第502条 裁判の執行を受ける者又はその法定代理人若しくは保佐人は、執行に関し検察官のした処分(次章の規定によるものを除く。)を不当とするときは、言渡しをした裁判所に異議の申立てをすることができる。
刑事訴訟法503条
503条 第五百条及び前二条の申立ては、決定があるまでこれを取り下げることができる。
2 第三百六十六条の規定は、第五百条及び前二条の申立て及びその取下げについてこれを準用する。
刑事訴訟法504条
第504条 第五百条、第五百一条及び第五百二条の申立てについてした決定に対しては、即時抗告をすることができる。
刑事訴訟法505条
第505条 罰金又は科料を完納することができない場合における労役場留置の執行については、刑の執行に関する規定を準用する。
刑事訴訟法506条
第506条 第四百九十条第一項の裁判の執行の費用は、執行を受ける者の負担とし、民事執行法その他強制執行の手続に関する法令の規定に従い、執行と同時にこれを取り立てなければならない。
刑事訴訟法507条
第507条 検察官及び検察事務官は、裁判の執行に関する調査のため必要があるときは、管轄区域外で職務を行うことができる。
刑事訴訟法508条
第508条 検察官又は裁判所若しくは裁判官は、裁判の執行に関して、その目的を達するため必要な調査をすることができる。ただし、強制の処分は、この法律に特別の定めがある場合でなければ、これをすることができない。
2 検察官又は裁判所若しくは裁判官は、裁判の執行に関しては、公務所又は公私の団体に照会して必要な事項の報告を求めることができる。
刑事訴訟法509条
第509条 検察官は、裁判の執行に関して必要があると認めるときは、裁判官の発する令状により、差押え、記録命令付差押え、捜索又は検証をすることができる。この場合において、身体の検査は、身体検査令状によらなければならない。
2 差し押さえるべき物が電子計算機であるときは、当該電子計算機に電気通信回線で接続している記録媒体であつて、当該電子計算機で作成若しくは変更をした電磁的記録又は当該電子計算機で変更若しくは消去をすることができることとされている電磁的記録を保管するために使用されていると認めるに足りる状況にあるものから、その電磁的記録を当該電子計算機又は他の記録媒体に複写した上、当該電子計算機又は当該他の記録媒体を差し押さえることができる。
3 第一項の令状は、検察官の請求により、これを発する。
4 検察官は、第一項の身体検査令状の請求をするには、身体の検査を必要とする理由及び身体の検査を受ける者の性別、健康状態その他裁判所の規則で定める事項を示さなければならない。
5 裁判官は、身体の検査に関し、適当と認める条件を付することができる。
刑事訴訟法510条
第510条 前条第一項の令状には、裁判の執行を受ける者の氏名、差し押さえるべき物、記録させ若しくは印刷させるべき電磁的記録及びこれを記録させ若しくは印刷させるべき者、捜索すべき場所、身体若しくは物、検証すべき場所若しくは物又は検査すべき身体及び身体の検査に関する条件、有効期間及びその期間経過後は差押え、記録命令付差押え、捜索又は検証に着手することができず令状はこれを返還しなければならない旨並びに発付の年月日その他裁判所の規則で定める事項を記載し、裁判官が、これに記名押印しなければならない。
2 前条第二項の場合には、同条第一項の令状に、前項に規定する事項のほか、差し押さえるべき電子計算機に電気通信回線で接続している記録媒体であつて、その電磁的記録を複写すべきものの範囲を記載しなければならない。
3 第六十四条第二項の規定は、前条第一項の令状について準用する。この場合において、第六十四条第二項中「被告人の」とあるのは「裁判の執行を受ける者の」と、「被告人を」とあるのは「その者を」と読み替えるものとする。
刑事訴訟法511条
第511条 裁判所又は裁判官は、裁判の執行に関して必要があると認めるときは、令状を発して、差押え、記録命令付差押え、捜索又は検証をすることができる。この場合において、身体の検査は、身体検査令状によらなければならない。
2 差し押さえるべき物が電子計算機であるときは、当該電子計算機に電気通信回線で接続している記録媒体であつて、当該電子計算機で作成若しくは変更をした電磁的記録又は当該電子計算機で変更若しくは消去をすることができることとされている電磁的記録を保管するために使用されていると認めるに足りる状況にあるものから、その電磁的記録を当該電子計算機又は他の記録媒体に複写した上、当該電子計算機又は当該他の記録媒体を差し押さえることができる。
3 前条の規定は、第一項の令状について準用する。この場合において、同条第一項中「裁判官」とあるのは「裁判長又は裁判官」と、同条第二項中「前条第二項」とあるのは「次条第二項」と読み替えるものとする。