刑法186条 常習賭博及び賭博場開張等図利

第186条 常習として賭博をした者は、三年以下の拘禁刑に処する。
 
2 賭博場を開張し、又は博徒を結合して利益を図った者は、三月以上五年以下の拘禁刑に処する。


e-Gov 刑法

cf. 改正前刑法186条 常習賭博及び賭博場開張等図利

Un pas de plus ! もう一歩先へ 2項:
cf. 最大判昭25・11・22(昭和25(れ)280 賭場開張図利) 全文

判示事項
 一 刑法第一八六条第二項賭場開張図利罪規定の合憲性
 二 政府乃至都道府縣が賭場開張図利乃至富籤罪と本質上同一の行為を為すことによつて右犯罪行為を公認したものといえるか

裁判要旨
 一 刑法第一八六条第二項賭場開張図利罪の規定は、憲法第一三条に違反しない。
 二 賭博及び富籤に関する行為が風俗を害し、公共の福祉に反するものと認むべきことは前に説明したとおりであるから、所論は全く本末を顛倒した議論といわなければならない。すなわち、政府乃至都道府縣が自ら賭場開張図利乃至富籤罪と同一の行為を為すこと自体が適法であるか否か、これを認める立法の当否は問題となり得るが、現に犯罪行為と本質上同一である或る種の行為が行われているという事実並びにこれを認めている立法があるということだけから国家自身が一般に賭場開張図利乃至富籤罪を公認したものということはできない。

Un pas de plus ! もう一歩先へ 2項:
cf. 最判昭48・2・28(昭和46(あ)2714 賭博場開帳図利幇助等) 全文

判示事項
 一、賭博場開張図利罪と賭博者の集合の要否
 二、いわゆる野球賭博の開催が賭博場開張図利罪を構成するとされた事例

裁判要旨
 一 賭博場開張図利罪が成立するためには、必ずしも賭博者を一定の場所に集合させることを要しない。
 二 一般多数人をしてプロ野球の勝敗に関する賭銭博奕(いわゆる「野球賭博」)を行なわせて利を図るため、ある場所に電話、帳面、プロ野球日程表等を備えつけ、同所において、電話により賭客の申込みを受け、あるいは同所外で受けた賭客の申込みを集計して整理し、また、当該プロ野球試合の結果に基づいて勝者に支払うべき賭金およびその中から徴収すべき寺銭の集計などをし、さらに寺銭を徴収する等の方法により行なつた本件「野球賭博」開催の所為(判文参照)は、賭博場開張図利罪を構成する。

Un pas de plus ! もう一歩先へ
cf. 最大判昭26・8・1(昭和25(れ)1219 常習賭博) 全文

判示事項
 一 賭博常習者と憲法第一四条にいわゆる社会的身分
 二 四年前の賭博の前科を常習性認定の一資料とすることの可否

裁判要旨
 一 刑法第一八六条の常習賭博罪が同第一八五条の単純賭博罪に比し、賭博常習者という身分によつて刑を加重していることは所論のとおりである。そして右加重の理由は賭博を反覆する習癖にあるのであつて、即ち常習者賭博は単純賭博に比しその反社会性が顕著で、犯情が重いとされるからである。そして、賭博常習者というのは、賭博を反覆する習癖、即ち犯罪者の属性による刑法上の身分であるが、憲法第一四条にいわゆる社会的身分と解することはできない。されば刑法第一八六条の規定をもつて憲法第一四条に違反するものであるとの趣旨は到底これを採用することはできない。
 二 賭博の前科のみによつて賭博の常習性を認定することは必らずしも違法ではなく、また所論の右最終前科と本件賭博との間にたとい四年の歳月を経過していればとて、右前科を賭博常習認定の一資料とすることに何等経験則上の違背も認めることはできない。