第960条 遺言は、この法律に定める方式に従わなければ、することができない。
民法961条 遺言能力(未成年者について)
第961条 十五歳に達した者は、遺言をすることができる。
もう一歩先へ
民法5条 未成年者の法律行為
第5条 未成年者が法律行為をするには、その法定代理人の同意を得なければならない。ただし、単に権利を得、又は義務を免れる法律行為については、この限りでない。
2 前項の規定に反する法律行為は、取り消すことができる。
3 第一項の規定にかかわらず、法定代理人が目的を定めて処分を許した財産は、その目的の範囲内において、未成年者が自由に処分することができる。目的を定めないで処分を許した財産を処分するときも、同様とする。
もう一歩先へ 1項:
民法9条 成年被後見人の法律行為
第9条 成年被後見人の法律行為は、取り消すことができる。ただし、日用品の購入その他日常生活に関する行為については、この限りでない。
民法962条 遺言能力(制限能力制度の廃除)
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遺言は本人の独立の意思に基づくことを要するので、制限能力の制度は適用されません。代理も許されません。
e.g.
成年被後見人がした遺言は、成年後見人が取り消すことができません。
cf.
民法973条 成年被後見人の遺言
cf.
民法961条 遺言能力(未成年者について)
民法963条 遺言能力
第963条 遺言者は、遺言をする時においてその能力を有しなければならない。
民法255条 持分の放棄及び共有者の死亡
第255条 共有者の一人が、その持分を放棄したとき、又は死亡して相続人がないときは、その持分は、他の共有者に帰属する。
もう一歩先へ
相続人がない場合、相続持分は特別縁故者と他の共有者のいずれに属するか。
民法958条の3(特別縁故者に対する相続財産の分与)と民法959条(相続財産の国庫への帰属)では、民法958条の3が優先適用されますが、民法255条は民法959条の例外規定にすぎないことと、被相続人の意思を尊重すべきであるとして、判例は、本条より民法958条の3を優先するとしています。
cf. 民法958条の3 特別縁故者に対する相続財産の分与 cf. 民法959条 残余財産の国庫への帰属民法951条 相続財産法人の成立
第951条 相続人のあることが明らかでないときは、相続財産は、法人とする。
もう一歩先へ
相続人のあることが明らかでないときは、相続財産の帰属先の存否そのものが不明であることから、無主物の状態となることを避けるために、民法は、相続財産そのものを法人と擬制しました。
相続財産法人は、「相続人のあることが明らかでない」「相続財産」について、「相続開始と同時」に、法律上当然に成立します。
法人設立のための手続等は不要です。
改正前民法952条 相続財産の管理人の選任
cf. 民法957条 相続債権者及び受遺者に対する弁済第952条 前条の場合には、家庭裁判所は、利害関係人又は検察官の請求によって、相続財産の管理人を選任しなければならない。
2 前項の規定により相続財産の管理人を選任したときは、家庭裁判所は、遅滞なくこれを公告しなければならない。