民事再生法247条 再生債権の届出を要しない旨の決定

第247条 裁判所は、再生手続開始の決定をする場合において、第三十九条第一項の規定により中止することとなる破産手続において届出があった破産債権の内容及び原因、破産法第百二十五条第一項本文に規定する異議等のある破産債権の数、当該破産手続における配当の有無その他の事情を考慮して相当と認めるときは、当該決定と同時に、再生債権であって当該破産手続において破産債権としての届出があったもの(同法第九十八条第一項に規定する優先的破産債権である旨の届出があった債権、共助対象外国租税の請求権及び同法第九十七条第六号に規定する罰金等の請求権を除く。以下この条において同じ。)を有する再生債権者は当該再生債権の届出をすることを要しない旨の決定をすることができる。
 
2 裁判所は、前項の規定による決定をしたときは、第三十五条第一項の規定による公告に、再生債権であって前項の破産手続において破産債権としての届出があったものを有する再生債権者は当該再生債権の届出をすることを要しない旨を掲げ、かつ、その旨を知れている再生債権者に通知しなければならない。
 
3 第一項の規定による決定があった場合には、同項の破産手続において破産債権としての届出があった債権については、当該破産債権としての届出をした者(当該破産手続において当該届出があった債権について届出名義の変更を受けた者がある場合にあっては、その者。第五項において同じ。)が、第九十四条第一項に規定する債権届出期間の初日に、再生債権の届出をしたものとみなす。
 
4 前項の場合においては、当該破産債権としての届出があった債権についての次の各号に掲げる事項の届出の区分に応じ、再生債権の届出としてそれぞれ当該各号に定める事項の届出をしたものとみなす。
 一 破産法第九十九条第一項に規定する劣後的破産債権である旨の届出があった債権についての同法第百十一条第一項第一号に掲げる破産債権の額及び原因の届出 第九十四条第一項に規定する再生債権の内容としての額及び同項に規定する再生債権の原因の届出
 二 当該破産債権としての届出があった債権のうち前号に掲げる債権以外のものについての破産法第百十一条第一項第一号に掲げる破産債権の額及び原因の届出 第九十四条第一項に規定する再生債権の内容としての額及び同項に規定する再生債権についての議決権の額並びに同項に規定する再生債権の原因の届出
 三 破産法第九十九条第二項に規定する約定劣後破産債権である旨の届出があった債権についての同法第百十一条第一項第三号に掲げるその旨の届出 第九十四条第一項に規定する約定劣後再生債権である旨の届出
 四 破産法第百十一条第二項第二号に掲げる別除権の行使によって弁済を受けることができないと見込まれる債権の額の届出 第九十四条第二項に規定する別除権の行使によって弁済を受けることができないと見込まれる債権の額の届出
 
5 前二項の規定は、当該破産債権としての届出をした者が第九十四条第一項に規定する債権届出期間内に再生債権の届出をした場合には、当該破産債権としての届出をした者が有する第三項の破産債権としての届出があった債権については、適用しない。
 
6 前各項の規定は、第一項の再生手続開始の決定に係る再生手続が小規模個人再生又は給与所得者等再生である場合には、適用しない。


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民事再生法192条 再生計画認可前の手続廃止

第192条 債権届出期間の経過後再生計画認可の決定の確定前において、第二十一条第一項に規定する再生手続開始の申立ての事由のないことが明らかになったときは、裁判所は、再生債務者、管財人又は届出再生債権者の申立てにより、再生手続廃止の決定をしなければならない。
 
2 前項の申立てをする場合には、申立人は、再生手続廃止の原因となる事実を疎明しなければならない。


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民事再生法193条 再生債務者の義務違反による手続廃止

第193条 次の各号のいずれかに該当する場合には、裁判所は、監督委員若しくは管財人の申立てにより又は職権で、再生手続廃止の決定をすることができる。
 一 再生債務者が第三十条第一項の規定による裁判所の命令に違反した場合
 二 再生債務者が第四十一条第一項若しくは第四十二条第一項の規定に違反し、又は第五十四条第二項に規定する監督委員の同意を得ないで同項の行為をした場合
 三 再生債務者が第百一条第五項又は第百三条第三項の規定により裁判所が定めた期限までに認否書を提出しなかった場合
 
2 前項の決定をする場合には、再生債務者を審尋しなければならない。


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破産法255条 復権

第255条 破産者は、次に掲げる事由のいずれかに該当する場合には、復権する。次条第一項の復権の決定が確定したときも、同様とする。
 一 免責許可の決定が確定したとき。
 二 第二百十八条第一項の規定による破産手続廃止の決定が確定したとき。
 三 再生計画認可の決定が確定したとき。
 四 破産者が、破産手続開始の決定後、第二百六十五条の罪について有罪の確定判決を受けることなく十年を経過したとき。
 
2 前項の規定による復権の効果は、人の資格に関する法令の定めるところによる。
 
3 免責取消しの決定又は再生計画取消しの決定が確定したときは、第一項第一号又は第三号の規定による復権は、将来に向かってその効力を失う。


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民事再生法191条 再生計画認可前の手続廃止

第191条 次の各号のいずれかに該当する場合には、裁判所は、職権で、再生手続廃止の決定をしなければならない。
 
 一 決議に付するに足りる再生計画案の作成の見込みがないことが明らかになったとき。
 
 二 裁判所の定めた期間若しくはその伸長した期間内に再生計画案の提出がないとき、又はその期間内に提出されたすべての再生計画案が決議に付するに足りないものであるとき。
 
 三 再生計画案が否決されたとき、又は第百七十二条の五第一項本文及び第四項の規定により債権者集会の続行期日が定められた場合において、同条第二項及び第三項の規定に適合する期間内に再生計画案が可決されないとき。


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民事再生法211条 簡易再生の決定

第211条 裁判所は、債権届出期間の経過後一般調査期間の開始前において、再生債務者等の申立てがあったときは、簡易再生の決定(再生債権の調査及び確定の手続を経ない旨の決定をいう。以下同じ。)をする。この場合において、再生債務者等の申立ては、届出再生債権者の総債権について裁判所が評価した額の五分の三以上に当たる債権を有する届出再生債権者が、書面により、再生債務者等が提出した再生計画案について同意し、かつ、第四章第三節に定める再生債権の調査及び確定の手続を経ないことについて同意している場合に限り、することができる。
 
2 前項の申立てをする場合には、再生債務者等は、労働組合等にその旨を通知しなければならない。
 
3 裁判所は、第一項の申立てがあった場合において、同項後段の再生計画案について第百七十四条第二項各号(第三号を除く。)のいずれかに該当する事由があると認めるときは、当該申立てを却下しなければならない。
 
4 第一項後段の再生計画案が住宅資金特別条項を定めたものである場合における同項後段及び前項の規定の適用については、第一項後段中「届出再生債権者の総債権」とあるのは「届出再生債権者の債権(第百九十八条第一項に規定する住宅資金貸付債権又は保証会社の住宅資金貸付債権に係る債務の保証に基づく求償権で、届出があったものを除く。)の全部」と、「債権を有する届出再生債権者」とあるのは「当該債権を有する届出再生債権者」と、前項中「第百七十四条第二項各号(第三号を除く。)」とあるのは「第二百二条第二項各号(第四号を除く。)」とする。


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民事再生法217条 同意再生の決定

第217条 裁判所は、債権届出期間の経過後一般調査期間の開始前において、再生債務者等の申立てがあったときは、同意再生の決定(再生債権の調査及び確定の手続並びに再生債務者等が提出した再生計画案の決議を経ない旨の決定をいう。以下同じ。)をする。この場合において、再生債務者等の申立ては、すべての届出再生債権者が、書面により、再生債務者等が提出した再生計画案について同意し、かつ、第四章第三節に定める再生債権の調査及び確定の手続を経ないことについて同意している場合に限り、することができる。
 
2 裁判所は、財産状況報告集会における再生債務者等による報告又は第百二十五条第一項の報告書の提出がされた後でなければ、同意再生の決定をすることができない。
 
3 裁判所は、第一項の申立てがあった場合において、同項後段の再生計画案について第百七十四条第二項各号(第三号を除く。)のいずれかに該当する事由があると認めるときは、当該申立てを却下しなければならない。
 
4 同意再生の決定があった場合には、その主文、理由の要旨及び第一項後段の再生計画案を公告するとともに、これらの事項を第百十五条第一項本文に規定する者に通知しなければならない。
 
5 第一項後段の再生計画案が住宅資金特別条項を定めたものである場合における同項後段、第三項及び前項の規定の適用については、第一項後段中「届出再生債権者」とあるのは「届出再生債権者(第百九十八条第一項に規定する住宅資金貸付債権を有する再生債権者であって当該住宅資金貸付債権以外に再生債権を有しないもの及び保証会社であって住宅資金貸付債権に係る債務の保証に基づく求償権以外に再生債権を有しないものを除く。)」と、第三項中「第百七十四条第二項各号(第三号を除く。)」とあるのは「第二百二条第二項各号(第四号を除く。)」と、前項中「第百十五条第一項本文に規定する者」とあるのは「第百十五条第一項本文に規定する者及び住宅資金特別条項によって権利の変更を受けることとされている者で再生債権の届出をしていないもの」とする。
 
6 第百七十四条第三項及び第二百十一条第二項の規定は第一項の申立てについて、第百七十四条第五項及び第二百十二条第一項の規定は同意再生の決定があった場合について、第二百二条第三項の規定は第一項後段の再生計画案が住宅資金特別条項を定めたものである場合における同意再生の決定に関する意見について準用する。


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