所得税法9条 非課税所得

第9条 次に掲げる所得については、所得税を課さない。
 一 当座預金の利子(政令で定めるものを除く。)
 二 学校教育法第一条(学校の範囲)に規定する小学校、中学校、義務教育学校、高等学校若しくは中等教育学校又は同法第七十六条(特別支援学校の部別)に規定する特別支援学校の小学部、中学部若しくは高等部の児童又は生徒が、その学校の長の指導を受けて預入し又は信託した預貯金(前号に規定するものを除く。)又は合同運用信託で政令で定めるものの利子又は収益の分配
 三 恩給、年金その他これらに準ずる給付で次に掲げるもの
  イ 恩給法(大正十二年法律第四十八号)に規定する増加恩給(これに併給される普通恩給を含む。)及び傷病賜金その他公務上又は業務上の事由による負傷又は疾病に基因して受けるこれらに準ずる給付で政令で定めるもの
  ロ 遺族の受ける恩給及び年金(死亡した者の勤務に基づいて支給されるものに限る。)
  ハ 条例の規定により地方公共団体が精神又は身体に障害のある者に関して実施する共済制度で政令で定めるものに基づいて受ける給付
 四 給与所得を有する者が勤務する場所を離れてその職務を遂行するため旅行をし、若しくは転任に伴う転居のための旅行をした場合又は就職若しくは退職をした者若しくは死亡による退職をした者の遺族がこれらに伴う転居のための旅行をした場合に、その旅行に必要な支出に充てるため支給される金品で、その旅行について通常必要であると認められるもの
 五 給与所得を有する者で通勤するもの(以下この号において「通勤者」という。)がその通勤に必要な交通機関の利用又は交通用具の使用のために支出する費用に充てるものとして通常の給与に加算して受ける通勤手当(これに類するものを含む。)のうち、一般の通勤者につき通常必要であると認められる部分として政令で定めるもの
 六 給与所得を有する者がその使用者から受ける金銭以外の物(経済的な利益を含む。)でその職務の性質上欠くことのできないものとして政令で定めるもの
 七 国外で勤務する居住者の受ける給与のうち、その勤務により国内で勤務した場合に受けるべき通常の給与に加算して受ける在勤手当(これに類する特別の手当を含む。)で政令で定めるもの
 八 外国政府、外国の地方公共団体又は政令で定める国際機関に勤務する者で政令で定める要件を備えるものがその勤務により受ける俸給、給料、賃金、歳費、賞与及びこれらの性質を有する給与(外国政府又は外国の地方公共団体に勤務する者が受けるこれらの給与については、その外国がその国において勤務する日本国の国家公務員又は地方公務員で当該政令で定める要件に準ずる要件を備えるものが受けるこれらの給与について所得税に相当する税を課さない場合に限る。)
 九 自己又はその配偶者その他の親族が生活の用に供する家具、じゆう器、衣服その他の資産で政令で定めるものの譲渡による所得
 十 資力を喪失して債務を弁済することが著しく困難である場合における国税通則法第二条第十号(定義)に規定する強制換価手続による資産の譲渡による所得その他これに類するものとして政令で定める所得(第三十三条第二項第一号(譲渡所得)の規定に該当するものを除く。)
 十一 オープン型の証券投資信託の収益の分配のうち、信託財産の元本の払戻しに相当する部分として政令で定めるもの
 十二 皇室経済法(昭和二十二年法律第四号)第四条第一項(内廷費)及び第六条第一項(皇族費)の規定により受ける給付
 十三 次に掲げる年金又は金品
  イ 文化功労者年金法(昭和二十六年法律第百二十五号)第三条第一項(年金)の規定による年金
  ロ 日本学士院から恩賜賞又は日本学士院賞として交付される金品
  ハ 日本芸術院から恩賜賞又は日本芸術院賞として交付される金品
  ニ 学術若しくは芸術に関する顕著な貢献を表彰するものとして又は顕著な価値がある学術に関する研究を奨励するものとして国、地方公共団体又は財務大臣の指定する団体若しくは基金から交付される金品(給与その他対価の性質を有するものを除く。)で財務大臣の指定するもの
  ホ ノーベル基金からノーベル賞として交付される金品
  ヘ 外国、国際機関、国際団体又は財務大臣の指定する外国の団体若しくは基金から交付される金品でイからホまでに掲げる年金又は金品に類するもの(給与その他対価の性質を有するものを除く。)のうち財務大臣の指定するもの
 十四 オリンピック競技大会又はパラリンピック競技大会において特に優秀な成績を収めた者を表彰するものとして財団法人日本オリンピック委員会(平成元年八月七日に財団法人日本オリンピック委員会という名称で設立された法人をいう。)、財団法人日本障害者スポーツ協会(昭和四十年五月二十四日に財団法人日本身体障害者スポーツ協会という名称で設立された法人をいう。)その他これらの法人に加盟している団体であつて政令で定めるものから交付される金品で財務大臣が指定するもの
 十五 学資に充てるため給付される金品(給与その他対価の性質を有するもの(給与所得を有する者がその使用者から受けるものにあつては、通常の給与に加算して受けるものであつて、次に掲げる場合に該当するもの以外のものを除く。)を除く。)及び扶養義務者相互間において扶養義務を履行するため給付される金品
  イ 法人である使用者から当該法人の役員(法人税法第二条第十五号(定義)に規定する役員をいう。ロにおいて同じ。)の学資に充てるため給付する場合
  ロ 法人である使用者から当該法人の使用人(当該法人の役員を含む。)の配偶者その他の当該使用人と政令で定める特別の関係がある者の学資に充てるため給付する場合
  ハ 個人である使用者から当該個人の営む事業に従事する当該個人の配偶者その他の親族(当該個人と生計を一にする者を除く。)の学資に充てるため給付する場合
  ニ 個人である使用者から当該個人の使用人(当該個人の営む事業に従事する当該個人の配偶者その他の親族を含む。)の配偶者その他の当該使用人と政令で定める特別の関係がある者(当該個人と生計を一にする当該個人の配偶者その他の親族に該当する者を除く。)の学資に充てるため給付する場合
 十六 国又は地方公共団体が保育その他の子育てに対する助成を行う事業その他これに類する事業で財務省令で定めるものにより、その業務を利用する者の居宅その他財務省令で定める場所において保育その他の日常生活を営むのに必要な便宜の供与を行う業務又は児童福祉法第五十九条の二第一項(認可外保育施設の届出)に規定する施設その他の財務省令で定める施設の利用に要する費用に充てるため支給される金品(前号に規定する学資に充てるため給付される金品を除く。)
 十七 相続、遺贈又は個人からの贈与により取得するもの(相続税法(昭和二十五年法律第七十三号)の規定により相続、遺贈又は個人からの贈与により取得したものとみなされるものを含む。)
 十八 保険業法(平成七年法律第百五号)第二条第四項(定義)に規定する損害保険会社又は同条第九項に規定する外国損害保険会社等の締結した保険契約に基づき支払を受ける保険金及び損害賠償金(これらに類するものを含む。)で、心身に加えられた損害又は突発的な事故により資産に加えられた損害に基因して取得するものその他の政令で定めるもの
 十九 公職選挙法(昭和二十五年法律第百号)の適用を受ける選挙に係る公職の候補者が選挙運動に関し法人からの贈与により取得した金銭、物品その他の財産上の利益で、同法第百八十九条(選挙運動に関する収入及び支出の報告書の提出)の規定による報告がされたもの
 
2 次に掲げる金額は、この法律の規定の適用については、ないものとみなす。
 一 前項第九号に規定する資産の譲渡による収入金額がその資産の第三十三条第三項に規定する取得費及びその譲渡に要した費用の額の合計額(以下この項において「取得費等の金額」という。)に満たない場合におけるその不足額
 二 前項第十号に規定する資産の譲渡による収入金額がその資産の取得費等の金額又は第三十二条第三項(山林所得)に規定する必要経費に満たない場合におけるその不足額


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会社法868条 非訟事件の管轄

第868条 この法律の規定による非訟事件(次項から第六項までに規定する事件を除く。)は、会社の本店の所在地を管轄する地方裁判所の管轄に属する。
 
2 親会社社員(会社である親会社の株主又は社員に限る。)によるこの法律の規定により株式会社が作成し、又は備え置いた書面又は電磁的記録についての次に掲げる閲覧等(閲覧、謄写、謄本若しくは抄本の交付、事項の提供又は事項を記載した書面の交付をいう。第八百七十条第二項第一号において同じ。)の許可の申立てに係る事件は、当該株式会社の本店の所在地を管轄する地方裁判所の管轄に属する。
 一 当該書面の閲覧若しくは謄写又はその謄本若しくは抄本の交付
 二 当該電磁的記録に記録された事項を表示したものの閲覧若しくは謄写又は電磁的方法による当該事項の提供若しくは当該事項を記載した書面の交付
 
3 第百七十九条の八第一項の規定による売渡株式等の売買価格の決定の申立てに係る事件は、対象会社の本店の所在地を管轄する地方裁判所の管轄に属する。
 
4 第七百五条第四項及び第七百六条第四項の規定、第七百七条、第七百十一条第三項、第七百十三条並びに第七百十四条第一項及び第三項(これらの規定を第七百十四条の七において準用する場合を含む。)の規定並びに第七百十八条第三項、第七百三十二条、第七百四十条第一項及び第七百四十一条第一項の規定による裁判の申立てに係る事件は、社債を発行した会社の本店の所在地を管轄する地方裁判所の管轄に属する。
 
5 第八百二十二条第一項の規定による外国会社の清算に係る事件並びに第八百二十七条第一項の規定による裁判及び同条第二項において準用する第八百二十五条第一項の規定による保全処分に係る事件は、当該外国会社の日本における営業所の所在地(日本に営業所を設けていない場合にあっては、日本における代表者の住所地)を管轄する地方裁判所の管轄に属する。
 
6 第八百四十三条第四項の申立てに係る事件は、同条第一項各号に掲げる行為の無効の訴えの第一審の受訴裁判所の管轄に属する。


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もう一歩先へ 1項:
非訟事件は、通常の訴訟手続(事実の認否により法律要件を満たし法律効果が認められるかを判断する手続)によらず、裁判所が、簡便迅速に事後的立場で決定することにより、事件の処理をする類型であり、会社法上の非訟事件とは、会社法第7篇第3章の規定(本条以下)による非訟事件を指します。
 
主なものとして、次のような類型があるとされます。
清算人選任、社債権者集会決議認可、債務弁済許可、株式価格決定、検査薬選任、株主総会招集許可、仮取締役・仮監査役選任、取締役会議事録閲覧謄写許可、帳簿資料保存者選任等。

会社法847条の2 旧株主による責任追及等の訴え

第847条の2 次の各号に掲げる行為の効力が生じた日の六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から当該日まで引き続き株式会社の株主であった者(第百八十九条第二項の定款の定めによりその権利を行使することができない単元未満株主であった者を除く。以下この条において「旧株主」という。)は、当該株式会社の株主でなくなった場合であっても、当該各号に定めるときは、当該株式会社(第二号に定める場合にあっては、同号の吸収合併後存続する株式会社。以下この節において「株式交換等完全子会社」という。)に対し、書面その他の法務省令で定める方法により、責任追及等の訴え(次の各号に掲げる行為の効力が生じた時までにその原因となった事実が生じた責任又は義務に係るものに限る。以下この条において同じ。)の提起を請求することができる。ただし、責任追及等の訴えが当該旧株主若しくは第三者の不正な利益を図り又は当該株式交換等完全子会社若しくは次の各号の完全親会社(特定の株式会社の発行済株式の全部を有する株式会社その他これと同等のものとして法務省令で定める株式会社をいう。以下この節において同じ。)に損害を加えることを目的とする場合は、この限りでない。
 一 当該株式会社の株式交換又は株式移転 当該株式交換又は株式移転により当該株式会社の完全親会社の株式を取得し、引き続き当該株式を有するとき。
 二 当該株式会社が吸収合併により消滅する会社となる吸収合併 当該吸収合併により、吸収合併後存続する株式会社の完全親会社の株式を取得し、引き続き当該株式を有するとき。
 
2 公開会社でない株式会社における前項の規定の適用については、同項中「次の各号に掲げる行為の効力が生じた日の六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から当該日まで引き続き」とあるのは、「次の各号に掲げる行為の効力が生じた日において」とする。
 
3 旧株主は、第一項各号の完全親会社の株主でなくなった場合であっても、次に掲げるときは、株式交換等完全子会社に対し、書面その他の法務省令で定める方法により、責任追及等の訴えの提起を請求することができる。ただし、責任追及等の訴えが当該旧株主若しくは第三者の不正な利益を図り又は当該株式交換等完全子会社若しくは次の各号の株式を発行している株式会社に損害を加えることを目的とする場合は、この限りでない。
 一 当該完全親会社の株式交換又は株式移転により当該完全親会社の完全親会社の株式を取得し、引き続き当該株式を有するとき。
 二 当該完全親会社が合併により消滅する会社となる合併により、合併により設立する株式会社又は合併後存続する株式会社若しくはその完全親会社の株式を取得し、引き続き当該株式を有するとき。
 
4 前項の規定は、同項第一号(この項又は次項において準用する場合を含む。以下この項において同じ。)に掲げる場合において、旧株主が同号の株式の株主でなくなったときについて準用する。
 
5 第三項の規定は、同項第二号(前項又はこの項において準用する場合を含む。以下この項において同じ。)に掲げる場合において、旧株主が同号の株式の株主でなくなったときについて準用する。この場合において、第三項(前項又はこの項において準用する場合を含む。)中「当該完全親会社」とあるのは、「合併により設立する株式会社又は合併後存続する株式会社若しくはその完全親会社」と読み替えるものとする。
 
6 株式交換等完全子会社が第一項又は第三項(前二項において準用する場合を含む。以下この条において同じ。)の規定による請求(以下この条において「提訴請求」という。)の日から六十日以内に責任追及等の訴えを提起しないときは、当該提訴請求をした旧株主は、株式交換等完全子会社のために、責任追及等の訴えを提起することができる。
 
7 株式交換等完全子会社は、提訴請求の日から六十日以内に責任追及等の訴えを提起しない場合において、当該提訴請求をした旧株主又は当該提訴請求に係る責任追及等の訴えの被告となることとなる発起人等から請求を受けたときは、当該請求をした者に対し、遅滞なく、責任追及等の訴えを提起しない理由を書面その他の法務省令で定める方法により通知しなければならない。
 
8 第一項、第三項及び第六項の規定にかかわらず、同項の期間の経過により株式交換等完全子会社に回復することができない損害が生ずるおそれがある場合には、提訴請求をすることができる旧株主は、株式交換等完全子会社のために、直ちに責任追及等の訴えを提起することができる。
 
9 株式交換等完全子会社に係る適格旧株主(第一項本文又は第三項本文の規定によれば提訴請求をすることができることとなる旧株主をいう。以下この節において同じ。)がある場合において、第一項各号に掲げる行為の効力が生じた時までにその原因となった事実が生じた責任又は義務を免除するときにおける第五十五条、第百二条の二第二項、第百三条第三項、第百二十条第五項、第二百十三条の二第二項、第二百八十六条の二第二項、第四百二十四条(第四百八十六条第四項において準用する場合を含む。)、第四百六十二条第三項ただし書、第四百六十四条第二項及び第四百六十五条第二項の規定の適用については、これらの規定中「総株主」とあるのは、「総株主及び第八百四十七条の二第九項に規定する適格旧株主の全員」とする。


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