民事訴訟法170条 弁論準備手続における訴訟行為等

第170条 裁判所は、当事者に準備書面を提出させることができる。
 
2 裁判所は、弁論準備手続の期日において、証拠の申出に関する裁判その他の口頭弁論の期日外においてすることができる裁判及び文書(第二百三十一条に規定する物件を含む。)の証拠調べをすることができる。
 
3 裁判所は、相当と認めるときは、当事者の意見を聴いて、最高裁判所規則で定めるところにより、裁判所及び当事者双方が音声の送受信により同時に通話をすることができる方法によって、弁論準備手続の期日における手続を行うことができる。
 
4 前項の期日に出頭しないで同項の手続に関与した当事者は、その期日に出頭したものとみなす。
 
5 第百四十八条から第百五十一条まで第百五十二条第一項、第百五十三条から第百五十九条まで第百六十二条第百六十五条及び第百六十六条の規定は、弁論準備手続について準用する。


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もう一歩先へ 2項:
証人尋問、当事者尋問を行うことはできません。
もう一歩先へ 3項:
いわゆる電話会議。
旧法では一方当事者が期日に出頭している場合に限られていましたが、同項ただし書を削除し、双方当事者が出頭していない場合でも利用できるようになりました。
また、同項は、裁判所が「相当と認めるとき」の例示として挙げていた、当事者が遠隔の地に居住しているときという語句も削除し、電話会議をより利用しやすくなるように配慮されました。

準備的口頭弁論には、電話会議を採用する規定は弁論準備手続の場合とは異なり存在しません。
これは、準備的口頭弁論が争点及び証拠の整理を口頭弁論期日において行うものであり、その法律上の性質は口頭弁論にほかならないため、口頭弁論に関する規律が適用され、双方出頭が原則とされることに基づきます。

cf. 民事訴訟法164条 準備的口頭弁論の開始

民事訴訟法171条 受命裁判官による弁論準備手続

第171条 裁判所は、受命裁判官に弁論準備手続を行わせることができる。
 
2 弁論準備手続を受命裁判官が行う場合には、前二条の規定による裁判所及び裁判長の職務(前条第二項に規定する裁判を除く。)は、その裁判官が行う。ただし、同条第五項において準用する第百五十条の規定による異議についての裁判及び同項において準用する第百五十七条の二の規定による却下についての裁判は、受訴裁判所がする。
 
3 弁論準備手続を行う受命裁判官は、第百八十六条の規定による調査の嘱託、鑑定の嘱託、文書(第二百三十一条に規定する物件を含む。)を提出してする書証の申出及び文書(第二百二十九条第二項及び第二百三十一条に規定する物件を含む。)の送付の嘱託についての裁判をすることができる。


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民事訴訟法176条 書面による準備手続の方法等

第176条 書面による準備手続は、裁判長が行う。ただし、高等裁判所においては、受命裁判官にこれを行わせることができる。
 
2 裁判長又は高等裁判所における受命裁判官(次項において「裁判長等」という。)は、第百六十二条に規定する期間を定めなければならない。
 
3 裁判長等は、必要があると認めるときは、最高裁判所規則で定めるところにより、裁判所及び当事者双方が音声の送受信により同時に通話をすることができる方法によって、争点及び証拠の整理に関する事項その他口頭弁論の準備のため必要な事項について、当事者双方と協議をすることができる。この場合においては、協議の結果を裁判所書記官に記録させることができる。
 
4 第百四十九条(第二項を除く。)、第百五十条及び第百六十五条第二項の規定は、書面による準備手続について準用する。


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民事訴訟法178条 書面による準備手続終結後の攻撃防御方法の提出

第178条 書面による準備手続を終結した事件について、口頭弁論の期日において、第百七十六条第四項において準用する第百六十五条第二項の書面に記載した事項の陳述がされ、又は前条の規定による確認がされた後に攻撃又は防御の方法を提出した当事者は、相手方の求めがあるときは、相手方に対し、その陳述又は確認前にこれを提出することができなかった理由を説明しなければならない。


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cf. 民事訴訟法167条 準備的口頭弁論終了後の攻撃防御方法の提出

cf. 民事訴訟法174条 弁論準備手続終結後の攻撃防御方法の提出