会社法295条 株主総会の権限

第295条 株主総会は、この法律に規定する事項及び株式会社の組織、運営、管理その他株式会社に関する一切の事項について決議をすることができる。
 
2 前項の規定にかかわらず、取締役会設置会社においては、株主総会は、この法律に規定する事項及び定款で定めた事項に限り、決議をすることができる。
 
3 この法律の規定により株主総会の決議を必要とする事項について、取締役、執行役、取締役会その他の株主総会以外の機関が決定することができることを内容とする定款の定めは、その効力を有しない。


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改正前商法230の10 総会の権限

もう一歩先へ 1項:
1項が適用されるのは、非公開会社かつ取締役会非設置会社です。

cf. 会社法326条2項 株主総会以外の機関の設置

cf. 会社法327条1項1号 取締役会等の設置義務等

会社法の構造としては、旧有限会社を取り込んだことから、株主総会はいかなる事項についても決議できるとする株主総会万能主義が原則となっています。

会社法は、取締役会設置会社の場合には、限定列挙主義をとり、取締役会非設置会社では、株主が自ら業務執行の決定をすることができる株主総会万能主義をとっています。

もう一歩先へ 1項・2項:
1項・2項は、種類株主総会には準用されません。

cf. 会社法325条かっこ書 株主総会に関する規定の準用
もう一歩先へ 2項・3項:
定款に「代表取締役は、株主総会決議によって定めることができる」旨の定めを置いたときは、取締役会又は株主総会の決議によって、代表取締役を選定することができるとされています。

ただし、3項の文言に照らし、取締役会の選定権限を奪うことはできないと解されています。