刑法230条 名誉毀損

第230条 公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者は、その事実の有無にかかわらず、三年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。
 
2 死者の名誉を毀損した者は、虚偽の事実を摘示することによってした場合でなければ、罰しない。


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cf. 改正前刑法230条 名誉毀損

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cf. 最判昭36・10・13(昭和33(あ)2480 名誉毀損) 全文

判示事項
 一 労働組合の執行委員会において公然他人の名誉を毀損する行為と憲法第二八条
 二 労働組合の執行委員会において公然他人の名誉を毀損する行為と刑法第三五条
 三 刑法第二三〇条第一項にいう公然の意義。

裁判要旨
 一 労働組合の執行委員会において公然他人の名誉を毀損する行為は、たとえ労働者の団結を強化する目的に出たものであつても、憲法第二八条の保障する権利行使に該当しない。
 二 右行為につき刑法第三五条の適用はない。
 三 多数人の面前において人の名誉を毀損すべき事実を摘示した場合は、その他数人が特定しているときであつても、刑法第二三〇条第一項の罪を構成する。

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cf. 最判昭34・5・7(昭和33(あ)2698 名誉毀損) 全文

判示事項
 一 名誉毀損罪の成立する事例
 二 刑法第二三〇条ノ二にいう「真実ナルコトノ証明アリタルトキ」に当らない事例

裁判要旨
 一 Xが、確証もないのに、YにおいてX方庭先の燻炭囲の菰に放火したものと思い込み、X方でYの弟Aおよび火事見舞に来た村会議員Bに対し、またY方でその妻C、長女Dおよび近所のE、F、G等に対し、問われるままに、「Yの放火を見た」、「火が燃えていたのでYを捕えることはできなかつた」旨述べたときは(その結果、本件ではYが放火したという噂が村中に相当広まつている。)不定多数の人の視聴に達せしめ得る状態において事実を摘示しYの名誉を毀損したものとして名誉毀損罪が成立する。
 二 右の場合、XがY(未起訴)において放火したものと誤信していたとしても、記録およびすべての証拠上、Yが右放火の犯人であることが確認できないときは、刑法第二三〇条ノ二にいう「真実ナルコトノ証明」がなされなかつたものとして、Xは名誉毀損の罪責を免れることができない。

刑法233条 信用毀損及び業務妨害

第233条 虚偽の風説を流布し、又は偽計を用いて、人の信用を毀損し、又はその業務を妨害した者は、三年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。


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cf. 改正前刑法233条 信用毀損及び業務妨害

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加入電話回線に課金装置の作動を不能にする機械を取り付けた行
為について、「機械に対する偽計」を肯定している

cf. 最決昭59・4・27(昭和58(あ)1707 有線電気通信法違反、同教唆、同幇助、偽計業務妨害、同教唆、同幇助) 全文

判示事項
 一 有線電気通信法二条一項にいう「符号」にあたるとされた事例
 二 有線電気通信法二一条違反及び偽計業務妨害の両罪が成立するとされた事例

裁判要旨
 一 A公社の架設する電話回線において、発信側電話機に対する課金装置を作動させるため受信側から発信側に送出される応答信号は、有線電気通信法二条一項にいう「符号」にあたる。
 二 A公社の架設する電話回線において、発信側電話機に対する課金装置を作動させるため受信側から発信側に送出される応答信号の送出を阻害する機能を有するマジツクホンと称する電気機器を加入電話回線に取り付け使用して、応答信号の送出を妨害するとともに発信側電話機に対する課金装置の作動を不能にした行為は、有線電気通信妨害罪(有線電気通信法二一条)及び偽計業務妨害罪にあたる。

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cf. 最判平15・3・11(平成14(あ)1198 信用毀損,業務妨害,窃盗被告事件) 全文

判示事項
 販売される商品の品質に対する社会的な信頼と刑法233条にいう「信用」

裁判要旨
 販売される商品の品質に対する社会的な信頼は,刑法233条にいう「信用」に含まれる。

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cf. 東京高判昭48・8・7(昭和48(う)811 業務妨害被告事件) 全文

判示事項
 たび重なる無言電話について偽計による業務妨害罪が成立するとされた事例

裁判要旨
 相手方の業務を妨害する意図をもつて、三ケ月足らずの間約九七〇回にわたつてなされた本件の無言電話(判文参照)は、受信者である相手方の錯誤ないし不知の状態を利用するものであるとともに、その目的、態様、回数等に照らし、社会生活上受容できる限度をこえ不当に相手方を困惑させる手段術策にあたり、刑法二三三条にいわゆる偽計を用いた場合に該当する。

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cf. 最判平12・2・17(平成9(あ)324 業務妨害被告事件) 全文

示事項
 公職選挙法上の選挙長の立候補届出受理事務と業務妨害罪にいう「業務」

裁判要旨
 公職選挙法上の選挙長の立候補届出受理事務は、業務妨害罪にいう「業務」に当たる。

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「偽計を用い」とは人の業務を妨害するため他人の不知又は錯誤を利用する意図を持って錯誤を生じさせる手段を施すことをいう

cf. 大阪高判昭29・11・12(昭和29(う)978 業務妨害被告事件) 全文

判示事項
 列車の制動機を故なく緊締する行為と業務妨害罪の成否

裁判要旨
 列車の制動機を故なく緊締なる場合他人がその事実を知らないこと或は緊締していないものの如く錯誤に陷つたことを利用して業務を妨害せんとする意図に出たものでないかぎり、刑法第二三三条を以て律することはできない。

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cf. 東京高判平21・3・12(平成20(う)2747 業務妨害被告事件) 全文

判示事項
 犯罪予告の虚偽通報がなければ遂行されたはずの警察の公務と偽計業務妨害罪にいう「業務」

裁判要旨
 犯罪予告の虚偽通報がなければ遂行されたはずの本来の警察の公務は,強制力を付与された権力的なものを含めて,その全体が偽計業務妨害罪にいう「業務」に当たる。

性的姿態撮影等処罰法8条 性的な姿態を撮影する行為により生じた物を複写した物等の没収

第8条 次に掲げる物は、没収することができる。
 
 一 第二条第一項又は第六条第一項の罪の犯罪行為により生じた物を複写した物
 二 私事性的画像記録の提供等による被害の防止に関する法律(平成二十六年法律第百二十六号)第三条第一項から第三項までの罪の犯罪行為を組成し、若しくは当該犯罪行為の用に供した私事性的画像記録(同法第二条第一項に規定する私事性的画像記録をいう。次条第一項第二号及び第十条第一項第一号ロにおいて同じ。)が記録されている物若しくはこれを複写した物又は当該犯罪行為を組成し、若しくは当該犯罪行為の用に供した私事性的画像記録物(同法第二条第二項に規定する私事性的画像記録物をいう。第十条第一項第一号ロにおいて同じ。)を複写した物
 
2 前項の規定による没収は、犯人以外の者に属しない物に限り、これをすることができる。ただし、犯人以外の者に属する物であっても、犯罪の後にその者が情を知って保有するに至ったものであるときは、これを没収することができる。


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性的姿態撮影等処罰法2条 性的姿態等撮影

第2条 次の各号のいずれかに掲げる行為をした者は、三年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金に処する。
 
 一 正当な理由がないのに、ひそかに、次に掲げる姿態等(以下「性的姿態等」という。)のうち、人が通常衣服を着けている場所において不特定又は多数の者の目に触れることを認識しながら自ら露出し又はとっているものを除いたもの(以下「対象性的姿態等」という。)を撮影する行為
  イ 人の性的な部位(性器若しくは肛こう門若しくはこれらの周辺部、臀でん部又は胸部をいう。以下このイにおいて同じ。)又は人が身に着けている下着(通常衣服で覆われており、かつ、性的な部位を覆うのに用いられるものに限る。)のうち現に性的な部位を直接若しくは間接に覆っている部分
  ロ イに掲げるもののほか、わいせつな行為又は性交等(刑法(明治四十年法律第四十五号)第百七十七条第一項に規定する性交等をいう。)がされている間における人の姿態
 二 刑法第百七十六条第一項各号に掲げる行為又は事由その他これらに類する行為又は事由により、同意しない意思を形成し、表明し若しくは全うすることが困難な状態にさせ又はその状態にあることに乗じて、人の対象性的姿態等を撮影する行為
 三 行為の性質が性的なものではないとの誤信をさせ、若しくは特定の者以外の者が閲覧しないとの誤信をさせ、又はそれらの誤信をしていることに乗じて、人の対象性的姿態等を撮影する行為
 四 正当な理由がないのに、十三歳未満の者を対象として、その性的姿態等を撮影し、又は十三歳以上十六歳未満の者を対象として、当該者が生まれた日より五年以上前の日に生まれた者が、その性的姿態等を撮影する行為
 
2 前項の罪の未遂は、罰する。
 
3 前二項の規定は、刑法第百七十六条及び第百七十九条第一項の規定の適用を妨げない。


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刑法234条の2 電子計算機損壊等業務妨害

第234条の2 人の業務に使用する電子計算機若しくはその用に供する電磁的記録を損壊し、若しくは人の業務に使用する電子計算機に虚偽の情報若しくは不正な指令を与え、又はその他の方法により、電子計算機に使用目的に沿うべき動作をさせず、又は使用目的に反する動作をさせて、人の業務を妨害した者は、五年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。
 
2 前項の罪の未遂は、罰する。


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cf. 改正前刑法234条の2 電子計算機損壊等業務妨害