第42条 法第四十九条第一項の規定による異議の申出は、別記第六十号様式による異議申出書一通及び次の各号の一に該当する不服の理由を示す資料各一通を提出して行わなければならない。
一 審査手続に法令の違反があつてその違反が判定に影響を及ぼすことが明らかであることを理由として申し出るときは、審査、口頭審理及び証拠に現われている事実で明らかに判定に影響を及ぼすべき法令の違反があることを信ずるに足りるもの
二 法令の適用に誤りがあつてその誤りが判定に影響を及ぼすことが明らかであることを理由として申し出るときは、その誤り及び誤りが明らかに判定に影響を及ぼすと信ずるに足りるもの
三 事実の誤認があつてその誤認が判定に影響を及ぼすことが明らかであることを理由として申し出るときは、審査、口頭審理及び証拠に現われている事実で明らかに判定に影響を及ぼすべき誤認があることを信ずるに足りるもの
四 退去強制が著しく不当であることを理由として申し出るときは、審査、口頭審理及び証拠に現われている事実で退去強制が著しく不当であることを信ずるに足りるもの
入管法49条 異議の申出
第49条 前条第八項の通知を受けた容疑者は、同項の判定に異議があるときは、その通知を受けた日から三日以内に、法務省令で定める手続により、不服の事由を記載した書面を主任審査官に提出して、法務大臣に対し異議を申し出ることができる。
2 主任審査官は、前項の異議の申出があつたときは、第四十五条第二項の審査に関する調書、前条第四項の口頭審理に関する調書その他の関係書類を法務大臣に提出しなければならない。
3 法務大臣は、第一項の規定による異議の申出を受理したときは、異議の申出が理由があるかどうかを裁決して、その結果を主任審査官に通知しなければならない。
4 主任審査官は、法務大臣から異議の申出(容疑者が第二十四条各号のいずれにも該当しないことを理由とするものに限る。)が理由があると裁決した旨の通知を受けたときは、直ちに当該容疑者を放免しなければならない。
5 主任審査官は、法務大臣から異議の申出(容疑者が出国命令対象者に該当することを理由とするものに限る。)が理由があると裁決した旨の通知を受けた場合において、当該容疑者に対し第五十五条の三第一項の規定により出国命令をしたときは、直ちにその者を放免しなければならない。
6 主任審査官は、法務大臣から異議の申出が理由がないと裁決した旨の通知を受けたときは、速やかに当該容疑者に対し、その旨を知らせるとともに、第五十一条の規定による退去強制令書を発付しなければならない。
法務大臣から異議の申出に理由がないと裁決された容疑者は、退去強制されることになる(本条6項)のが原則ですが、法務大臣は、容疑者に特別の事情があると認めた場合は、在留を特別に許可することができます。 cf. 入管法50条 法務大臣の裁決の特例
民法975条 共同遺言の禁止
第975条 遺言は、二人以上の者が同一の証書ですることができない。
従って、1通の書面に書かれていても全く独立の内容である場合や、別々の自筆証書遺言が同一の封筒に入っている場合は、共同遺言に当たりません。
判示事項
同一の証書に記載された二人の遺言の一方に方式違背がある場合と民法九七五条
裁判要旨
同一の証書に二人の遺言が記載されている場合は、そのうちの一方につき氏名を自書しない方式の違背があるときでも、右遺言は、民法九七五条により禁止された共同遺言にあたる。
民法985条 遺言の効力の発生時期
第985条 遺言は、遺言者の死亡の時からその効力を生ずる。
2 遺言に停止条件を付した場合において、その条件が遺言者の死亡後に成就したときは、遺言は、条件が成就した時からその効力を生ずる。
民法971条 方式に欠ける秘密証書遺言の効力
民法972条 秘密証書遺言の方式の特則
民法990条 包括受遺者の権利義務
第990条 包括受遺者は、相続人と同一の権利義務を有する。
民法964条 包括遺贈及び特定遺贈
第964条 遺言者は、包括又は特定の名義で、その財産の全部又は一部を処分することができる。
cf. 改正相続法の施行期日
2019(令和元)年7月1日以降に開始した相続に適用されます。
改正前民法964条ただし書が削除されました。
しかしながら、受遺者には遺留分の適用がないので、包括受遺者は、財産が遺留分より少ないとか、代襲相続の規定も適用がないので、包括受遺者が亡くなっても、その子が代わりにもらうことはありません。
cf. 民法965条 相続人に関する規定の準用また、遺言者が「所有する」全ての財産、「有する」全ての資産、と記載することがありますが、「所有する」という場合は債務などのマイナスの資産は含みません(「債務を所有する」とはいいません。)。
「有する」という場合は、債務を負担するという意味にも用いられ、プラスの資産だけでなくマイナスの資産も含むと考えられます。
しがたって、包括遺贈の場合には、「有する資産(「債務、費用等を含む」と記載しておけば誤解が防げます)」を使い、特定遺贈の場合には「所有する資産(例 不動産、預貯金等)」と記載することが正確な用語となります。
判示事項
不動産の遺贈と民法第一七七条の第三者。
裁判要旨
甲からその所有不動産の遺贈を受けた乙がその旨の所有権移転登記をしない間に、甲の相続人の一人である丙に対する債権者丁が、丙に代位して同人のために前記不動産につき相続による持分取得の登記をなし、ついでこれに対し強制競売の申立をなし、該申立が登記簿に記入された場合においては、丁は、民法第一七七条にいう第三者に該当する。
cf. 民法1013条 遺言の執行の妨害行為の禁止
戸籍法107条の2 氏名の変更(名について)
第107条の2 正当な事由によつて名を変更しようとする者は、家庭裁判所の許可を得て、その旨を届け出なければならない。
戸籍法107条 氏名の変更(氏について)
第百七条 やむを得ない事由によつて氏を変更しようとするときは、戸籍の筆頭に記載した者及びその配偶者は、家庭裁判所の許可を得て、その旨を届け出なければならない。
2 外国人と婚姻をした者がその氏を配偶者の称している氏に変更しようとするときは、その者は、その婚姻の日から六箇月以内に限り、家庭裁判所の許可を得ないで、その旨を届け出ることができる。
3 前項の規定によつて氏を変更した者が離婚、婚姻の取消し又は配偶者の死亡の日以後にその氏を変更の際に称していた氏に変更しようとするときは、その者は、その日から三箇月以内に限り、家庭裁判所の許可を得ないで、その旨を届け出ることができる。
4 第一項の規定は、父又は母が外国人である者(戸籍の筆頭に記載した者又はその配偶者を除く。)でその氏をその父又は母の称している氏に変更しようとするものに準用する。