刑法253条 業務上横領

第253条 業務上自己の占有する他人の物を横領した者は、十年以下の拘禁刑に処する。


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cf. 改正前刑法253条 業務上横領

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cf. 最判昭24・3・8(昭和23(れ)1412 業務上横領) 全文

判示事項
 一 横領罪の成立に必要な不法領得の意思の意義
 二 農業會が寄託を受けた供出米の保管の任務と農業會長の不法處分

裁判要旨
 一 横領罪の成立に必要な不法領得の意思とは、他人の物の占有者が委託の任務に背いて、その物につき權限がないのに所有者でなければできないような處分をする意思をいうのであつて必ずしも占有者が自己の利益取得を意圖することを必要とするものではなく、又占有者において不法に處分したものを後日に補顛する意思が行爲當時にあつたからとて横領罪の成立を妨げるものではない。
 二 農業會は各農家から寄託を受けた供出米については政府への賣渡手續を終つた後政府の指圖によつて出庫するまでの間は、これを保管する任務を有するのであるから農業會長がほしいままに他に之を處分するが如きは固より法の許さないところである。

刑法254条 遺失物等横領

第254条 遺失物、漂流物その他占有を離れた他人の物を横領した者は、一年以下の拘禁刑又は十万円以下の罰金若しくは科料に処する。


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cf. 改正前刑法254条 遺失物等横領

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cf. 最決昭56・2・20(昭和54(あ)2285 遺失物横領、賍物故買) 全文

判示事項
 網生けすから逃げ出した鯉について遺失物横領罪が成立するとされた事例

裁判要旨
 養殖業者の網生けすから広大な湖沼に逃げ出した鯉であつても、他人が飼養していたものであることを知りながらほしいままに領得すれば(判文参照)、遺失物横領罪が成立する。

刑法256条 盗品譲受け等

第256条 盗品その他財産に対する罪に当たる行為によって領得された物を無償で譲り受けた者は、三年以下の拘禁刑に処する。
 
2 前項に規定する物を運搬し、保管し、若しくは有償で譲り受け、又はその有償の処分のあっせんをした者は、十年以下の拘禁刑及び五十万円以下の罰金に処する。


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cf. 改正前刑法256条 盗品譲受け等

刑法258条 公用文書等毀棄

第258条 公務所の用に供する文書又は電磁的記録を毀棄した者は、三月以上七年以下の拘禁刑に処する。


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cf. 改正前刑法258条 公用文書等毀棄

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cf. 最決平16・11・30(平成16(あ)761 有印私文書偽造,同行使,詐欺,公正証書原本不実記載,同行使被告事件) 全文

判示事項
 1 郵便送達報告書の受領者の押印又は署名欄に他人の氏名を冒書する行為と有印私文書偽造罪の成否
 2 他人あての送達書類を廃棄するだけの意図で他人を装って受領する行為について詐欺罪における不法領得の意思が認められないとされた事例

裁判要旨
 1 郵便送達報告書の受領者の押印又は署名欄に他人である受送達者本人の氏名を冒書する行為は,同人名義の受領書を偽造したものとして,有印私文書偽造罪を構成する。
 2 支払督促の債務者を装い郵便配達員を欺いて支払督促正本を受領することにより,送達が適式にされたものとして支払督促の効力を生じさせ,債務者から督促異議申立ての機会を奪ったまま確定させて,その財産を差し押さえようとしたが,支払督促正本はそのまま廃棄するだけで外に何らかの用途に利用,処分する意思がなかったという判示の事実関係の下では,支払督促正本に対する詐欺罪における不法領得の意思を認めることはできない。

刑法259条 私用文書等毀棄

第259条 権利又は義務に関する他人の文書又は電磁的記録を毀棄した者は、五年以下の拘禁刑に処する。


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cf. 改正前刑法259条 私用文書等毀棄

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cf. 最決昭44・5・1(昭和43(あ)429 私文書毀棄) 全文

判示事項
 一 刑法二五九条の「権利、義務ニ関スル他人ノ文書」には小切手も含まれるか
 二 同条の罪が成立するためには文書を有形的に毀損することを要するか

裁判要旨
 一 刑法二五九条の「権利、義務ニ関スル他人ノ文書」には、有価証券である小切手も含まれる。
 二 同条にいわゆる文書を毀棄したというためには、必ずしもこれを有形的に毀損することを要せず、隠匿その他の方法によつて、その文書を利用することができない状態におくことをもつて足りる。