民法1049条 遺留分の放棄

第1049条 相続の開始前における遺留分の放棄は、家庭裁判所の許可を受けたときに限り、その効力を生ずる。
 
2 共同相続人の一人のした遺留分の放棄は、他の各共同相続人の遺留分に影響を及ぼさない。


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もう一歩先へ 1項:
相続の放棄は、その旨を家庭裁判所に申述すれば足りますが、遺留分の放棄をする場合は、家庭裁判所の許可が必要になります。

cf. 民法938条 相続の放棄の方式
もう一歩先へ 2項:
相続分の放棄をした場合は、他の相続人の相続分は増加しますが、遺留分の放棄をした場合は、他の相続人の遺留分は増加しません。
もう一歩先へ
遺留分の放棄があった場合、代襲相続人の遺留分もなくなります。

民法1047条 受遺者又は受贈者の負担額

第1047条 受遺者又は受贈者は、次の各号の定めるところに従い、遺贈(特定財産承継遺言による財産の承継又は相続分の指定による遺産の取得を含む。以下この章において同じ。)又は贈与(遺留分を算定するための財産の価額に算入されるものに限る。以下この章において同じ。)の目的の価額(受遺者又は受贈者が相続人である場合にあっては、当該価額から第千四十二条の規定による遺留分として当該相続人が受けるべき額を控除した額)を限度として、遺留分侵害額を負担する。
 一 受遺者と受贈者とがあるときは、受遺者が先に負担する。
 二 受遺者が複数あるとき、又は受贈者が複数ある場合においてその贈与が同時にされたものであるときは、受遺者又は受贈者がその目的の価額の割合に応じて負担する。ただし、遺言者がその遺言に別段の意思を表示したときは、その意思に従う。
 三 受贈者が複数あるとき(前号に規定する場合を除く。)は、後の贈与に係る受贈者から順次前の贈与に係る受贈者が負担する。
 
2 第九百四条第千四十三条第二項及び第千四十五条の規定は、前項に規定する遺贈又は贈与の目的の価額について準用する。
 
3 前条第一項の請求を受けた受遺者又は受贈者は、遺留分権利者承継債務について弁済その他の債務を消滅させる行為をしたときは、消滅した債務の額の限度において、遺留分権利者に対する意思表示によって第一項の規定により負担する債務を消滅させることができる。この場合において、当該行為によって遺留分権利者に対して取得した求償権は、消滅した当該債務の額の限度において消滅する。
 
4 受遺者又は受贈者の無資力によって生じた損失は、遺留分権利者の負担に帰する。
 
5 裁判所は、受遺者又は受贈者の請求により、第一項の規定により負担する債務の全部又は一部の支払につき相当の期限を許与することができる。


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もう一歩先へ
施行日 2019(令和元)年7月1日

cf. 改正相続法附則1条 施行期日
cf. 改正相続法の施行期日

2019(令和元)年7月1日以降に開始した相続に適用されます。

もう一歩先へ 1項:

減殺の順序(負担割合)

  1. 遺贈 -> 贈与の順序
  2. 同時の場合はその価額の割合
  3. 後の贈与から(死亡に近いほうから)順にする
cf. 改正前民法1033条 贈与と遺贈の減殺の順序
cf. 改正前民法1034条 遺贈の減殺の割合
cf. 改正前民法1035条 贈与の減殺の順序
もう一歩先へ 5項:
遺留分侵害額請求権は、具体的な金額を示して請求をした場合に、発生した金銭債務については、期限の定めのない債務となり、履行を請求した時点から履行遅滞に陥ることになります。

cf. 民法1046条 遺留分侵害額の請求
cf. 民法412条3項 履行期と履行遅滞

しかしながら、裁判所が期限を許与したときには、遡及的にその弁済期が変更されたことになります。

よって、裁判所が2021年7月23日までと期限を許与したときには、遅延損害金はその翌日の7月24日午前零時から発生します。

民法1044条 遺留分を算定するための財産の価額(贈与に関して)

第1044条 贈与は、相続開始前の一年間にしたものに限り、前条の規定によりその価額を算入する。当事者双方が遺留分権利者に損害を加えることを知って贈与をしたときは、一年前の日より前にしたものについても、同様とする。
 
2 第九百四条の規定は、前項に規定する贈与の価額について準用する。
 
3 相続人に対する贈与についての第一項の規定の適用については、同項中「一年」とあるのは「十年」と、「価額」とあるのは「価額(婚姻若しくは養子縁組のため又は生計の資本として受けた贈与の価額に限る。)」とする。


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改正前民法1030条 遺留分の算定

改正前民法1044条 代襲相続及び相続分の規定の準用

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施行日 2019(令和元)年7月1日

cf. 改正相続法附則1条 施行期日
cf. 改正相続法の施行期日

2019(令和元)年7月1日以降に開始した相続に適用されます。

cf. 改正相続法附則2条 民法の一部改正に伴う経過措置の原則

cf. 改正前民法1030条 遺留分の算定に関する贈与
もう一歩先へ 1項:
「相続開始前の一年間にしたものに限り」とは、相続人以外の第三者に対して贈与された場合に適用されます。
cf. 民法903条 特別受益者の相続分

民法1045条 遺留分を算定するための財産の価額(負担付贈与に関して)

第1045条 負担付贈与がされた場合における第千四十三条第一項に規定する贈与した財産の価額は、その目的の価額から負担の価額を控除した額とする。
 
2 不相当な対価をもってした有償行為は、当事者双方が遺留分権利者に損害を加えることを知ってしたものに限り、当該対価を負担の価額とする負担付贈与とみなす。


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施行日 2019(令和元)年7月1日

cf. 改正相続法附則1条 施行期日
cf. 改正相続法の施行期日

2019(令和元)年7月1日以降に開始した相続に適用されます。

cf. 改正相続法附則2条 民法の一部改正に伴う経過措置の原則

 

民法1043条 遺留分を算定するための財産の価額

第1043条 遺留分を算定するための財産の価額は、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額にその贈与した財産の価額を加えた額から債務の全額を控除した額とする。
 
2 条件付きの権利又は存続期間の不確定な権利は、家庭裁判所が選任した鑑定人の評価に従って、その価格を定める。


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本条1項と民法1044条により、遺留分を算定するための財産の価額について整理すると次のようになります。

遺留分を算定するための財産の価額
= 相続開始時における被相続人の積極財産の額
+ 原則10年以内の相続人に対する生前贈与の額
+ 原則1年以内の第三者に対する生前贈与の額
− 被相続人の債務の額

cf. 民法1044条 遺留分を算定するための財産の価額(贈与に関して)

cf. 民法1046条 遺留分侵害額の請求

民法996条 相続財産に属しない権利の遺贈

第996条 遺贈は、その目的である権利が遺言者の死亡の時において相続財産に属しなかったときは、その効力を生じない。ただし、その権利が相続財産に属するかどうかにかかわらず、これを遺贈の目的としたものと認められるときは、この限りでない。


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民法1009条 遺言執行者の欠格事由

第1009条 未成年者及び破産者は、遺言執行者となることができない。


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制限行為能力者一般ではなく、未成年者が遺言執行者になれません。
 
未成年者又は破産者でない限り、相続人、受遺者及び遺言公正証書における証人も遺言執行者となることができます。

法人でもその目的に反しない限り遺言執行者になることができます。地方公共団体やその首長(市又は視市長等)も遺言執行者になることができます。

cf. 民法974条 遺言の証人及び立会人の欠格事由