商法525条 定期売買の履行遅滞による解除

第525条 商人間の売買において、売買の性質又は当事者の意思表示により、特定の日時又は一定の期間内に履行をしなければ契約をした目的を達することができない場合において、当事者の一方が履行をしないでその時期を経過したときは、相手方は、直ちにその履行の請求をした場合を除き、契約の解除をしたものとみなす。


e-Gov 商法

 

もう一歩先へ
商人間の売買では、売主の帰責性にかかわらず(同時履行の抗弁権を有していても)、所定時期の経過という客観的事実によって、買主は、解除の意思表示をしなくても、契約の解除をしたものとみなされます。

cf. 民法542条1項4号 催告によらない解除

商法507条 対話者間における契約の申込み

第507条 商人である対話者の間において契約の申込みを受けた者が直ちに承諾をしなかったときは、その申込みは、その効力を失う。

もう一歩先へ
本条は、当事者双方が商人である場合に限って適用されます。

商法504条 商行為の代理

第504条 商行為の代理人が本人のためにすることを示さないでこれをした場合であっても、その行為は、本人に対してその効力を生ずる。ただし、相手方が、代理人が本人のためにすることを知らなかったときは、代理人に対して履行の請求をすることを妨げない。


e-Gov 商法

 
cf. 民法100条 本人のためにすることを示さない意思表示

商法509条 契約の申込みを受けた者の諾否通知義務

第509条 商人が平常取引をする者からその営業の部類に属する契約の申込みを受けたときは、遅滞なく、契約の申込みに対する諾否の通知を発しなければならない。
 
2 商人が前項の通知を発することを怠ったときは、その商人は、同項の契約の申込みを承諾したものとみなす。


e-Gov 商法

商法510条 契約の申込みを受けた者の物品保管義務

第510条 商人がその営業の部類に属する契約の申込みを受けた場合において、その申込みとともに受け取った物品があるときは、その申込みを拒絶したときであっても、申込者の費用をもってその物品を保管しなければならない。ただし、その物品の価額がその費用を償うのに足りないとき、又は商人がその保管によって損害を受けるときは、この限りでない。


e-Gov 商法

 

もう一歩先へ
平常取引をする者から申込みを受けたかどうかにかかわらず、その商人は物品を保管する義務を負います。

商法17条 譲渡人の商号を使用した譲受人の責任等

第17条 営業を譲り受けた商人(以下この章において「譲受人」という。)が譲渡人の商号を引き続き使用する場合には、その譲受人も、譲渡人の営業によって生じた債務を弁済する責任を負う。
 
2 前項の規定は、営業を譲渡した後、遅滞なく、譲受人が譲渡人の債務を弁済する責任を負わない旨を登記した場合には、適用しない。営業を譲渡した後、遅滞なく、譲受人及び譲渡人から第三者に対しその旨の通知をした場合において、その通知を受けた第三者についても、同様とする。
 
3 譲受人が第一項の規定により譲渡人の債務を弁済する責任を負う場合には、譲渡人の責任は、営業を譲渡した日後二年以内に請求又は請求の予告をしない債権者に対しては、その期間を経過した時に消滅する。
 
4 第一項に規定する場合において、譲渡人の営業によって生じた債権について、その譲受人にした弁済は、弁済者が善意でかつ重大な過失がないときは、その効力を有する。


e-Gov 商法

商法14条 自己の商号の使用を他人に許諾した商人の責任

第14条 自己の商号を使用して営業又は事業を行うことを他人に許諾した商人は、当該商人が当該営業を行うものと誤認して当該他人と取引をした者に対し、当該他人と連帯して、当該取引によって生じた債務を弁済する責任を負う。


e-Gov 商法

 
cf. 会社法9条 自己の商号の使用を他人に許諾した会社の責任