民事再生法31条 担保権の実行手続の中止命令

第31条 裁判所は、再生手続開始の申立てがあった場合において、再生債権者の一般の利益に適合し、かつ、競売申立人に不当な損害を及ぼすおそれがないものと認めるときは、利害関係人の申立てにより又は職権で、相当の期間を定めて、第五十三条第一項に規定する再生債務者の財産につき存する担保権の実行手続の中止を命ずることができる。ただし、その担保権によって担保される債権が共益債権又は一般優先債権であるときは、この限りでない。
 
2 裁判所は、前項の規定による中止の命令を発する場合には、競売申立人の意見を聴かなければならない。
 
3 裁判所は、第一項の規定による中止の命令を変更し、又は取り消すことができる。
 
4 第一項の規定による中止の命令及び前項の規定による変更の決定に対しては、競売申立人に限り、即時抗告をすることができる。
 
5 前項の即時抗告は、執行停止の効力を有しない。
 
6 第四項に規定する裁判及び同項の即時抗告についての裁判があった場合には、その裁判書を当事者に送達しなければならない。この場合においては、第十条第三項本文の規定は、適用しない。


e-Gov 民事再生法

民事再生法79条 保全管理命令

第79条 裁判所は、再生手続開始の申立てがあった場合において、再生債務者(法人である場合に限る。以下この節において同じ。)の財産の管理又は処分が失当であるとき、その他再生債務者の事業の継続のために特に必要があると認めるときは、利害関係人の申立てにより又は職権で、再生手続開始の申立てにつき決定があるまでの間、再生債務者の業務及び財産に関し、保全管理人による管理を命ずる処分をすることができる。この場合においては、第六十四条第三項の規定を準用する。
 
2 裁判所は、前項の処分(以下「保全管理命令」という。)をする場合には、当該保全管理命令において、一人又は数人の保全管理人を選任しなければならない。
 
3 前二項の規定は、再生手続開始の申立てを棄却する決定に対して第三十六条第一項の即時抗告があった場合について準用する。
 
4 裁判所は、保全管理命令を変更し、又は取り消すことができる。
 
5 保全管理命令及び前項の規定による決定に対しては、即時抗告をすることができる。
 
6 前項の即時抗告は、執行停止の効力を有しない。