第63条 売主が売買の目的である物品を買主に発送した場合において、買主がまだ代金の全額を弁済せず、かつ、到達地でその物品を受け取らない間に買主について破産手続開始の決定があったときは、売主は、その物品を取り戻すことができる。ただし、破産管財人が代金の全額を支払ってその物品の引渡しを請求することを妨げない。
2 前項の規定は、第五十三条第一項及び第二項の規定の適用を妨げない。
3 第一項の規定は、物品の買入れの委託を受けた問屋がその物品を委託者に発送した場合について準用する。この場合において、同項中「代金」とあるのは、「報酬及び費用」と読み替えるものとする。
破産法64条 代償的取戻権
第64条 破産者(保全管理人が選任されている場合にあっては、保全管理人)が破産手続開始前に取戻権の目的である財産を譲り渡した場合には、当該財産について取戻権を有する者は、反対給付の請求権の移転を請求することができる。破産管財人が取戻権の目的である財産を譲り渡した場合も、同様とする。
2 前項の場合において、破産管財人が反対給付を受けたときは、同項の取戻権を有する者は、破産管財人が反対給付として受けた財産の給付を請求することができる。
民法622条 賃貸借について使用貸借の規定の準用
民法593条 使用貸借
第593条 使用貸借は、当事者の一方がある物を引き渡すことを約し、相手方がその受け取った物について無償で使用及び収益をして契約が終了したときに返還をすることを約することによって、その効力を生ずる。
判示事項
建物の貸借関係が使用貸借であると認められた事例
裁判要旨
建物の借主が該建物を含む貸主所有の不動産に賦課された固定資産税等の公租公課の支払を負担する等原判示事実(原判決理由参照)があるとしても、右負担が建物の使用収益に対する対価の意味をもつものと認めるに足りる特段の事情のないかぎり、当該貸借関係は使用貸借であると認めるのが相当である。
判示事項
遺産である建物の相続開始後の使用について被相続人と相続人との間に使用貸借契約の成立が推認される場合
裁判要旨
共同相続人の一人が相続開始前から被相続人の許諾を得て遺産である建物において被相続人と同居してきたときは、特段の事情のない限り、被相続人と右の相続人との間において、右建物について、相続開始時を始期とし、遺産分割時を終期とする使用貸借契約が成立していたものと推認される。
改正前民法599条 借主の死亡による使用貸借の終了
改正前民法597条 借用物の返還の時期
第597条 借主は、契約に定めた時期に、借用物の返還をしなければならない。
2 当事者が返還の時期を定めなかったときは、借主は、契約に定めた目的に従い使用及び収益を終わった時に、返還をしなければならない。ただし、その使用及び収益を終わる前であっても、使用及び収益をするのに足りる期間を経過したときは、貸主は、直ちに返還を請求することができる。
3 当事者が返還の時期並びに使用及び収益の目的を定めなかったときは、貸主は、いつでも返還を請求することができる。