三八条の準強盗を目的とする場合と同法二三七条にいう「強盗ノ目的」
裁判要旨
刑法二三七条にいう「強盗ノ目的」には同法二三八条の準強盗を目的とする場合を含む。
窃盗犯人が所定の目的を持って暴行・脅迫を行なった以上適用があり、被害者が財物取返えそうとし又は逮捕しようとする行為をしたか否かは問わない
cf. 最判昭22・11・29(昭和22(れ)107 準強盗、窃盗、銃砲等所持禁止令違反) 全文判示事項
一 被告人の公判廷における自白と憲法第三八條第三項及び刑訴應急措置法第一〇條第三項にいわゆる「本人の自白」
二 刑法第二三八條の法意
裁判要旨
一 日本國憲法の施行に伴う刑事訴訟法の應急的措置に関する法律第一〇條第三項の規定は公判廷外の自白が被告人の不利益な唯一の證拠である場合にこれにより有罪とされ又は刑罰を科せられないという趣旨であつて公判廷の自白を包含しないと解すべきである。
二 刑法第二三八條の規定は窃盜が財物の取還を拒ぎ又は逮捕を免かれ若しくは罪跡を湮滅する爲暴行又は脅迫を加へた以上被害者において財産を取還せんとし又は加害者を逮捕せんとする行爲を爲したと否とに拘はらず強盜を以つて論ずる趣旨であると解するのが妥當である。
不動産登記法68条 登記の抹消
第68条 権利に関する登記の抹消は、登記上の利害関係を有する第三者(当該登記の抹消につき利害関係を有する抵当証券の所持人又は裏書人を含む。以下この条において同じ。)がある場合には、当該第三者の承諾があるときに限り、申請することができる。
刑法239条 昏 酔強盗
第239条 人を昏 酔させてその財物を盗取した者は、強盗として論ずる。
裁判所法7条 裁判権
第7条 最高裁判所は、左の事項について裁判権を有する。
一 上告
二 訴訟法において特に定める抗告
