第91条 削除
刑法92条 外国国章損壊等
第92条 外国に対して侮辱を加える目的で、その国の国旗その他の国章を損壊し、除去し、又は汚損した者は、二年以下の懲役又は二十万円以下の罰金に処する。
2 前項の罪は、外国政府の請求がなければ公訴を提起することができない。
刑法93条 私戦予備及び陰謀
第93条 外国に対して私的に戦闘行為をする目的で、その予備又は陰謀をした者は、三月以上五年以下の禁錮に処する。ただし、自首した者は、その刑を免除する。
刑法94条 中立命令違反
第94条 外国が交戦している際に、局外中立に関する命令に違反した者は、三年以下の禁錮又は五十万円以下の罰金に処する。
刑法95条 公務執行妨害及び職務強要
第95条 公務員が職務を執行するに当たり、これに対して暴行又は脅迫を加えた者は、三年以下の懲役若しくは禁錮又は五十万円以下の罰金に処する。
2 公務員に、ある処分をさせ、若しくはさせないため、又はその職を辞させるために、暴行又は脅迫を加えた者も、前項と同様とする。
判示事項
一 刑法九五条一項にいう職務の範囲
二 刑法九五条一項における職務の執行中であるか否かの判断に際しその性質上ある程度継続した一連の職務として把握するのが相当であるとされた事例
三 刑法九五条一項における職務の執行が終了したものではないとされた事例
四 公務執行妨害罪の主観的成立要件としての職務執行中であることの認識の程度
裁判要旨
一 刑法九五条一項にいう職務には、ひろく公務員が取り扱う各種各様の事務のすべてが含まれる。
二 刑法九五条一項における職務の執行中であるか否かの判断に際しては、日本電信電話公社の電報局長の、局の事務全般を掌理し部下職員を指揮監督する職務及び同電報局次長の、局長を助け局務を整理する職務は、その性質上、その内容及び執行の過程を個別的に分断して部分的にそれぞれの開始、終了を論ずるべきではなく、一体性ないし継続性を有するものとして把握すべきである。
三 本件電報局長の、電報料金の収納等に関する会計書類の点検、決裁の職務及び本件電報局次長の、電報配達業務等に関する上部機関への報告文書作成の職務の各執行が事実上一時的に中断したとしても、その状態が被告人の不法な目的をもつた行動によつて作出されたものである場合には、刑法九五条一項における職務の執行は終了したものではない。
四 公務執行妨害罪の主観的成立要件としての職務執行中であることの認識があるというためには、行為者において公務員が職務行為の執行に当つていることの認識があれば足り、具体的にいかなる内容の職務の執行中であるかまで認識することを要しない。
判示事項
一 県教職員組合役員の組合員に対する所為が正当行為といえない事例
二 刑法第九五条にいわゆる暴行の意義
裁判要旨
一 K小学校教諭でF県教職員組合の役員が、同組合の勤務成績評定の実施等に反対する斗争に関連し、同校教諭で右組合員である甲の組合活動に非協力的な態度に憤慨して、甲を難詰し、両者が押問答をしているうち、甲が教室に入り、児童に対し自習および清掃をするように指示していたところ、そのあとを追つて同教室に入り、甲に対し「まだ話は終つていない。」といつて迫り、「生徒が見ていますから、やめて下さい。」といつて制止する甲の右手首を右手でつかみ、無理に教室外に連れ出そうとして引つ張つたので、甲が椅子とともに倒れたのを、なおもその手首をつかんだまま廊下に連れ出し、さらにその手を引つ張つて同校資料室に連れ込むなどの暴行を加えた所為は、たとえ右組合の団結統制力の行使としてなされたものであつても、これを正当な行為であるとはいえない。
二 刑法第九五条にいわゆる暴行とは、公務員に対し、直接であると間接であるとを間わず不法な攻撃を加えることをいう。
刑法96条 封印等破棄
第96条 公務員が施した封印若しくは差押えの表示を損壊し、又はその他の方法によりその封印若しくは差押えの表示に係る命令若しくは処分を無効にした者は、三年以下の懲役若しくは二百五十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
刑法96条の2 強制執行妨害目的財産損壊等
第96条の2 強制執行を妨害する目的で、次の各号のいずれかに該当する行為をした者は、三年以下の懲役若しくは二百五十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。情を知って、第三号に規定する譲渡又は権利の設定の相手方となった者も、同様とする。
一 強制執行を受け、若しくは受けるべき財産を隠匿し、損壊し、若しくはその譲渡を仮装し、又は債務の負担を仮装する行為
二 強制執行を受け、又は受けるべき財産について、その現状を改変して、価格を減損し、又は強制執行の費用を増大させる行為
三 金銭執行を受けるべき財産について、無償その他の不利益な条件で、譲渡をし、又は権利の設定をする行為
刑法96条の3 強制執行行為妨害等
第96条の3 偽計又は威力を用いて、立入り、占有者の確認その他の強制執行の行為を妨害した者は、三年以下の懲役若しくは二百五十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
2 強制執行の申立てをさせず又はその申立てを取り下げさせる目的で、申立権者又はその代理人に対して暴行又は脅迫を加えた者も、前項と同様とする。
刑法96条の4 強制執行関係売却妨害
第96条の4 偽計又は威力を用いて、強制執行において行われ、又は行われるべき売却の公正を害すべき行為をした者は、三年以下の懲役若しくは二百五十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
刑法96条の5 加重封印等破棄等
第96条の5 報酬を得、又は得させる目的で、人の債務に関して、第九十六条から前条までの罪を犯した者は、五年以下の懲役若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
