民法331条 不動産の先取特権の順位

第331条 同一の不動産について特別の先取特権が互いに競合する場合には、その優先権の順位は、第三百二十五条各号に掲げる順序に従う。
 
2 同一の不動産について売買が順次された場合には、売主相互間における不動産売買の先取特権の優先権の順位は、売買の前後による。


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民法337条 不動産保存の先取特権の登記

第337条 不動産の保存の先取特権の効力を保存するためには、保存行為が完了した後直ちに登記をしなければならない。


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もう一歩先へ
登記して効力が生じます。
登記をすれば、抵当権にすら優先します。

cf. 民法339条 登記をした不動産保存又は不動産工事の先取特権

cf. 民法331条 不動産の先取特権の順位

民法338条 不動産工事の先取特権の登記

第338条 不動産の工事の先取特権の効力を保存するためには、工事を始める前にその費用の予算額を登記しなければならない。この場合において、工事の費用が予算額を超えるときは、先取特権は、その超過額については存在しない。
 
2 工事によって生じた不動産の増価額は、配当加入の時に、裁判所が選任した鑑定人に評価させなければならない。


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もう一歩先へ 1項:
登記して効力が生じます。
登記をすれば、すでに登記がされている抵当権にも優先します。

cf. 民法339条 登記をした不動産保存又は不動産工事の先取特権

cf. 民法331条 不動産の先取特権の順位

民法339条 登記をした不動産保存又は不動産工事の先取特権

第339条 前二条の規定に従って登記をした先取特権は、抵当権に先立って行使することができる。


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cf. 民法337条 不動産保存の先取特権の登記

cf. 民法338条 不動産工事の先取特権の登記

もう一歩先へ
これは、既に登記がされている抵当権にも優先するということです。
もう一歩先へ

不動産の担保権の順位

  1. 共益費用
  2. 不動産保存・不動産工事の先取特権
  3. 抵当権・質権・不動産売買の先取特権・登記した一般の先取特権⇒登記の前後によって優先順位が定まる
  4. 一般の先取特権
cf. 民法331条 不動産の先取特権の順位

cf. 動産の担保権の順位

民法297条 留置権者による果実の収取

第297条 留置権者は、留置物から生ずる果実を収取し、他の債権者に先立って、これを自己の債権の弁済に充当することができる。
 
2 前項の果実は、まず債権の利息に充当し、なお残余があるときは元本に充当しなければならない。


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民法466条 債権の譲渡性

第466条 債権は、譲り渡すことができる。ただし、その性質がこれを許さないときは、この限りでない。
 
2 当事者が債権の譲渡を禁止し、又は制限する旨の意思表示(以下「譲渡制限の意思表示」という。)をしたときであっても、債権の譲渡は、その効力を妨げられない。
 
3 前項に規定する場合には、譲渡制限の意思表示がされたことを知り、又は重大な過失によって知らなかった譲受人その他の第三者に対しては、債務者は、その債務の履行を拒むことができ、かつ、譲渡人に対する弁済その他の債務を消滅させる事由をもってその第三者に対抗することができる。
 
4 前項の規定は、債務者が債務を履行しない場合において、同項に規定する第三者が相当の期間を定めて譲渡人への履行の催告をし、その期間内に履行がないときは、その債務者については、適用しない。


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改正前民法466条 債権の譲渡性

もう一歩先へ 4項:
相当期間内に履行がなかったときには、以後は、譲受人は、譲渡人を介して債権の回収を図るのではなく、直接債務者に対して支払を求め、強制執行等を行うことができます。
 
もう一歩先へ
cf. 最判平11・1・29(供託金還付請求権確認) 全文

判示事項
 将来発生すべき債権を目的とする債権譲渡契約の締結時における目的債権の発生の可能性の程度と右契約の効力

裁判要旨
 将来発生すべき債権を目的とする債権譲渡契約の締結時において目的債権の発生の可能性が低かったことは、右契約の効力を当然には左右しない。

民法466条の2 譲渡制限の意思表示がされた債権に係る債務者の供託

第466条の2 債務者は、譲渡制限の意思表示がされた金銭の給付を目的とする債権が譲渡されたときは、その債権の全額に相当する金銭を債務の履行地(債務の履行地が債権者の現在の住所により定まる場合にあっては、譲渡人の現在の住所を含む。次条において同じ。)の供託所に供託することができる。
 
2 前項の規定により供託をした債務者は、遅滞なく、譲渡人及び譲受人に供託の通知をしなければならない。
 
3 第一項の規定により供託をした金銭は、譲受人に限り、還付を請求することができる。


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新設

cf. 改正前民法494条 供託

もう一歩先へ 1項:
  • 譲渡制限特約が付された金銭債権が譲渡された場合には、債務者は、当然に、供託をすることができるとされています。
  • この供託は、債務の履行地の供託所が管轄するとされていますが、債務の履行地が債権者の現在の住所により定まる場合には、譲受人の現在の住所地のほか、譲渡人の現在の住所地の供託所も管轄することになります。
  • 譲渡制限特約が付された債権が二重譲渡された場合において、この供託をする場合には、債務者は、先に第三者対抗要件を具備した譲受人を被供託者として供託することになりますが、先に第三者対抗要件を具備した譲受人がどちらかがわかならない場合は、この供託と債権者不確知を原因とする弁済供託(民法494条 供託)との混合供託をすることが可能であると解されます。
    cf. 民法494条 供託
もう一歩先へ 3項:

改正前民法545条 解除の効果

第545条  当事者の一方がその解除権を行使したときは、各当事者は、その相手方を原状に復させる義務を負う。ただし、第三者の権利を害することはできない。
 
2  前項本文の場合において、金銭を返還するときは、その受領の時から利息を付さなければならない。
 
3  解除権の行使は、損害賠償の請求を妨げない。

 
cf. 民法545条 解除の効果