第247条 他人のためにその事務を処理する者が、自己若しくは第三者の利益を図り又は本人に損害を加える目的で、その任務に背く行為をし、本人に財産上の損害を加えたときは、五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
cf.
刑法247条 背任

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第248条 未成年者の知慮浅薄又は人の心神耗弱に乗じて、その財物を交付させ、又は財産上不法の利益を得、若しくは他人にこれを得させた者は、十年以下の懲役に処する。
cf.
刑法248条 準詐欺
第249条 人を恐喝して財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。
2 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。
cf.
刑法249条 恐喝
判示事項
恐喝罪における交付の意義
裁判要旨
恐喝取財罪の本質は、被恐喝者の畏怖に因る瑕疵ある同意を利用する財物の領得行爲であると解すべきであるから、その領得行爲の形式が被恐喝者において自から財物を提供した場合は勿論、被恐喝者が畏怖して默認し居るに乗じ恐喝者において財物を奪取した場合においても亦本罪の成立を妨ぐるものではないと謂わねばならぬ。それ故本罪の正條たる刑法第二四九條第一項の「交付せしめ」との語義は以上の各場合を包含する趣旨と解するを正當とし、亦原判決事實摘示中の「交付せしめて之を喝取し」との用辭は、右刑法正條の用語例に從いたるものと解するを相當とする。
詐欺的手段と恐喝手段とが併用された場合、「その畏怖の結果として相手方が財物を交付するに至つた場合は詐欺罪ではなく恐喝罪となる」としている。
cf. 最判昭24・2・8(昭和23(れ)1241 恐喝) 全文判示事項
一 警察官を装うて他人の所持する盜品を取上げる行爲と恐喝罪
二 他人の所持する盜品に對する恐喝罪の成立
裁判要旨
一 他人が窃取した綿糸を運搬して來るところを、被告人が警察官を装うて之を畏怖させその綿糸を交付させた行爲は、恐喝罪をもつて問擬すべきである。被告人の施用した手段の中に虚僞の部分即ち警察官と稱した部分があつても、その部分も相手方に畏怖の念を生ぜしめる一材料となり、その畏怖の結果として相手方が財物を交付するに至つた場合は詐欺罪ではなく、恐喝罪となるのである。
二 本件において被害者Aの持つていた綿糸は盜品であるから、Aがそれについて正當な權利を有しないことは明らかである。しかし正當な権利を有しない者の所持であつても、その所持は所持として法律上の保護を受けるのであつて、例へば窃盜したものだからそれを強取しても處罰に値しないとはいえないのである。恐喝罪にしても同様であつて、賍物を所持する者に對し恐喝の手段を用いてその賍物を交付させた場合には矢張り恐喝罪となるのである。
第250条 この章の罪の未遂は、罰する。
第251条 第二百四十二条、第二百四十四条及び第二百四十五条の規定は、この章の罪について準用する。
第253条 業務上自己の占有する他人の物を横領した者は、十年以下の懲役に処する。
cf.
刑法253条 業務上横領
第254条 遺失物、漂流物その他占有を離れた他人の物を横領した者は、一年以下の懲役又は十万円以下の罰金若しくは科料に処する。
cf.
刑法254条 遺失物等横領
第255条 第二百四十四条の規定は、この章の罪について準用する。
第256条 盗品その他財産に対する罪に当たる行為によって領得された物を無償で譲り受けた者は、三年以下の懲役に処する。
2 前項に規定する物を運搬し、保管し、若しくは有償で譲り受け、又はその有償の処分のあっせんをした者は、十年以下の懲役及び五十万円以下の罰金に処する。
cf.
刑法256条 盗品譲受け等
盗品性の認識は未必的なもので足りるとしています。
cf. 最判昭23・3・16(昭和22(れ)238 賍物故買) 全文判示事項
一 賍物故買罪に於ける犯意
二 犯罪構成要件たる事實の一小部分に付き被告人の自白以外他に證據なき場合
裁判要旨
一 賍物故買罪は賍物であることを知りながらこれを買受けることによつて成立するものであるが、その故意が成立する爲めには必ずしも買受くべき物が賍物であることを確定的に知つて居ることを必要としない或は賍物であるかも知れないと思いながらしかも敢てこれを買受ける意思(いわゆる未必の故意)があれば足りるものと解すべきである。
二 犯罪構成要件たる事實の大部分が他の證據の裏付によつて認め得られる以上其一部に付ては被告人の自白以外他に證據が無くても刑訴應急措置法第一〇條第三項に違反するものでないこと既に當裁判所の判例とする處で(昭和二二年一二月一六日言渡昭和二二年(れ)第一三六號事件判決參照)今なお變更の要を認めない。
判示事項
一 從犯の意義―正犯の盜取した財物をその情を知つて買受けた強盜の幇助者の賍物故買罪の責任
二 賍物の故買者がその賍物の故買物件を運搬する行爲と刑法第二五六條第二項
三 昭和二三年法律第二五一號による罰金額の變更と新舊法の比照
裁判要旨
一 從犯は他人の犯罪に加功する意思をもつて、有形無形の方法によりこれを幇助し、他人の犯罪を容易ならしむるものであつて、自ら常該犯罪行爲それ自体を實行するものではない點においては、教唆と異るところはないのである。しかし自ら強盜窃盜を實行するものについては、その窃取した財物に關して、重ねて賍物罪の成立を認めることのできないことは疑のないところであるけれども、從犯は前に述べた如く自ら強盜窃盜の行爲を實行するものではないのであるから、本件におけるがごとく、強盜の幇助をした者が正犯の盜取した財物を、その賍物たるの情を知りながら買受けた場合においては、教唆の場合と同じく從犯について賍物故買い罪は成立するものと認めなければならない。(昭和二四年(れ)第三六四號同年七月三〇日第二小法廷判決参照)
二 賍物の故買者が既に故買した物件を他に運搬するが如きは、犯罪に因て得たものの事後處分たるに過ぎないのであつて、刑法はかゝる行爲をも同法第二五六條第二項によつて處罰する法意でないことはあきらかである。
三 懲役刑につき最も重い賍物故買罪の所定刑に併合罪の加重をした刑期及び賍物故買罪につき定める罰金額の各範圍内において(罰金額については昭和二三年法律第二五一號によつて變更があつたので、刑法第六條に從い輕い行爲當時のものによる)被告人を懲役六年及び罰金一、〇〇〇圓に處し云々。
判示事項
窃盜を教唆しその賍物の賣却を周旋して牙保をした行爲の擬律
裁判要旨
窃盜教唆罪と賍物牙保罪とは別個獨立の犯罪であるから同一人が「窃取して來れば賣却してやる」と云つて他人に對し窃盜を教唆し且つその賍物の賣却を周旋して牙保をしたときでも、それは窃盜教唆と賍物牙保の二罪が成立するのであつて後者が前者に吸収さるべきものではない。