第175条 家庭裁判所は、親権者の指定又は変更の審判又は調停の申立てがあった場合において、強制執行を保全し、又は子その他の利害関係人の急迫の危険を防止するため必要があるときは、当該申立てをした者の申立てにより、親権者の指定又は変更の審判を本案とする仮処分その他の必要な保全処分を命ずることができる。
2 前項の規定により仮の地位の仮処分を命ずる場合には、第百七条の規定により審判を受ける者となるべき者の陳述を聴くほか、子(十五歳以上のものに限る。)の陳述を聴かなければならない。ただし、子の陳述を聴く手続を経ることにより保全処分の申立ての目的を達することができない事情があるときは、この限りでない。
3 家庭裁判所は、親権者の指定又は変更の審判又は調停の申立てがあった場合において、子の利益のため必要があるときは、当該申立てをした者の申立てにより、親権者の指定又は変更の申立てについての審判が効力を生ずるまでの間、親権者の職務の執行を停止し、又はその職務代行者を選任することができる。
4 前項の規定による親権者の職務の執行を停止する審判は、職務の執行を停止される親権者、子に対し親権を行う者又は同項の規定により選任した職務代行者に告知することによって、その効力を生ずる。
5 家庭裁判所は、いつでも、第三項の規定により選任した職務代行者を改任することができる。
6 家庭裁判所は、第三項の規定により選任し、又は前項の規定により改任した職務代行者に対し、子の財産の中から、相当な報酬を与えることができる。
刑事訴訟法58条 勾引
第58条 裁判所は、次の場合には、被告人を勾引することができる。
一 被告人が定まつた住居を有しないとき。
二 被告人が、正当な理由がなく、召喚に応じないとき、又は応じないおそれがあるとき。
刑事訴訟法59条 勾引の効力
第59条 勾引した被告人は、裁判所に引致した時から二十四時間以内にこれを釈放しなければならない。但し、その時間内に勾留状が発せられたときは、この限りでない。
刑事訴訟法60条 勾留の理由、期間・期間の更新
第60条 裁判所は、被告人が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由がある場合で、左の各号の一にあたるときは、これを勾留することができる。
一 被告人が定まつた住居を有しないとき。
二 被告人が罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由があるとき。
三 被告人が逃亡し又は逃亡すると疑うに足りる相当な理由があるとき。
2 勾留の期間は、公訴の提起があつた日から二箇月とする。特に継続の必要がある場合においては、具体的にその理由を附した決定で、一箇月ごとにこれを更新することができる。但し、第八十九条第一号、第三号、第四号又は第六号にあたる場合を除いては、更新は、一回に限るものとする。
3 三十万円(刑法、暴力行為等処罰に関する法律(大正十五年法律第六十号)及び経済関係罰則の整備に関する法律(昭和十九年法律第四号)の罪以外の罪については、当分の間、二万円)以下の罰金、拘留又は科料に当たる事件については、被告人が定まつた住居を有しない場合に限り、第一項の規定を適用する。