民事執行法43条 不動産執行の方法

第43条 不動産(登記することができない土地の定着物を除く。以下この節において同じ。)に対する強制執行(以下「不動産執行」という。)は、強制競売又は強制管理の方法により行う。これらの方法は、併用することができる。 
 
2 金銭の支払を目的とする債権についての強制執行については、不動産の共有持分、登記された地上権及び永小作権並びにこれらの権利の共有持分は、不動産とみなす。


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民事執行法26条 執行文の付与

第26条 執行文は、申立てにより、執行証書以外の債務名義については事件の記録の存する裁判所の裁判所書記官が、執行証書についてはその原本を保存する公証人が付与する。
 
2 執行文の付与は、債権者が債務者に対しその債務名義により強制執行をすることができる場合に、その旨を債務名義の正本の末尾に付記する方法により行う。


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民事執行法33条 執行文付与の訴え

第33条 第二十七条第一項又は第二項に規定する文書の提出をすることができないときは、債権者は、執行文(同条第三項の規定により付与されるものを除く。)の付与を求めるために、執行文付与の訴えを提起することができる。
 
2 前項の訴えは、次の各号に掲げる債務名義の区分に応じ、それぞれ当該各号に定める裁判所が管轄する。
 一 第二十二条第一号から第三号まで、第六号又は第六号の二に掲げる債務名義並びに同条第七号に掲げる債務名義のうち次号、第一号の三及び第六号に掲げるもの以外のもの 第一審裁判所
 一の二 第二十二条第三号の二に掲げる債務名義並びに同条第七号に掲げる債務名義のうち損害賠償命令並びに損害賠償命令事件に関する手続における和解及び請求の認諾に係るもの 損害賠償命令事件が係属していた地方裁判所
 一の三 第二十二条第三号の三に掲げる債務名義並びに同条第七号に掲げる債務名義のうち届出債権支払命令並びに簡易確定手続における届出債権の認否及び和解に係るもの 簡易確定手続が係属していた地方裁判所
 二 第二十二条第四号に掲げる債務名義のうち次号に掲げるもの以外のもの 仮執行の宣言を付した支払督促を発した裁判所書記官の所属する簡易裁判所(仮執行の宣言を付した支払督促に係る請求が簡易裁判所の管轄に属しないものであるときは、その簡易裁判所の所在地を管轄する地方裁判所)
 三 第二十二条第四号に掲げる債務名義のうち民事訴訟法第百三十二条の十第一項本文の規定による支払督促の申立て又は同法第四百二条第一項に規定する方式により記載された書面をもつてされた支払督促の申立てによるもの 当該支払督促の申立てについて同法第三百九十八条(同法第四百二条第二項において準用する場合を含む。)の規定により訴えの提起があつたものとみなされる裁判所
 四 第二十二条第四号の二に掲げる債務名義 同号の処分をした裁判所書記官の所属する裁判所
 五 第二十二条第五号に掲げる債務名義 債務者の普通裁判籍の所在地を管轄する裁判所(この普通裁判籍がないときは、請求の目的又は差し押さえることができる債務者の財産の所在地を管轄する裁判所)
 六 第二十二条第七号に掲げる債務名義のうち和解若しくは調停(上級裁判所において成立した和解及び調停を除く。)又は労働審判に係るもの(第一号の二及び第一号の三に掲げるものを除く。) 和解若しくは調停が成立した簡易裁判所、地方裁判所若しくは家庭裁判所(簡易裁判所において成立した和解又は調停に係る請求が簡易裁判所の管轄に属しないものであるときは、その簡易裁判所の所在地を管轄する地方裁判所)又は労働審判が行われた際に労働審判事件が係属していた地方裁判所


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民事執行法35条 請求異議の訴え

第35条 債務名義(第二十二条第二号又は第三号の二から第四号までに掲げる債務名義で確定前のものを除く。以下この項において同じ。)に係る請求権の存在又は内容について異議のある債務者は、その債務名義による強制執行の不許を求めるために、請求異議の訴えを提起することができる。裁判以外の債務名義の成立について異議のある債務者も、同様とする。
 
2 確定判決についての異議の事由は、口頭弁論の終結後に生じたものに限る。
 
3 第三十三条第二項及び前条第二項の規定は、第一項の訴えについて準用する。


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民事執行法159条 転付命令

第159条 執行裁判所は、差押債権者の申立てにより、支払に代えて券面額で差し押さえられた金銭債権を差押債権者に転付する命令(以下「転付命令」という。)を発することができる。
 
2 転付命令は、債務者及び第三債務者に送達しなければならない。
 
3 転付命令が第三債務者に送達される時までに、転付命令に係る金銭債権について、他の債権者が差押え、仮差押えの執行又は配当要求をしたときは、転付命令は、その効力を生じない。
 
4 第一項の申立てについての決定に対しては、執行抗告をすることができる。
 
5 転付命令は、確定しなければその効力を生じない。
 
6 差し押さえられた金銭債権が第百五十二条第一項各号に掲げる債権又は同条第二項に規定する債権である場合(差押債権者の債権に第百五十一条の二第一項各号に掲げる義務に係る金銭債権が含まれているときを除く。)における前項の規定の適用については、同項中「確定しなければ」とあるのは、「確定し、かつ、債務者に対して差押命令が送達された日から四週間を経過するまでは、」とする。
 
7 転付命令が発せられた後に第三十九条第一項第七号又は第八号に掲げる文書を提出したことを理由として執行抗告がされたときは、抗告裁判所は、他の理由により転付命令を取り消す場合を除き、執行抗告についての裁判を留保しなければならない。


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民事執行法87条 配当等を受けるべき債権者の範囲

第87条 売却代金の配当等を受けるべき債権者は、次に掲げる者とする。
 一 差押債権者(配当要求の終期までに強制競売又は一般の先取特権の実行としての競売の申立てをした差押債権者に限る。)
 二 配当要求の終期までに配当要求をした債権者
 三 差押え(最初の強制競売の開始決定に係る差押えをいう。次号において同じ。)の登記前に登記された仮差押えの債権者
 四 差押えの登記前に登記(民事保全法第五十三条第二項に規定する仮処分による仮登記を含む。)がされた先取特権(第一号又は第二号に掲げる債権者が有する一般の先取特権を除く。)、質権又は抵当権で売却により消滅するものを有する債権者(その抵当権に係る抵当証券の所持人を含む。)
 
2 前項第四号に掲げる債権者の権利が仮差押えの登記後に登記されたものである場合には、その債権者は、仮差押債権者が本案の訴訟において敗訴し、又は仮差押えがその効力を失つたときに限り、配当等を受けることができる。
 
3 差押えに係る強制競売の手続が停止され、第四十七条第六項の規定による手続を続行する旨の裁判がある場合において、執行を停止された差押債権者がその停止に係る訴訟等において敗訴したときは、差押えの登記後続行の裁判に係る差押えの登記前に登記された第一項第四号に規定する権利を有する債権者は、配当等を受けることができる。


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民事執行法39条 強制執行の停止

第39条 強制執行は、次に掲げる文書の提出があつたときは、停止しなければならない。
 一 債務名義(執行証書を除く。)若しくは仮執行の宣言を取り消す旨又は強制執行を許さない旨を記載した執行力のある裁判の正本
 二 債務名義に係る和解、認諾、調停又は労働審判の効力がないことを宣言する確定判決の正本
 三 第二十二条第二号から第四号の二までに掲げる債務名義が訴えの取下げその他の事由により効力を失つたことを証する調書の正本その他の裁判所書記官の作成した文書
 四 強制執行をしない旨又はその申立てを取り下げる旨を記載した裁判上の和解若しくは調停の調書の正本又は労働審判法(平成十六年法律第四十五号)第二十一条第四項の規定により裁判上の和解と同一の効力を有する労働審判の審判書若しくは同法第二十条第七項の調書の正本
 五 強制執行を免れるための担保を立てたことを証する文書
 六 強制執行の停止及び執行処分の取消しを命ずる旨を記載した裁判の正本
 七 強制執行の一時の停止を命ずる旨を記載した裁判の正本
 八 債権者が、債務名義の成立後に、弁済を受け、又は弁済の猶予を承諾した旨を記載した文書
 
2 前項第八号に掲げる文書のうち弁済を受けた旨を記載した文書の提出による強制執行の停止は、四週間に限るものとする。
 
3 第一項第八号に掲げる文書のうち弁済の猶予を承諾した旨を記載した文書の提出による強制執行の停止は、二回に限り、かつ、通じて六月を超えることができない。


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民事執行法192条 動産執行の規定の準用

第192条 前章第二節第三款(第百二十三条第二項、第百二十八条、第百三十一条及び第百三十二条を除く。)及び第百八十三条の規定は動産競売について、第百二十八条、第百三十一条及び第百三十二条の規定は一般の先取特権の実行としての動産競売について、第百二十三条第二項の規定は第百九十条第一項第三号に掲げる場合における動産競売について準用する。


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