刑法103条 犯人蔵匿等

第103条 罰金以上の刑に当たる罪を犯した者又は拘禁中に逃走した者を蔵匿し、又は隠避させた者は、三年以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金に処する。


e-Gov 刑法

cf. 改正前刑法103条 犯人蔵匿等

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cf. 最判昭28・10・2(昭和27(あ)1543 犯人蔵匿) 全文

判示事項
 捜査の存否と犯人蔵匿罪の成否

裁判要旨
 直に罰金以上の刑にあたる罪を犯した者であることを知りながら、官憲の発見、逮捕を免れるように、その者をかくまつた場合には、その犯罪がすでに捜査官憲に発覚して捜査が始つているかどうかに関係なく、犯人蔵匿罪が成立する。

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cf. 最決昭29・9・30(昭和29(あ)546 犯人蔵匿) 全文

判示事項
 犯人蔵匿罪の成立と法廷刑が罰金以上の刑であることの認識の要否

裁判要旨
 被告人において被蔵匿者が密入国者であることを認識してこれを蔵匿した以上、その刑が罰金以上であることの認識がなくても、犯人蔵匿罪が成立する。

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cf. 最決平1・5・1(昭和63(あ)247 犯人隠避教唆、銃砲刀剣類所持等取締法違反、火薬類取締法違反) 全文

判示事項
 逮捕勾留中の犯人の身代りを出頭させる行為と犯人隠避教唆罪の成否

裁判要旨
 犯人が逮捕勾留された後であつても、他の者を教唆して身代り犯人として警察署に出頭させ、自己が犯人である旨の虚偽の陳述をさせた行為は、犯人隠避教唆罪を構成する。

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cf. 最判昭24・8・9(昭和24(れ)1566 犯人蔵匿) 全文

判示事項
 一 證據調をした書類を公判調書に記載する方法
 二 取寄決定をしないで證據調をしたことの正否
 三 犯罪の嫌疑によつて捜査中の者と刑法第一〇三條の「罰金以上ノ罪ヲ犯シタル者」の意義

裁判要旨
 一 しかし公判廷において證據調をした書類を公判調書に記載するには必ずしも書類の一々を個別具體的に掲記する必要はない。ということは當裁判所の判例とするところである。
 二 取寄記録が現にその裁判所に有する場合に取寄決定は不要であるということは、大審院時代からの判例であつて(大正四年(れ)二一〇一號、同一一年二月二一日判決、大正一二年(れ)六〇〇號、同年五月一一日判決)。本件においても問題の書類は、一連の事件記録として本件記録とともに原審裁判所に現存し、その證據調につき別段の手續を必要としないものであるから、原審が取寄決定をせずに直ちにその書類につき證據調をしたことは違法でない。
 三 上告論旨第三點は、刑法第一〇三條は蔵匿の對象者「罰金以上ノ罪ヲ犯シタル者」と規定しているのであるから、その者が罪を犯したという事實が確定される迄は、犯人蔵匿は成立しない。と主張する。なるほどその趣旨の學説もないではないが、刑法第一〇三條は司法に關係する國權の作用を妨害する書を處罰しようとするのであるから、「罪ヲ犯シタル者」は犯罪の嫌疑によつて捜査中の者をも含むと解釋しなくては立法の目的を達し得ない。

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cf. 最判令3・6・9(令和3(あ)54 強盗致傷,犯人隠避教唆,犯人蔵匿教唆被告事件) 全文

判示事項
 犯人が他人を教唆して自己を蔵匿させ又は隠避させる行為と刑法103条の罪の教唆犯の成否

裁判要旨
 なし

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cf. 最決昭40・2・26(昭和39(あ)2370 犯人蔵匿教唆、道路交通法違反、業務上過失致死) 全文

判示事項
 一 刑訴法第四〇二条に違反しないとされた事例。
 二 犯人に対する犯人隠避教唆罪の成立。

裁判要旨
 一 第一審が懲役七月の実刑を言い渡したのを、控訴審が、懲役七月三年間執行猶予、罰金五、〇〇〇円に変更しても、第一審の判決を不利益に変更したものといえない。
 二 犯人が他人を教唆して自己を隠避させた場合には、犯人隠避罪の教唆犯が成立する(昭和三五年(あ)九八号同年七月一八日第二小法廷決定、刑集一四巻九号一一八九頁参照)。

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cf. 最決昭35・7・18(昭和35(あ)98 道路交通取締法違反、重過失致傷、犯人隠避教唆) 全文

判示事項
 犯人に対する犯人隠避教唆罪の成立。

裁判要旨
 犯人が他人を教唆して自己を隠避させたときは、犯人隠避罪の教唆犯が成立する。