改正前民法902条 遺言による相続分の指定

第902条  被相続人は、前二条の規定にかかわらず、遺言で、共同相続人の相続分を定め、又はこれを定めることを第三者に委託することができる。ただし、被相続人又は第三者は、遺留分に関する規定に違反することができない。
 
2  被相続人が、共同相続人中の一人若しくは数人の相続分のみを定め、又はこれを第三者に定めさせたときは、他の共同相続人の相続分は、前二条の規定により定める。

 
cf. 民法902条 遺言による相続分の指定
 

改正前民法1039条 不相当な対価による有償行為

第1039条  不相当な対価をもってした有償行為は、当事者双方が遺留分権利者に損害を加えることを知ってしたものに限り、これを贈与とみなす。この場合において、遺留分権利者がその減殺を請求するときは、その対価を償還しなければならない。

 
cf. 民法1045条2項 遺留分を算定するための財産の価額(負担付贈与に関して)

改正前民法903条 特別受益者の相続分

第903条 共同相続人中に、被相続人から、遺贈を受け、又は婚姻若しくは養子縁組のため若しくは生計の資本として贈与を受けた者があるときは、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額にその贈与の価額を加えたものを相続財産とみなし、前三条の規定により算定した相続分の中からその遺贈又は贈与の価額を控除した残額をもってその者の相続分とする。
 
2 遺贈又は贈与の価額が、相続分の価額に等しく、又はこれを超えるときは、受遺者又は受贈者は、その相続分を受けることができない。
 
3 被相続人が前二項の規定と異なった意思を表示したときは、その意思表示は、遺留分に関する規定に違反しない範囲内で、その効力を有する。

 
 
cf. 民法903条 特別受益者の相続分

改正前民法1044条 代襲相続及び相続分の規定の準用

第1044条 第八百八十七条第二項及び第三項、第九百条第九百一条第九百三条並びに第九百四条の規定は、遺留分について準用する

 

もう一歩先へ
本条文は削除されました。

改正相続法は、2019(令和元)年7月1日以降に開始した相続に適用されます。

施行日 2019(令和元)年7月1日

cf. 改正相続法附則1条 施行期日
cf. 改正相続法の施行期日

改正前民法1029条 遺留分の算定

第1029条 遺留分は、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額にその贈与した財産の価額を加えた額から債務の全額を控除して、これを算定する。
 
2 条件付きの権利又は存続期間の不確定な権利は、家庭裁判所が選任した鑑定人の評価に従って、その価格を定める。


e-Gov 改正前民法

 
cf. 民法1043条 遺留分を算定するための財産の価額

改正前民法1030条 遺留分の算定に関する贈与

第1030条 贈与は、相続開始前の一年間にしたものに限り前条の規定によりその価額を算入する。当事者双方が遺留分権利者に損害を加えることを知って贈与をしたときは、一年前の日より前にしたものについても、同様とする

 
cf. 民法1044条 遺留分を算定するための財産の価額(贈与に関して)

もう一歩先へ
本条の「相続開始前の一年間にしたものに限り」とする規定は、相続人以外の第三者に対して贈与された場合に適用されます。

相続人に対して生前贈与がされた場合には、その時期を問わず原則としてそのすべてが遺留分を算定するための財産の価額に算入されます。

cf. 改正前民法1044条 代襲相続及び相続分の規定の準用
cf. 改正前民法903条 特別受益者の相続分