民法906の2 遺産の分割前に遺産に属する財産が処分された場合の遺産の範囲

第906条の2 遺産の分割前に遺産に属する財産が処分された場合であっても、共同相続人は、その全員の同意により、当該処分された財産が遺産の分割時に遺産として存在するものとみなすことができる。
 
2 前項の規定にかかわらず、共同相続人の一人又は数人により同項の財産が処分されたときは、当該共同相続人については、同項の同意を得ることを要しない。


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施行日 2019(令和元)年7月1日

cf. 改正相続法附則1条 施行期日

もう一歩先へ
本条は、相続開始後に処分された場合一般の規定であるのに対し、民法909条の2は遺産に関する預貯金債権の権利行使がされた場合の特則です。

cf. 民法909条の2 遺産の分割前における預貯金債権の行使

民法909条の2では金融機関が、相続人の請求が妥当か判断することが予定されているため、被相続人名義のキャッシュカードによりATMから払い戻した場合等、金融機関がその妥当性を判断できない場合は、本条が適用されます。