第1018条 家庭裁判所は、相続財産の状況その他の事情によって遺言執行者の報酬を定めることができる。ただし、遺言者がその遺言に報酬を定めたときは、この限りでない。
2 第六百四十八条第二項及び第三項並びに第六百四十八条の二の規定は、遺言執行者が報酬を受けるべき場合について準用する。
民法1021条 遺言の執行に関する費用の負担
第1021条 遺言の執行に関する費用は、相続財産の負担とする。ただし、これによって遺留分を減ずることができない。
民法1023条 前の遺言と後の遺言との抵触等
第1023条 前の遺言が後の遺言と抵触するときは、その抵触する部分については、後の遺言で前の遺言を撤回したものとみなす。
2 前項の規定は、遺言が遺言後の生前処分その他の法律行為と抵触する場合について準用する。
判示事項
終生扶養を受けることを前提として養子縁組をしたうえその所有する不動産の大半を養子に遺贈する旨の遺言をした者がその後養子に対する不信の念を深くして協議離縁をした場合と遺言の取消
裁判要旨
終生扶養を受けることを前提として養子縁組をしたうえその所有する不動産の大半を養子に遺贈する旨の遺言をした者が、その後養子に対する不信の念を深くして協議離縁をし、法律上も事実上も扶養を受けないことにした場合には、右遺言は、その後にされた協議離縁と抵触するものとして、民法一〇二三条二項の規定により取り消されたものとみなすべきである。
民法987条 受遺者に対する遺贈の承認又は放棄の催告
第987条 遺贈義務者(遺贈の履行をする義務を負う者をいう。以下この節において同じ。)その他の利害関係人は、受遺者に対し、相当の期間を定めて、その期間内に遺贈の承認又は放棄をすべき旨の催告をすることができる。この場合において、受遺者がその期間内に遺贈義務者に対してその意思を表示しないときは、遺贈を承認したものとみなす。
包括遺贈の受遺者は相続人と同一の権利義務を負うことになるので、「相続の承認又は放棄をすべき期間」の規定が適用されるため、本条は、特定遺贈に適用されますが、包括遺贈には適用されません。
cf. 民法990条 包括受遺者の権利義務 cf. 民法915条 相続の承認又は放棄をすべき期間民法988条 受遺者の相続人による遺贈の承認又は放棄
第988条 受遺者が遺贈の承認又は放棄をしないで死亡したときは、その相続人は、自己の相続権の範囲内で、遺贈の承認又は放棄をすることができる。ただし、遺言者がその遺言に別段の意思を表示したときは、その意思に従う。
民法994 受遺者の死亡による遺贈の失効
第994条 遺贈は、遺言者の死亡以前に受遺者が死亡したときは、その効力を生じない。
2 停止条件付きの遺贈については、受遺者がその条件の成就前に死亡したときも、前項と同様とする。ただし、遺言者がその遺言に別段の意思を表示したときは、その意思に従う。
遺贈が無効の場合、目的財産の権利は相続人に属します。
cf. 民法995条 遺贈の無効又は失効の場合の財産の帰属遺言者の死亡後に受遺者が死亡した場合は、遺贈は有効です。
cf. 民法988条 受遺者の相続人による遺贈の承認又は放棄民法986条 遺贈の放棄
第986条 受遺者は、遺言者の死亡後、いつでも、遺贈の放棄をすることができる。
2 遺贈の放棄は、遺言者の死亡の時にさかのぼってその効力を生ずる。
包括遺贈は、相続人を増やすのと同一の効果があるからです。
cf. 民法964条 包括遺贈及び特定遺贈 cf. 民法915条 相続の承認又は放棄をすべき期間 cf. 民法938条 相続の放棄の方式 cf. 民法989条 遺贈の承認及び放棄の撤回及び取消し入管法施行規則40条 口頭審理に関する調書
第40条 法第四十八条第四項に規定する口頭審理に関する調書には、次に掲げる事項及び口頭審理の手続を記載しなければならない。
一 容疑者の国籍・地域、氏名、性別、年齢及び職業
二 口頭審理を行つた場所及び年月日
三 特別審理官、容疑者の代理人及び立会人の氏名
四 口頭審理を行つた理由
五 容疑者又はその代理人の申立及びそれらの者の提出した証拠
六 容疑者に対する質問及びその供述
七 証人の出頭があつたときは、その者に対する尋問及びその供述並びに容疑者又はその代理人にその者を尋問する機会を与えたこと。
八 取調べをした書類及び証拠物
九 判定及びその理由を告げたこと。
十 異議を申し出ることができる旨を告げたこと及び異議の申出の有無
2 前項の口頭審理に関する調書には、特別審理官が署名押印しなければならない。