民法25条 不在者の財産の管理

第25条 従来の住所又は居所を去った者(以下「不在者」という。)がその財産の管理人(以下この節において単に「管理人」という。)を置かなかったときは、家庭裁判所は、利害関係人又は検察官の請求により、その財産の管理について必要な処分を命ずることができる。本人の不在中に管理人の権限が消滅したときも、同様とする。
 
2 前項の規定による命令後、本人が管理人を置いたときは、家庭裁判所は、その管理人、利害関係人又は検察官の請求により、その命令を取り消さなければならない。


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cf. 民法28条 管理人の権限

cf. 家事事件手続法147条 処分の取消し

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不在者財産管理人は、家庭裁判所の許可(権限外許可)を得て、相続放棄をすることができると解されています。

不在者財産管理人が相続放棄をすると、不在者を含む共同相続人が最終順位であったときは、共同相続人全員の相続放棄により、「相続人のあることが明らかでないとき」となって、相続財産法人が成立します。

cf. 民法951条 相続財産法人の成立

民法27条 管理人の職務

第27条 前二条の規定により家庭裁判所が選任した管理人は、その管理すべき財産の目録を作成しなければならない。この場合において、その費用は、不在者の財産の中から支弁する。
 
2 不在者の生死が明らかでない場合において、利害関係人又は検察官の請求があるときは、家庭裁判所は、不在者が置いた管理人にも、前項の目録の作成を命ずることができる。
 
3 前二項に定めるもののほか、家庭裁判所は、管理人に対し、不在者の財産の保存に必要と認める処分を命ずることができる。


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民法28条 管理人の権限

第28条 管理人は、第百三条に規定する権限を超える行為を必要とするときは、家庭裁判所の許可を得て、その行為をすることができる。不在者の生死が明らかでない場合において、その管理人が不在者が定めた権限を超える行為を必要とするときも、同様とする。


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共同相続人中に不在者がいる場合は、不在者の代わりに、不在者財産管理人が遺産分割協議を行うことになります。

cf. 民法25条 不在者の財産の管理

不在者財産管理人が遺産分割協議を行うには家庭裁判所の許可が必要です。

民法1040条 居住建物の返還等

第1040条 配偶者は、前条に規定する場合を除き、配偶者短期居住権が消滅したときは、居住建物の返還をしなければならない。ただし、配偶者が居住建物について共有持分を有する場合は、居住建物取得者は、配偶者短期居住権が消滅したことを理由としては、居住建物の返還を求めることができない。
 
2 第五百九十九条第一項及び第二項並びに第六百二十一条の規定は、前項本文の規定により配偶者が相続の開始後に附属させた物がある居住建物又は相続の開始後に生じた損傷がある居住建物の返還をする場合について準用する。


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施行日 配偶者居住権の制度は2020(令和2)年4月1日以後に開始した相続について適用されます。

cf. 改正相続法附則10条 配偶者の居住の権利に関する経過措置

民法1039条 配偶者居住権の取得による配偶者短期居住権の消滅

第1039条 配偶者が居住建物に係る配偶者居住権を取得したときは、配偶者短期居住権は、消滅する。


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施行日 配偶者居住権の制度は2020(令和2)年4月1日以後に開始した相続について適用されます。

cf. 改正相続法附則10条 配偶者の居住の権利に関する経過措置

民法33条 法人の成立等

第33条 法人は、この法律その他の法律の規定によらなければ、成立しない。
 
2 学術、技芸、慈善、祭祀し、宗教その他の公益を目的とする法人、営利事業を営むことを目的とする法人その他の法人の設立、組織、運営及び管理については、この法律その他の法律の定めるところによる。


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民法121条の2 原状回復の義務

第121条の2 無効な行為に基づく債務の履行として給付を受けた者は、相手方を原状に復させる義務を負う。
 
2 前項の規定にかかわらず、無効な無償行為に基づく債務の履行として給付を受けた者は、給付を受けた当時その行為が無効であること(給付を受けた後に前条の規定により初めから無効であったものとみなされた行為にあっては、給付を受けた当時その行為が取り消すことができるものであること)を知らなかったときは、その行為によって現に利益を受けている限度において、返還の義務を負う。
 
3 第一項の規定にかかわらず、行為の時に意思能力を有しなかった者は、その行為によって現に利益を受けている限度において、返還の義務を負う。行為の時に制限行為能力者であった者についても、同様とする。


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新設

もう一歩先へ 1項:
本規定は、不当利得の一般規定の特則であるため、不当利得の特則である不法原因給付の規定の適用があると考えられます。そのため、「不法な原因」に該当する場合は、返還義務を負わないと考えられます。

cf. 民法703条 不当利得の返還義務
cf. 民法704条 悪意の受益者の返還義務等
cf. 民法708条 不法原因給付

特定商取引法及び消費者契約法には、取消しによる返還義務の範囲を現存利益とする特則が設けられています。また、これらの法規違反は直ちに「不法な原因」には当たらないと解されます。

cf. 消費者契約法6条の2 取消権を行使した消費者の返還義務
cf. 特定商取引法9条の3第5項 訪問販売における契約の申込み又はその承諾の意思表示の取消し
もう一歩先へ 2項:
e.g. 負担のない贈与について贈与者であるAの錯誤を理由とする取消しがされたが、受贈者であるBが既に当該贈与契約に基づいて給付を受けていた場合、Bは、給付を受けた時に当該贈与契約が取消すことができるものであることを知らなかったときは、現に利益を受けている限度において返還の義務を負います。
もう一歩先へ 3項後段:

民法93条 心裡留保

第93条 意思表示は、表意者がその真意ではないことを知ってしたときであっても、そのためにその効力を妨げられない。ただし、相手方がその意思表示が表意者の真意ではないことを知り、又は知ることができたときは、その意思表示は、無効とする。
 
2 前項ただし書の規定による意思表示の無効は、善意の第三者に対抗することができない。


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改正前民法93条 心裡留保

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意思表示に関しての第三者保護要件