第24条 地方裁判所は、次の事項について裁判権を有する。
一 第三十三条第一項第一号の請求以外の請求に係る訴訟(第三十一条の三第一項第二号の人事訴訟を除く。)及び第三十三条第一項第一号の請求に係る訴訟のうち不動産に関する訴訟の第一審
二 第十六条第四号の罪及び罰金以下の刑に当たる罪以外の罪に係る訴訟の第一審
三 第十六条第一号の控訴を除いて、簡易裁判所の判決に対する控訴
四 第七条第二号及び第十六条第二号の抗告を除いて、簡易裁判所の決定及び命令に対する抗告
裁判所法7条 裁判権
第7条 最高裁判所は、左の事項について裁判権を有する。
一 上告
二 訴訟法において特に定める抗告
裁判所法16条 裁判権
第16条 高等裁判所は、左の事項について裁判権を有する。
一 地方裁判所の第一審判決、家庭裁判所の判決及び簡易裁判所の刑事に関する判決に対する控訴
二 第七条第二号の抗告を除いて、地方裁判所及び家庭裁判所の決定及び命令並びに簡易裁判所の刑事に関する決定及び命令に対する抗告
三 刑事に関するものを除いて、地方裁判所の第二審判決及び簡易裁判所の判決に対する上告
四 刑法第七十七条乃至第七十九条の罪に係る訴訟の第一審
裁判所法60条 裁判所書記官
第60条 各裁判所に裁判所書記官を置く。
2 裁判所書記官は、裁判所の事件に関する記録その他の書類の作成及び保管その他他の法律において定める事務を掌る。
3 裁判所書記官は、前項の事務を掌る外、裁判所の事件に関し、裁判官の命を受けて、裁判官の行なう法令及び判例の調査その他必要な事項の調査を補助する。
4 裁判所書記官は、その職務を行うについては、裁判官の命令に従う。
5 裁判所書記官は、口述の書取その他書類の作成又は変更に関して裁判官の命令を受けた場合において、その作成又は変更を正当でないと認めるときは、自己の意見を書き添えることができる。
裁判所法3条 裁判所の権限
第3条 裁判所は、日本国憲法に特別の定のある場合を除いて一切の法律上の争訟を裁判し、その他法律において特に定める権限を有する。
2 前項の規定は、行政機関が前審として審判することを妨げない。
3 この法律の規定は、刑事について、別に法律で陪審の制度を設けることを妨げない。
裁判所法18条 合議制
第18条 高等裁判所は、裁判官の合議体でその事件を取り扱う。但し、法廷ですべき審理及び裁判を除いて、その他の事項につき他の法律に特別の定があるときは、その定に従う。
2 前項の合議体の裁判官の員数は、三人とし、そのうち一人を裁判長とする。但し、第十六条第四号の訴訟については、裁判官の員数は、五人とする。
裁判所法10条 大法廷及び小法廷の審判
第10条(大法廷及び小法廷の審判) 事件を大法廷又は小法廷のいずれで取り扱うかについては、最高裁判所の定めるところによる。但し、左の場合においては、小法廷では裁判をすることができない。
一 当事者の主張に基いて、法律、命令、規則又は処分が憲法に適合するかしないかを判断するとき。(意見が前に大法廷でした、その法律、命令、規則又は処分が憲法に適合するとの裁判と同じであるときを除く。)
二 前号の場合を除いて、法律、命令、規則又は処分が憲法に適合しないと認めるとき。
三 憲法その他の法令の解釈適用について、意見が前に最高裁判所のした裁判に反するとき。
裁判所法33条 裁判権
第33条 簡易裁判所は、次の事項について第一審の裁判権を有する。
一 訴訟の目的の価額が百四十万円を超えない請求(行政事件訴訟に係る請求を除く。)
二 罰金以下の刑に当たる罪、選択刑として罰金が定められている罪又は刑法第百八十六条、第二百五十二条若しくは第二百五十六条の罪に係る訴訟
2 簡易裁判所は、禁錮以上の刑を科することができない。ただし、刑法第百三十条の罪若しくはその未遂罪、同法第百八十六条の罪、同法第二百三十五条の罪若しくはその未遂罪、同法第二百五十二条、第二百五十四条若しくは第二百五十六条の罪、古物営業法(昭和二十四年法律第百八号)第三十一条から第三十三条までの罪若しくは質屋営業法(昭和二十五年法律第百五十八号)第三十条から第三十二条までの罪に係る事件又はこれらの罪と他の罪とにつき刑法第五十四条第一項の規定によりこれらの罪の刑をもつて処断すべき事件においては、三年以下の懲役を科することができる。
3 簡易裁判所は、前項の制限を超える刑を科するのを相当と認めるときは、訴訟法の定めるところにより事件を地方裁判所に移さなければならない。