破産法124条 異議等のない破産債権の確定

第124条 第百十七条第一項各号(第四号を除く。)に掲げる事項は、破産債権の調査において、破産管財人が認め、かつ、届出をした破産債権者が一般調査期間内若しくは特別調査期間内又は一般調査期日若しくは特別調査期日において異議を述べなかったときは、確定する。
 
2 裁判所書記官は、破産債権の調査の結果を破産債権者表に記載しなければならない。
 
3 第一項の規定により確定した事項についての破産債権者表の記載は、破産債権者の全員に対して確定判決と同一の効力を有する。


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破産法125条 破産債権査定決定

第125条 破産債権の調査において、破産債権の額又は優先的破産債権、劣後的破産債権若しくは約定劣後破産債権であるかどうかの別(以下この条及び第百二十七条第一項において「額等」という。)について破産管財人が認めず、又は届出をした破産債権者が異議を述べた場合には、当該破産債権(以下「異議等のある破産債権」という。)を有する破産債権者は、その額等の確定のために、当該破産管財人及び当該異議を述べた届出をした破産債権者(以下この款において「異議者等」という。)の全員を相手方として、裁判所に、その額等についての査定の申立て(以下「破産債権査定申立て」という。)をすることができる。ただし、第百二十七条第一項並びに第百二十九条第一項及び第二項の場合は、この限りでない。
 
2 破産債権査定申立ては、異議等のある破産債権に係る一般調査期間若しくは特別調査期間の末日又は一般調査期日若しくは特別調査期日から一月の不変期間内にしなければならない。
 
3 破産債権査定申立てがあった場合には、裁判所は、これを不適法として却下する場合を除き、決定で、異議等のある破産債権の存否及び額等を査定する裁判(次項において「破産債権査定決定」という。)をしなければならない。
 
4 裁判所は、破産債権査定決定をする場合には、異議者等を審尋しなければならない。
 
5 破産債権査定申立てについての決定があった場合には、その裁判書を当事者に送達しなければならない。この場合においては、第十条第三項本文の規定は、適用しない。


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破産法126条 破産債権査定申立てについての決定に対する異議の訴え

第126条 破産債権査定申立てについての決定に不服がある者は、その送達を受けた日から一月の不変期間内に、異議の訴え(以下「破産債権査定異議の訴え」という。)を提起することができる。
 
2 破産債権査定異議の訴えは、破産裁判所が管轄する。
 
3 破産債権査定異議の訴えが提起された第一審裁判所は、破産裁判所が破産事件を管轄することの根拠となる法令上の規定が第五条第八項又は第九項の規定のみである場合(破産裁判所が第七条第四号の規定により破産事件の移送を受けた場合において、移送を受けたことの根拠となる規定が同号ロ又はハの規定のみであるときを含む。)において、著しい損害又は遅滞を避けるため必要があると認めるときは、前項の規定にかかわらず、職権で、当該破産債権査定異議の訴えに係る訴訟を第五条第一項に規定する地方裁判所(同項に規定する地方裁判所がない場合にあっては、同条第二項に規定する地方裁判所)に移送することができる。
 
4 破産債権査定異議の訴えは、これを提起する者が、異議等のある破産債権を有する破産債権者であるときは異議者等の全員を、当該異議者等であるときは当該破産債権者を、それぞれ被告としなければならない。
 
5 破産債権査定異議の訴えの口頭弁論は、第一項の期間を経過した後でなければ開始することができない。
 
6 同一の破産債権に関し破産債権査定異議の訴えが数個同時に係属するときは、弁論及び裁判は、併合してしなければならない。この場合においては、民事訴訟法第四十条第一項から第三項までの規定を準用する。
 
7 破産債権査定異議の訴えについての判決においては、訴えを不適法として却下する場合を除き、破産債権査定申立てについての決定を認可し、又は変更する。


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破産法127条 異議等のある破産債権に関する訴訟の受継

第127条 異議等のある破産債権に関し破産手続開始当時訴訟が係属する場合において、破産債権者がその額等の確定を求めようとするときは、異議者等の全員を当該訴訟の相手方として、訴訟手続の受継の申立てをしなければならない。
 
2 第百二十五条第二項の規定は、前項の申立てについて準用する。


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破産法128条 主張の制限

第128条 破産債権査定申立てに係る査定の手続又は破産債権査定異議の訴えの提起若しくは前条第一項の規定による受継に係る訴訟手続においては、破産債権者は、異議等のある破産債権についての第百十一条第一項第一号から第三号までに掲げる事項について、破産債権者表に記載されている事項のみを主張することができる。


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破産法129条 執行力ある債務名義のある債権等に対する異議の主張

第129条 異議等のある破産債権のうち執行力ある債務名義又は終局判決のあるものについては、異議者等は、破産者がすることのできる訴訟手続によってのみ、異議を主張することができる。
 
2 前項に規定する異議等のある破産債権に関し破産手続開始当時訴訟が係属する場合において、同項の異議者等が同項の規定による異議を主張しようとするときは、当該異議者等は、当該破産債権を有する破産債権者を相手方とする訴訟手続を受け継がなければならない。
 
3 第百二十五条第二項の規定は第一項の規定による異議の主張又は前項の規定による受継について、第百二十六条第五項及び第六項並びに前条の規定は前二項の場合について準用する。この場合においては、第百二十六条第五項中「第一項の期間」とあるのは、「異議等のある破産債権に係る一般調査期間若しくは特別調査期間の末日又は一般調査期日若しくは特別調査期日から一月の不変期間」と読み替えるものとする。
 
4 前項において準用する第百二十五条第二項に規定する期間内に第一項の規定による異議の主張又は第二項の規定による受継がされなかった場合には、異議者等が破産債権者であるときは第百十八条第一項、第百十九条第五項又は第百二十一条第二項(同条第七項又は第百二十二条第二項において準用する場合を含む。)の異議はなかったものとみなし、異議者等が破産管財人であるときは破産管財人においてその破産債権を認めたものとみなす。


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破産法44条 破産財団に関する訴えの取扱い

第44条 破産手続開始の決定があったときは、破産者を当事者とする破産財団に関する訴訟手続は、中断する。
 
2 破産管財人は、前項の規定により中断した訴訟手続のうち破産債権に関しないものを受け継ぐことができる。この場合においては、受継の申立ては、相手方もすることができる。
 
3 前項の場合においては、相手方の破産者に対する訴訟費用請求権は、財団債権とする。
 
4 破産手続が終了したときは、破産管財人を当事者とする破産財団に関する訴訟手続は、中断する。
 
5 破産者は、前項の規定により中断した訴訟手続を受け継がなければならない。この場合においては、受継の申立ては、相手方もすることができる。
 
6 第一項の規定により中断した訴訟手続について第二項の規定による受継があるまでに破産手続が終了したときは、破産者は、当然訴訟手続を受継する。


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破産法81条 郵便物等の管理

第81条 裁判所は、破産管財人の職務の遂行のため必要があると認めるときは、信書の送達の事業を行う者に対し、破産者にあてた郵便物又は民間事業者による信書の送達に関する法律(平成十四年法律第九十九号)第二条第三項に規定する信書便物(次条及び第百十八条第五項において「郵便物等」という。)を破産管財人に配達すべき旨を嘱託することができる。
 
2 裁判所は、破産者の申立てにより又は職権で、破産管財人の意見を聴いて、前項に規定する嘱託を取り消し、又は変更することができる。
 
3 破産手続が終了したときは、裁判所は、第一項に規定する嘱託を取り消さなければならない。
 
4 第一項又は第二項の規定による決定及び同項の申立てを却下する裁判に対しては、破産者又は破産管財人は、即時抗告をすることができる。
 
5 第一項の規定による決定に対する前項の即時抗告は、執行停止の効力を有しない。


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