刑事訴訟法316条の20 争点に関連する証拠の開示

第316条の20 検察官は、第三百十六条の十四第一項並びに第三百十六条の十五第一項及び第二項の規定による開示をした証拠以外の証拠であつて、第三百十六条の十七第一項の主張に関連すると認められるものについて、被告人又は弁護人から開示の請求があつた場合において、その関連性の程度その他の被告人の防御の準備のために当該開示をすることの必要性の程度並びに当該開示によつて生じるおそれのある弊害の内容及び程度を考慮し、相当と認めるときは、速やかに、第三百十六条の十四第一項第一号に定める方法による開示をしなければならない。この場合において、検察官は、必要と認めるときは、開示の時期若しくは方法を指定し、又は条件を付することができる。
 
2 被告人又は弁護人は、前項の開示の請求をするときは、次に掲げる事項を明らかにしなければならない。
 
 一 開示の請求に係る証拠を識別するに足りる事項
 二 第三百十六条の十七第一項の主張と開示の請求に係る証拠との関連性その他の被告人の防御の準備のために当該開示が必要である理由


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刑事訴訟法316条の21 検察官による証明予定事実の追加・変更

第316条の21 検察官は、第三百十六条の十三から前条まで(第三百十六条の十四第五項を除く。)に規定する手続が終わつた後、その証明予定事実を追加し又は変更する必要があると認めるときは、速やかに、その追加し又は変更すべき証明予定事実を記載した書面を、裁判所に提出し、及び被告人又は弁護人に送付しなければならない。この場合においては、第三百十六条の十三第一項後段の規定を準用する。
 
2 検察官は、その証明予定事実を証明するために用いる証拠の取調べの請求を追加する必要があると認めるときは、速やかに、その追加すべき証拠の取調べを請求しなければならない。この場合においては、第三百十六条の十三第三項の規定を準用する。
 
3 裁判所は、検察官及び被告人又は弁護人の意見を聴いた上で、第一項の書面の提出及び送付並びに前項の請求の期限を定めることができる。
 
4 第三百十六条の十四第一項、第三百十六条の十五及び第三百十六条の十六の規定は、第二項の規定により検察官が取調べを請求した証拠についてこれを準用する。


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刑事訴訟法316条の22 被告人・弁護人による主張の追加・変更

第316条の22 被告人又は弁護人は、第三百十六条の十三から第三百十六条の二十まで(第三百十六条の十四第五項を除く。)に規定する手続が終わつた後、第三百十六条の十七第一項の主張を追加し又は変更する必要があると認めるときは、速やかに、裁判所及び検察官に対し、その追加し又は変更すべき主張を明らかにしなければならない。この場合においては、第三百十六条の十三第一項後段の規定を準用する。
 
2 被告人又は弁護人は、その証明予定事実を証明するために用いる証拠の取調べの請求を追加する必要があると認めるときは、速やかに、その追加すべき証拠の取調べを請求しなければならない。この場合においては、第三百十六条の十三第三項の規定を準用する。
 
3 裁判所は、検察官及び被告人又は弁護人の意見を聴いた上で、第一項の主張を明らかにすべき期限及び前項の請求の期限を定めることができる。
 
4 第三百十六条の十八及び第三百十六条の十九の規定は、第二項の規定により被告人又は弁護人が取調べを請求した証拠についてこれを準用する。

5 第三百十六条の二十の規定は、第一項の追加し又は変更すべき主張に関連すると認められる証拠についてこれを準用する。


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刑事訴訟法316条の23 証人等の保護のための配慮

第316条の23 第二百九十九条の二及び第二百九十九条の三の規定は、検察官又は弁護人がこの目の規定による証拠の開示をする場合についてこれを準用する。
 
2 第二百九十九条の四の規定は、検察官が第三百十六条の十四第一項(第三百十六条の二十一第四項において準用する場合を含む。)の規定による証拠の開示をすべき場合についてこれを準用する。
 
3 第二百九十九条の五から第二百九十九条の七までの規定は、検察官が前項において準用する第二百九十九条の四第一項から第十項までの規定による措置をとつた場合についてこれを準用する。


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刑事訴訟法316条の25 開示方法等の指定

第316条の25 裁判所は、証拠の開示の必要性の程度並びに証拠の開示によつて生じるおそれのある弊害の内容及び程度その他の事情を考慮して、必要と認めるときは、第三百十六条の十四第一項(第三百十六条の二十一第四項において準用する場合を含む。)の規定による開示をすべき証拠については検察官の請求により、第三百十六条の十八(第三百十六条の二十二第四項において準用する場合を含む。)の規定による開示をすべき証拠については被告人又は弁護人の請求により、決定で、当該証拠の開示の時期若しくは方法を指定し、又は条件を付することができる。
 
2 裁判所は、前項の請求について決定をするときは、相手方の意見を聴かなければならない。
 
3 第一項の請求についてした決定に対しては、即時抗告をすることができる。


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刑事訴訟法316条の26 開示命令

第316条の26 裁判所は、検察官が第三百十六条の十四第一項若しくは第三百十六条の十五第一項若しくは第二項(第三百十六条の二十一第四項においてこれらの規定を準用する場合を含む。)若しくは第三百十六条の二十第一項(第三百十六条の二十二第五項において準用する場合を含む。)の規定による開示をすべき証拠を開示していないと認めるとき、又は被告人若しくは弁護人が第三百十六条の十八(第三百十六条の二十二第四項において準用する場合を含む。)の規定による開示をすべき証拠を開示していないと認めるときは、相手方の請求により、決定で、当該証拠の開示を命じなければならない。この場合において、裁判所は、開示の時期若しくは方法を指定し、又は条件を付することができる。
 
2 裁判所は、前項の請求について決定をするときは、相手方の意見を聴かなければならない。
 
3 第一項の請求についてした決定に対しては、即時抗告をすることができる。


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刑事訴訟法316条の27 証拠及び証拠の標目の提示命令

第316条の27 裁判所は、第三百十六条の二十五第一項又は前条第一項の請求について決定をするに当たり、必要があると認めるときは、検察官、被告人又は弁護人に対し、当該請求に係る証拠の提示を命ずることができる。この場合においては、裁判所は、何人にも、当該証拠の閲覧又は謄写をさせることができない。
 
2 裁判所は、被告人又は弁護人がする前条第一項の請求について決定をするに当たり、必要があると認めるときは、検察官に対し、その保管する証拠であつて、裁判所の指定する範囲に属するものの標目を記載した一覧表の提示を命ずることができる。この場合においては、裁判所は、何人にも、当該一覧表の閲覧又は謄写をさせることができない。
 
3 第一項の規定は第三百十六条の二十五第三項又は前条第三項の即時抗告が係属する抗告裁判所について、前項の規定は同条第三項の即時抗告が係属する抗告裁判所について、それぞれ準用する。


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刑事訴訟法316条の28 期日間整理手続の決定と進行

第316条の28 裁判所は、審理の経過に鑑み必要と認めるときは、検察官、被告人若しくは弁護人の請求により又は職権で、第一回公判期日後に、決定で、事件の争点及び証拠を整理するための公判準備として、事件を期日間整理手続に付することができる。
 
2 期日間整理手続については、前款(第三百十六条の二第一項及び第三百十六条の九第三項を除く。)の規定を準用する。この場合において、検察官、被告人又は弁護人が前項の決定前に取調べを請求している証拠については、期日間整理手続において取調べを請求した証拠とみなし、第三百十六条の六から第三百十六条の十まで及び第三百十六条の十二中「公判前整理手続期日」とあるのは「期日間整理手続期日」と、同条第二項中「公判前整理手続調書」とあるのは「期日間整理手続調書」と読み替えるものとする。


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