家事事件手続法274条 付調停

第274条 第二百四十四条の規定により調停を行うことができる事件についての訴訟又は家事審判事件が係属している場合には、裁判所は、当事者(本案について被告又は相手方の陳述がされる前にあっては、原告又は申立人に限る。)の意見を聴いて、いつでも、職権で、事件を家事調停に付することができる。
 
2 裁判所は、前項の規定により事件を調停に付する場合においては、事件を管轄権を有する家庭裁判所に処理させなければならない。ただし、家事調停事件を処理するために特に必要があると認めるときは、事件を管轄権を有する家庭裁判所以外の家庭裁判所に処理させることができる。
 
3 家庭裁判所及び高等裁判所は、第一項の規定により事件を調停に付する場合には、前項の規定にかかわらず、その家事調停事件を自ら処理することができる。
 
4 前項の規定により家庭裁判所又は高等裁判所が調停委員会で調停を行うときは、調停委員会は、当該裁判所がその裁判官の中から指定する裁判官一人及び家事調停委員二人以上で組織する。
 
5 第三項の規定により高等裁判所が自ら調停を行う場合についてのこの編の規定の適用については、第二百四十四条、第二百四十七条、第二百四十八条第二項、第二百五十四条第一項から第四項まで、第二百六十四条第二項、第二百六十六条第四項、第二百六十九条第一項並びに第二百七十二条第一項ただし書及び第二項並びに次章及び第三章の規定中「家庭裁判所」とあるのは「高等裁判所」と、第二百四十四条、第二百五十八条第一項、第二百七十六条、第二百七十七条第一項第一号、第二百七十九条第三項及び第二百八十四条第一項中「審判」とあるのは「審判に代わる裁判」と、第二百六十七条第一項中「家庭裁判所は」とあるのは「高等裁判所は」と、次章の規定中「合意に相当する審判」とあるのは「合意に相当する審判に代わる裁判」と、第二百七十二条第一項ただし書及び第三章の規定(第二百八十六条第七項の規定を除く。)中「調停に代わる審判」とあるのは「調停に代わる審判に代わる裁判」と、第二百八十一条及び第二百八十七条中「却下する審判」とあるのは「却下する審判に代わる裁判」とする。


e-Gov 家事事件手続法

 

もう一歩先へ 1項:
家庭に関する紛争をできる限り円満に解決するという要請に照らして後見的な見地から当事者が望まくとも職権で調停に付することを認めたものです。
この決定に対しては即時抗告をすることはできません。