社債、株式等の振替に関する法律151条 総株主通知

第151条 振替機関は、次の各号に掲げる場合のいずれかに該当するときは、発行者に対し、当該各号に定める株主につき、氏名又は名称及び住所並びに当該株主の有する当該発行者が発行する振替株式の銘柄及び数その他主務省令で定める事項(以下この条及び次条において「通知事項」という。)を速やかに通知しなければならない。
 一 発行者が基準日を定めたとき。 その日の株主
 二 株式の併合がその効力を生ずる日が到来したとき。 その日の株主
 三 振替機関等が第百三十五条第三項(同条第四項において準用する場合を含む。)の規定による抹消をしたとき。 当該抹消に係る振替株式の株主
 四 事業年度を一年とする発行者について、事業年度ごとに、当該事業年度の開始の日から起算して六月を経過したとき(発行者が会社法第四百五十四条第五項に規定する中間配当に係る基準日を定めたときを除く。)。 当該事業年度の開始の日から起算して六月を経過した日の株主
 五 特定の銘柄の振替株式を取り扱う振替機関が第二十二条第一項の規定により第三条第一項の指定を取り消された場合又は第四十一条第一項の規定により当該指定が効力を失った場合であって、当該振替機関の振替業を承継する者が存しないとき。 当該指定が取り消された日又は当該指定が効力を失った日の株主
 六 特定の銘柄の振替株式が振替機関によって取り扱われなくなったとき。 当該振替機関が当該振替株式の取扱いをやめた日の株主
 七 その他政令で定めるとき。 政令で定める日における株主
 
2 前項の場合において、振替機関は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、それぞれ当該各号に定める者を株主として通知しなければならない。
 一 振替機関又はその下位機関の備える振替口座簿中の加入者の口座(顧客口座及び第百五十五条第一項に規定する買取口座を除く。)の保有欄に振替株式についての記載又は記録がされている場合 当該口座の加入者(主務省令で定めるところにより、当該加入者が、その直近上位機関に対し、当該振替株式につき他の加入者を株主として前項の通知をすることを求める旨の申出をしたときは、当該振替株式に係る他の加入者(第百五十四条第三項第二号及び第百五十九条の二第二項第二号において「特別株主」という。))
 二 前号に規定する加入者の口座の質権欄に振替株式についての記載又は記録がされている場合 当該質権欄に株主としてその氏名又は名称の記載又は記録がされている者
 三 第百五十五条第一項に規定する買取口座に振替株式についての記載又は記録がされている場合 当該振替株式について同条第三項の申請をした振替株式の株主(当該振替株式の買取りの効力が生じた後にあっては、当該買取口座の加入者)
 
3 振替機関は、第一項の場合において、振替株式が質権欄に記載され、又は記録されている口座の加入者からの申出があったときは、同項の通知において、当該振替株式の質権者の氏名又は名称及び住所並びに当該振替株式の銘柄及び当該振替株式についての第百二十九条第三項第四号に掲げる事項その他主務省令で定める事項を示さなければならない。
 
4 加入者は、前項の申出をするには、その直近上位機関を経由してしなければならない。
 
5 第百四十七条第一項又は第百四十八条第一項の場合において、振替機関が第一項の通知をするときは、当該振替機関は、当該振替機関又はその下位機関の加入者の口座に記載又は記録がされた振替株式のうち第百四十七条第一項又は第百四十八条第一項の規定により発行者に対抗することができないものの数を示さなければならない。
 
6 口座管理機関は、その直近上位機関から、当該口座管理機関又はその下位機関の加入者の口座に記載又は記録がされた振替株式につき、第一項の通知のために必要な事項(第三項及び前項に規定する事項を含む。)の報告を求められたときは、速やかに、当該事項を報告しなければならない。
 
7 第一項第一号、第二号、第四号及び第七号に掲げる場合(政令で定める場合を除く。)には、発行者は、主務省令で定めるところにより、当該各号に定める日(同項第四号にあっては、同号の事業年度の開始の日)その他主務省令で定める事項を当該発行者が第十三条第一項の同意を与えた振替機関に通知しなければならない。
 
8 発行者は、正当な理由があるときは、振替機関に対し、当該振替機関が定めた費用を支払って、当該発行者が定める一定の日の株主についての通知事項を通知することを請求することができる。この場合においては、第一項から第六項までの規定を準用する。


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