第96条 詐欺又は強迫による意思表示は、取り消すことができる。
2 相手方に対する意思表示について第三者が詐欺を行った場合においては、相手方がその事実を知り、又は知ることができたときに限り、その意思表示を取り消すことができる。
3 前二項の規定による詐欺による意思表示の取消しは、善意でかつ過失がない第三者に対抗することができない。
判示事項
売買契約が詐欺を理由として取り消された場合における当事者双方の原状回復義務と同時履行
裁判要旨
売買契約が詐欺を理由として取り消された場合における当事者双方の原状回復義務は、同時履行の関係にあると解するのが相当である。
cf. 民法121条の2 原状回復の義務
cf. 民法533条 同時履行の抗弁
cf. 民法546条 契約の解除と同時履行