破産法269条 重要財産開示拒絶等の罪

第269条 破産者(信託財産の破産にあっては、受託者等)が第四十一条(第二百四十四条の六第四項において準用する場合を含む。)の規定による書面の提出を拒み、又は虚偽の書面を裁判所に提出したときは、三年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。


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破産法49条 開始後の登記及び登録の効力

第49条 不動産又は船舶に関し破産手続開始前に生じた登記原因に基づき破産手続開始後にされた登記又は不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)第百五条第一号の規定による仮登記は、破産手続の関係においては、その効力を主張することができない。ただし、登記権利者が破産手続開始の事実を知らないでした登記又は仮登記については、この限りでない。
 
2 前項の規定は、権利の設定、移転若しくは変更に関する登録若しくは仮登録又は企業担保権の設定、移転若しくは変更に関する登記について準用する。


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破産法178条 役員の責任の査定の申立て等

第178条 裁判所は、法人である債務者について破産手続開始の決定があった場合において、必要があると認めるときは、破産管財人の申立てにより又は職権で、決定で、役員の責任に基づく損害賠償請求権の査定の裁判(以下この節において「役員責任査定決定」という。)をすることができる。
 
2 前項の申立てをするときは、その原因となる事実を疎明しなければならない。
 
3 裁判所は、職権で役員責任査定決定の手続を開始する場合には、その旨の決定をしなければならない。
 
4 第一項の申立て又は前項の決定があったときは、時効の完成猶予及び更新に関しては、裁判上の請求があったものとみなす。
 
5 役員責任査定決定の手続(役員責任査定決定があった後のものを除く。)は、破産手続が終了したときは、終了する。


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破産法177条 役員の財産に対する保全処分

第177条 裁判所は、法人である債務者について破産手続開始の決定があった場合において、必要があると認めるときは、破産管財人の申立てにより又は職権で、当該法人の理事、取締役、執行役、監事、監査役、清算人又はこれらに準ずる者(以下この節において「役員」という。)の責任に基づく損害賠償請求権につき、当該役員の財産に対する保全処分をすることができる。
 
2 裁判所は、破産手続開始の申立てがあった時から当該申立てについての決定があるまでの間においても、緊急の必要があると認めるときは、債務者(保全管理人が選任されている場合にあっては、保全管理人)の申立てにより又は職権で、前項の規定による保全処分をすることができる。
 
3 裁判所は、前二項の規定による保全処分を変更し、又は取り消すことができる。
 
4 第一項若しくは第二項の規定による保全処分又は前項の規定による決定に対しては、即時抗告をすることができる。
 
5 前項の即時抗告は、執行停止の効力を有しない。
 
6 第四項に規定する裁判及び同項の即時抗告についての裁判があった場合には、その裁判書を当事者に送達しなければならない。この場合においては、第十条第三項本文の規定は、適用しない。
 
7 第二項から前項までの規定は、破産手続開始の申立てを棄却する決定に対して第三十三条第一項の即時抗告があった場合について準用する。


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破産規則14条 破産手続開始の申立書の添付書類等・法第二十条

第14条 法第二十条第二項の最高裁判所規則で定める事項は、次に掲げる債権を有する者の氏名又は名称及び住所並びにその有する債権及び担保権の内容とする。
 一 破産手続開始の決定がされたとすれば破産債権(法第二条第五項に規定する破産債権をいう。以下同じ。)となるべき債権であって、次号及び第三号に掲げる請求権に該当しないもの
 二 租税等の請求権(法第九十七条第四号に規定する租税等の請求権をいう。)
 三 債務者の使用人の給料の請求権及び退職手当の請求権
 四 民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)第二百五十二条第六項、会社更生法第二百五十四条第六項又は金融機関等の更生手続の特例等に関する法律第百五十八条の十第六項若しくは第三百三十一条の十第六項に規定する共益債権
 
2 債権者が破産手続開始の申立てをするときは、前項に規定する事項を記載した債権者一覧表を裁判所に提出するものとする。ただし、当該債権者においてこれを作成することが著しく困難である場合は、この限りでない。
 
3 破産手続開始の申立書には、次に掲げる書類を添付するものとする。
 一 債務者が個人であるときは、その住民票の写しであって、本籍(本籍のない者及び本籍の明らかでない者については、その旨)の記載が省略されていないもの
 二 債務者が法人であるときは、その登記事項証明書
 三 限定責任信託に係る信託財産について破産手続開始の申立てをするときは、限定責任信託の登記に係る登記事項証明書
 四 破産手続開始の申立ての日の直近において法令の規定に基づき作成された債務者の貸借対照表及び損益計算書
 五 債務者が個人であるときは、次のイ及びロに掲げる書面
  イ 破産手続開始の申立ての日前一月間の債務者の収入及び支出を記載した書面
  ロ 所得税法(昭和四十年法律第三十三号)第二条第一項第三十七号に規定する確定申告書の
写し、同法第二百二十六条の規定により交付される源泉徴収票の写しその他の債務者の収入の額を明らかにする書面
 六 債務者の財産目録
(平一七最裁規六・平一九最裁規五・一部改正)


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破産規則13条 破産手続開始の申立書の記載事項・法第二十条

第13条 法第二十条第一項の最高裁判所規則で定める事項は、次に掲げるものとする。
 一 申立人の氏名又は名称及び住所並びに法定代理人の氏名及び住所
 二 債務者の氏名又は名称及び住所並びに法定代理人の氏名及び住所
 三 申立ての趣旨
 四 破産手続開始の原因となる事実
 
2 破産手続開始の申立書には、前項各号に掲げる事項を記載するほか、次に掲げる事項を記載するものとする。
 一 債務者の収入及び支出の状況並びに資産及び負債(債権者の数を含む。)の状況
 二 破産手続開始の原因となる事実が生ずるに至った事情
 三 債務者の財産に関してされている他の手続又は処分で申立人に知れているもの
 四 債務者について現に係属する破産事件(法第二条第二項に規定する破産事件をいう。以下同じ。)、再生事件又は更生事件(会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第二条第三項に規定する更生事件又は金融機関等の更生手続の特例等に関する法律(平成八年法律第九十五
号)第四条第三項若しくは第百六十九条第三項に規定する更生事件をいう。)があるときは、当該事件が係属する裁判所及び当該事件の表示
 五 法第五条第三項から第七項までに規定する破産事件等があるときは、当該破産事件等が係属する裁判所、当該破産事件等の表示及び当該破産事件等における破産者(法第二条第四項に規定する破産者をいう。以下同じ。)若しくは債務者、再生債務者又は更生会社若しくは開始前会社(金融機関等の更生手続の特例等に関する法律第四条第三項に規定する更生事件にあっては、当該更生事件における更生協同組織金融機関又は開始前協同組織金融機関)の氏名又は名称
 六 債務者について外国倒産処理手続(法第二百四十五条第一項に規定する外国倒産処理手続をいう。以下同じ。)があるときは、当該外国倒産処理手続の概要
 七 債務者について次のイ又はロに掲げる者があるときは、それぞれ当該イ又はロに定める事項
  イ 債務者の使用人その他の従業者の過半数で組織する労働組合 当該労働組合の名称、主たる事務所の所在地、組合員の数及び代表者の氏名
  ロ 債務者の使用人その他の従業者の過半数を代表する者 当該者の氏名及び住所
 八 債務者について第九条第一項の規定による通知をすべき機関があるときは、その機関の名称及び所在地
 九 申立人又は代理人の郵便番号及び電話番号(ファクシミリの番号を含む。)


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破産法103条 破産債権者の手続参加

第103条 破産債権者は、その有する破産債権をもって破産手続に参加することができる。
 
2 前項の場合において、破産債権の額は、次に掲げる債権の区分に従い、それぞれ当該各号に定める額とする。
 一 次に掲げる債権 破産手続開始の時における評価額
  イ 金銭の支払を目的としない債権
  ロ 金銭債権で、その額が不確定であるもの又はその額を外国の通貨をもって定めたもの
  ハ 金額又は存続期間が不確定である定期金債権
 二 前号に掲げる債権以外の債権 債権額
 
3 破産債権が期限付債権でその期限が破産手続開始後に到来すべきものであるときは、その破産債権は、破産手続開始の時において弁済期が到来したものとみなす。
 
4 破産債権が破産手続開始の時において条件付債権又は将来の請求権であるときでも、当該破産債権者は、その破産債権をもって破産手続に参加することができる。
 
5 第一項の規定にかかわらず、共助対象外国租税の請求権をもって破産手続に参加するには、共助実施決定(租税条約等実施特例法第十一条第一項に規定する共助実施決定をいう。第百三十四条第二項において同じ。)を得なければならない。


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破産法194条 配当の順位等

第194条 配当の順位は、破産債権間においては次に掲げる順位に、第一号の優先的破産債権間においては第九十八条第二項に規定する優先順位による。
 一 優先的破産債権
 二 前号、次号及び第四号に掲げるもの以外の破産債権
 三 劣後的破産債権
 四 約定劣後破産債権
 
2 同一順位において配当をすべき破産債権については、それぞれその債権の額の割合に応じて、配当をする。


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破産法217条 破産手続開始の決定後の破産手続廃止の決定

第217条 裁判所は、破産手続開始の決定があった後、破産財団をもって破産手続の費用を支弁するのに不足すると認めるときは、破産管財人の申立てにより又は職権で、破産手続廃止の決定をしなければならない。この場合においては、裁判所は、債権者集会の期日において破産債権者の意見を聴かなければならない。
 
2 前項後段の規定にかかわらず、裁判所は、相当と認めるときは、同項後段に規定する債権者集会の期日における破産債権者の意見の聴取に代えて、書面によって破産債権者の意見を聴くことができる。この場合においては、当該意見の聴取を目的とする第百三十五条第一項第二号又は第三号に掲げる者による同項の規定による債権者集会の招集の申立ては、することができない。
 
3 前二項の規定は、破産手続の費用を支弁するのに足りる金額の予納があった場合には、適用しない。
 
4 裁判所は、第一項の規定による破産手続廃止の決定をしたときは、直ちに、その主文及び理由の要旨を公告し、かつ、その裁判書を破産者及び破産管財人に送達しなければならない。
 
5 裁判所は、第一項の申立てを棄却する決定をしたときは、その裁判書を破産管財人に送達しなければならない。この場合においては、第十条第三項本文の規定は、適用しない。
 
6 第一項の規定による破産手続廃止の決定及び同項の申立てを棄却する決定に対しては、即時抗告をすることができる。
 
7 第一項の規定による破産手続廃止の決定を取り消す決定が確定したときは、当該破産手続廃止の決定をした裁判所は、直ちに、その旨を公告しなければならない。
 
8 第一項の規定による破産手続廃止の決定は、確定しなければその効力を生じない。


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もう一歩先へ 1項:
異時廃止のための債権者集会

破産法162条 特定の債権者に対する担保の供与等の否認

第162条 次に掲げる行為(既存の債務についてされた担保の供与又は債務の消滅に関する行為に限る。)は、破産手続開始後、破産財団のために否認することができる。
 一 破産者が支払不能になった後又は破産手続開始の申立てがあった後にした行為。ただし、債権者が、その行為の当時、次のイ又はロに掲げる区分に応じ、それぞれ当該イ又はロに定める事実を知っていた場合に限る。
  イ 当該行為が支払不能になった後にされたものである場合 支払不能であったこと又は支払の停止があったこと。
  ロ 当該行為が破産手続開始の申立てがあった後にされたものである場合 破産手続開始の申立てがあったこと。
 二 破産者の義務に属せず、又はその時期が破産者の義務に属しない行為であって、支払不能になる前三十日以内にされたもの。ただし、債権者がその行為の当時他の破産債権者を害することを知らなかったときは、この限りでない。
 
2 前項第一号の規定の適用については、次に掲げる場合には、債権者は、同号に掲げる行為の当時、同号イ又はロに掲げる場合の区分に応じ、それぞれ当該イ又はロに定める事実(同号イに掲げる場合にあっては、支払不能であったこと及び支払の停止があったこと)を知っていたものと推定する。
 一 債権者が前条第二項各号に掲げる者のいずれかである場合
 二 前項第一号に掲げる行為が破産者の義務に属せず、又はその方法若しくは時期が破産者の義務に属しないものである場合
 
3 第一項各号の規定の適用については、支払の停止(破産手続開始の申立て前一年以内のものに限る。)があった後は、支払不能であったものと推定する。


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cf. 民事再生法127条の3 特定の債権者に対する担保の供与等の否認