第109条 放火して、現に人が住居に使用せず、かつ、現に人がいない建造物、艦船又は鉱坑を焼損した者は、二年以上の有期懲役に処する。
2 前項の物が自己の所有に係るときは、六月以上七年以下の懲役に処する。ただし、公共の危険を生じなかったときは、罰しない。
刑法110条 建造物等以外放火
第110条 放火して、前二条に規定する物以外の物を焼損し、よって公共の危険を生じさせた者は、一年以上十年以下の懲役に処する。
2 前項の物が自己の所有に係るときは、一年以下の懲役又は十万円以下の罰金に処する。
Un pas de plus ! もう一歩先へ 1項:
cf.
最判昭60・3・28(昭和58(あ)937 建造物等以外放火) 全文
判示事項
刑法一一〇条一項の罪と公共の危険発生の認識の要否
裁判要旨
刑法一一〇条一項の罪の成立には、公共の危険発生の認識は必要でない。
- その理由としては、「よって公共の危険を生じさせた」という文言があり、結果的加重犯として規定されているということが挙げられる。
Un pas de plus ! もう一歩先へ 1項:
cf.
最決平15・4・14(平成13(あ)1317 建造物等以外放火,暴行被告事件) 全文
判示事項
1 刑法110条1項にいう「公共の危険」の意義
2 市街地の駐車場において放火された自動車から付近の2台の自動車に延焼の危険が及んだことなどをもって刑法110条1項にいう「公共の危険」の発生が認められた事例
裁判要旨
1 刑法110条1項にいう「公共の危険」は,同法108条及び109条1項に規定する建造物等に対する延焼の危険に限られるものではなく,不特定又は多数の人の生命,身体又は前記建造物等以外の財産に対する危険も含まれる。
2 市街地の駐車場において,放火された自動車から付近の2台の自動車に延焼の危険が及んだことなど判示の事実関係の下では,刑法110条1項にいう「公共の危険」の発生が認められる。
刑法111条 延焼
刑法112条 未遂罪
刑法113条 予備
刑法114条 消火妨害
第114条 火災の際に、消火用の物を隠匿し、若しくは損壊し、又はその他の方法により、消火を妨害した者は、一年以上十年以下の懲役に処する。
刑法115条 差押え等に係る自己の物に関する特例
刑法116条 失火
刑法117条 激発物破裂
刑法117条の2 業務上失火等
第117条の2 第百十六条又は前条第一項の行為が業務上必要な注意を怠ったことによるとき、又は重大な過失によるときは、三年以下の禁錮又は百五十万円以下の罰金に処する。
Un pas de plus ! もう一歩先へ
cf.
最決平12・12・20(平成10(あ)579 業務上失火、業務上過失致死傷被告事件) 全文
判示事項
鉄道トンネル内における電力ケーブルの接続工事を施工した業者につきトンネル内での火災発生の予見可能性が認められた事例
判示事項
鉄道トンネル内における電力ケーブルの接続工事を施工した業者につきトンネル内での火災発生の予見可能性が認められた事例
裁判要旨
鉄道トンネル内における電力ケーブル接続工事に際し、施工資格を有してその工事に当たった者が、ケーブルに特別高圧電流が流れる場合に発生する誘起電流を接地するための接地銅板を接続器に取り付けることを怠ったため、誘起電流が大地に流されずに、接続器本体の半導電層部に流れて炭化導電路を形成し、長期間にわたり同部分に集中して流れ続けたことにより、火災が発生したという事実関係の下においては、右の者は、炭化導電路の形成という経過を具体的に予見することができなかったとしても、火災発生を予見することができたものというべきである。
