民法921条 法定単純承認

第921条 次に掲げる場合には、相続人は、単純承認をしたものとみなす。
 
 一 相続人が相続財産の全部又は一部を処分したとき。ただし、保存行為及び第六百二条に定める期間を超えない賃貸をすることは、この限りでない。
 
 二 相続人が第九百十五条第一項の期間内に限定承認又は相続の放棄をしなかったとき。
 
 三 相続人が、限定承認又は相続の放棄をした後であっても、相続財産の全部若しくは一部を隠匿し、私にこれを消費し、又は悪意でこれを相続財産の目録中に記載しなかったとき。ただし、その相続人が相続の放棄をしたことによって相続人となった者が相続の承認をした後は、この限りでない。


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もう一歩先へ 1号:
短期賃貸借の設定は管理行為とされるため、単純承認にはあたりません。

cf. 民法602条 短期賃貸借

改正前民法926条 限定承認者による管理

第926条 限定承認者は、その固有財産におけるのと同一の注意をもって、相続財産の管理を継続しなければならない。
 
2 第六百四十五条、第六百四十六条、第六百五十条第一項及び第二項並びに第九百十八条第二項及び第三項の規定は、前項の場合について準用する。


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cf. 民法926条 限定承認者による管理

民法1004条 遺言書の検認

第1004条 遺言書の保管者は、相続の開始を知った後、遅滞なく、これを家庭裁判所に提出して、その検認を請求しなければならない。遺言書の保管者がない場合において、相続人が遺言書を発見した後も、同様とする。
 
2 前項の規定は、公正証書による遺言については、適用しない。
 
3 封印のある遺言書は、家庭裁判所において相続人又はその代理人の立会いがなければ、開封することができない。


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もう一歩先へ
検認とは、相続人に対し遺言の存在及びその内容を知らせるとともに、遺言書の形状、加除訂正の状態、日付、署名など検認の日現在における遺言書の内容を明確にして、裁判所書記官が調書に記録することにより、その後に、相続人や第三者によって、遺言書の偽造・変造を防止するための手続です。
遺言の有効・無効を判断する手続ではありません。
 
cf. 家事事件手続法211条 遺言書の検認についての調書の作成
 
もう一歩先へ 管轄:
検認の申立ては,遺言書検認申立書と呼ばれる家事審判申立書を遺言者の最後の住所地の家庭裁判所に提出する方式によって行います。

cf. 家事事件手続法49条 申立ての方式等
cf. 家事事件手続法209条 管轄(遺言に関する審判事件)
cf. 民法883条 相続開始の場所
 
もう一歩先へ 3項:
自筆証書遺言は封印がなくとも、自筆証書遺言の要件を満たしていれば、遺言書として有効です。封印のある遺言書は、家庭裁判所で相続人又はその代理人の立会いがなければ開封できないので、相続人の誰か一人は検認期日に出席する必要があります。封印されていない遺言書の場合なら、検認期日には申立人(遺言書の保管者)だけが出席していればかまいません。

cf. 民法968条 自筆証書遺言
罰則
勝手に開封した場合は過料に処せらます。

cf. 民法1005条 過料(遺言書に関して)
参考 
 
cf. 遺言書の検認@裁判所

cf. 遺言書の検認の申立書

改正前民法940条 相続の放棄をした者による管理

第940条 相続の放棄をした者は、その放棄によって相続人となった者が相続財産の管理を始めることができるまで、自己の財産におけるのと同一の注意をもって、その財産の管理を継続しなければならない。
 
2 第六百四十五条第六百四十六条第六百五十条第一項及び第二項並びに第九百十八条第二項及び第三項の規定は、前項の場合について準用する。


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民法413条 受領遅滞

第413条 債権者が債務の履行を受けることを拒み、又は受けることができない場合において、その債務の目的が特定物の引渡しであるときは、債務者は、履行の提供をした時からその引渡しをするまで、自己の財産に対するのと同一の注意をもって、その物を保存すれば足りる。
 
2 債権者が債務の履行を受けることを拒み、又は受けることができないことによって、その履行の費用が増加したときは、その増加額は、債権者の負担とする。


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改正前民法413条 

 

改正前民法918条 相続財産の管理

第918条 相続人は、その固有財産におけるのと同一の注意をもって、相続財産を管理しなければならない。ただし、相続の承認又は放棄をしたときは、この限りでない。
 
2 家庭裁判所は、利害関係人又は検察官の請求によって、いつでも、相続財産の保存に必要な処分を命ずることができる。
 
3 第二十七条から第二十九条までの規定は、前項の規定により家庭裁判所が相続財産の管理人を選任した場合について準用する。


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cf. 民法918条 相続人による管理

もう一歩先へ
「固有財産におけるのと同一の注意」は、「自己の財産に対するのと同一の注意」等と同じ意味です。善管注意義務よりは軽い注意義務で、例えば、物を毀損したとしても、重過失がなければ責任を負いません。
 
cf. 民法413条 受領遅滞
 
cf. 民法659条 無報酬の受寄者の注意義務
 
cf. 民法940条 相続の放棄をした者による管理
もう一歩先へ 2項: