第411条 上告裁判所は、第四百五条各号に規定する事由がない場合であつても、左の事由があつて原判決を破棄しなければ著しく正義に反すると認めるときは、判決で原判決を破棄することができる。
一 判決に影響を及ぼすべき法令の違反があること。
二 刑の量定が甚しく不当であること。
三 判決に影響を及ぼすべき重大な事実の誤認があること。
四 再審の請求をすることができる場合にあたる事由があること。
五 判決があつた後に刑の廃止若しくは変更又は大赦があつたこと。
刑事訴訟法412条 破棄移送
第412条 不法に管轄を認めたことを理由として原判決を破棄するときは、判決で事件を管轄控訴裁判所又は管轄第一審裁判所に移送しなければならない。
刑事訴訟法413条 破棄差戻し・移送・自判
第413条 前条に規定する理由以外の理由によつて原判決を破棄するときは、判決で、事件を原裁判所若しくは第一審裁判所に差し戻し、又はこれらと同等の他の裁判所に移送しなければならない。但し、上告裁判所は、訴訟記録並びに原裁判所及び第一審裁判所において取り調べた証拠によつて、直ちに判決をすることができるものと認めるときは、被告事件について更に判決をすることができる。
家事事件手続法195条 債務を負担させる方法による遺産の分割
第195条 家庭裁判所は、遺産の分割の審判をする場合において、特別の事情があると認めるときは、遺産の分割の方法として、共同相続人の一人又は数人に他の共同相続人に対する債務を負担させて、現物の分割に代えることができる。
家事事件手続法77条 更正決定
第77条 審判に計算違い、誤記その他これらに類する明白な誤りがあるときは、家庭裁判所は、申立てにより又は職権で、いつでも更正決定をすることができる。
2 更正決定は、裁判書を作成してしなければならない。
3 更正決定に対しては、更正後の審判が原審判であるとした場合に即時抗告をすることができる者に限り、即時抗告をすることができる。
4 第一項の申立てを不適法として却下する裁判に対しては、即時抗告をすることができる。
5 審判に対し適法な即時抗告があったときは、前二項の即時抗告は、することができない。
家事事件手続法78条 審判の取消し又は変更
第78条 家庭裁判所は、審判をした後、その審判を不当と認めるときは、次に掲げる審判を除き、職権で、これを取り消し、又は変更することができる。
一 申立てによってのみ審判をすべき場合において申立てを却下した審判
二 即時抗告をすることができる審判
2 審判が確定した日から五年を経過したときは、家庭裁判所は、前項の規定による取消し又は変更をすることができない。ただし、事情の変更によりその審判を不当と認めるに至ったときは、この限りでない。
3 家庭裁判所は、第一項の規定により審判の取消し又は変更をする場合には、その審判における当事者及びその他の審判を受ける者の陳述を聴かなければならない。
4 第一項の規定による取消し又は変更の審判に対しては、取消し後又は変更後の審判が原審判であるとした場合に即時抗告をすることができる者に限り、即時抗告をすることができる。
家事事件手続法79条 審判に関する民事訴訟法の準用
第79条 民事訴訟法第二百四十七条、第二百五十六条第一項及び第二百五十八条(第二項後段を除く。)の規定は、審判について準用する。この場合において、同法第二百五十六条第一項中「言渡し後」とあるのは、「審判が告知を受ける者に最初に告知された日から」と読み替えるものとする。