刑法193条 公務員職権濫用

第193条 公務員がその職権を濫用して、人に義務のないことを行わせ、又は権利の行使を妨害したときは、二年以下の拘禁刑に処する。


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cf. 最決平1・3・14(昭和63(し)76 付審判請求事件についてした抗告棄却決定に対する特別抗告) 全文

判示事項
 警察官の電話盗聴行為が公務員職権濫用罪を構成しないとされた事例

裁判要旨
 警察官が職務として行つたものであつても、終始何人に対しても警察官でないことを装つてした本件電話盗聴行為は、職権を濫用して行つたものとはいえず、公務員職権濫用罪を構成しない。

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cf. 最決昭57・1・28(昭和55(あ)461 公務員職権濫用) 全文

判示事項
 一 刑法一九三条にいう職権の濫用の意義
 二 裁判官が職務上の参考に資するための調査行為であるかのように仮装して刑務所長らに対し身分帳簿の閲覧等を求めた場合と公務員職権濫用罪の成否

裁判要旨
 一 刑法一九三条にいう「職権の濫用」とは、公務員が、その一般的職務権限に属する事項につき、職権の行使に仮託して実質的、具体的に違法、不当な行為をすることを指称するが、右一般的職務権限は、必ずしも法律上の強制力を伴うものであることを要せず、それが濫用された場合、職権行使の相手方をして事実上義務なきことを行わせ又は行うべき権利を妨害するに足りる権限であれば、これに含まれる。
 二 裁判官が、司法研究その他職務上の参考に資するための調査・研究という正当な目的による調査行為であるかのように仮装して、これとかかわりのない目的のために身分帳簿の閲覧、その写しの交付等を求め、刑務所長らをしてこれに応じさせた場合は、公務員職権濫用罪が成立する。